俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

宮崎勤事件

あの宮崎勤がついに死刑になったそうな・・・

あの宮崎勤が・・・

あの事件で僕が今でも思い出すのは母の強さだった




あれは僕が中学生のときに起こった事件だった

幼女が次々と誘拐され、今田勇子という名の犯人から犯行声明文が届けられた。

犯人は本当に今田勇子なのか。

仮名なのか偽名なのか。

男性なのか、女性なのか


ある犯罪心理の専門家は

「”ゆうこ”という名前を作るときは、普通は”裕子”や”優子”という字をあてる。”勇”の字を使うというのは犯人が勇気をだして犯行を行っている、という心理を表している」

なんてことを言っていた。

実際はどこかの漫画のキャラクターの名前をそのまま使っていただけで、専門家といっても結構こじつけでトンチンカンなことをいうものだということがバレてしまったのだが、僕が驚いたのは一緒にぼーっとニュースを見ていた母が放った一言だった

「犯人は男に決まっている。女性に子供は殺せない・・・」



今となっては「んなアホな。自分の赤ちゃんを殺しちゃう若い母親なんてゴマンとおるわ」と思うのだが、その時の母親の目は100%の確信を持っていたような気がする。

そして宮崎勤がつかまった。

母は「当然」という感じで、特に自慢するわけでもなく、台所に立った。

父は「憮然」という感じで、特に予告するわけでもなく屁をこいた。


臭かった