俺よ、男前たれ

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『真夏の絶恐映像 日本で一番コワい夜』

『真夏の絶恐映像 日本で一番コワい夜』(テレビ東京系)を見た。

1年間、待ちに待った恐怖映像特番だ。

当時年長だった息子は昨年この番組にドハマりし、毎晩寝る前に録画した映像を見ることをせがんだ。それも3か月以上。6歳にして「因縁物」なんて言葉も覚えた。

で、父親である僕もなぜかこの歳(アラフィフ)になってこのテの恐怖映像特番が大好きになっていた。

面白いよな~最近の恐怖映像

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そういえば僕が子供の頃は『お昼のワイドショー』(日本テレビ)という番組内で夏休み限定で「あなたの知らない世界」というコーナーをやっていた。一般視聴者の恐怖体験などを再現VTRで流していたのだが、もはやそれは夏の風物詩とも言えた。当時小学生の僕は兄弟とソーメンなどをすすりながらそのコーナーを熱心に見ていた。昼間の番組だったのでかろうじて見られたが、今ならモンスターペアレントが「子供が怖がって一人でトイレに行けなくなった」とクレームを入れるくらい結構怖い話が多かった。

また「あなたの知らない世界」にも出ていた霊能者の冝保愛子さんは夜の心霊特番に出ることがあり、これがまた滅法面白かった。冝保愛子さんが心霊スポットを巡って「霊を感じる・・・」なんていいながらお祈りしたり、心霊写真を鑑定したりする姿を家族5人で夕食を食べながら見ていた。まだ世の中にインチキなんてものがあることをしらなかった小学生の僕は家族と一緒に見ていたからかろうじて理性を保てたが、実際夜は一人で小便に行くのをためらうほどビビっていた。でもあのドキドキが面白かった。

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当時は心霊写真の本も友達と交換したし、修学旅行で撮った写真で木の葉っぱの重なりが顔に見えるとかで学校中で大騒ぎになったりした。口裂け女伝説も信じていたし、川口浩探検隊も信じていた。織田無道稲川淳二も信じていた。信じていなかったのは早稲田大学大槻義彦教授くらいのもんだった。日本中がピュアだったのだ。

僕は幸い霊感が一切ないのでこれまで恐怖体験は全くないし、霊的なものが見えたことも感じたこともない。でもものすごく臆病でビビりなのだ。

今も霊柩車を見れば親指を握って見えないようにするし、夜中の2時に鏡を見ないようにしている。友だちと写真に写る時は真ん中にならないようにするし、パジャマの裏表は必ず確認してから寝る。

さらに暗い中を一人で歩かなければならない時はわざと鼻歌を歌いながら恐怖をごまかそうとするし、ホラー映画(『リング』『呪怨』など)は一切観ない。

 

ただ平成の後半くらいからこうした心霊特番が激減したように思う。と同時に僕も心霊特番に興味を失っていった。

僕自身大人になってこうした映像のトリックがわかるようになったので、たまに恐怖映像と称されるものを見てもちょっとシラケるようになってしまった。実は心霊写真は僕が生まれる前から写真を加工して作る技術があったそうだが、特に最近はPCで写真や映像を簡単に加工できることを知ってしまった。だからあまりにわざとらしい映像を見ると、鬼の首を取ったように「加工が下手だな~。明らかに付け足してんじゃん」「普通、スマホで映像撮るときにわざわざあんなカメラワークするか?」「絶叫して逃げてる割にはちゃんとカメラで撮ってるんだな(笑)」「ああ、きっと振り向いた瞬間に霊が鏡に映るってオチだろ」なんてすかして観ていた。つまらない男であった。

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しかし、である。ここ数年、子供と観るようになってテレビの恐怖映像がたまらなく好きになっている。

いやこれがなんとも楽しいのである。

子どもがキャーキャー言いながら観る恐怖映像がたまらなく好きなのである。

トリックがどうとか、もうどうでもいい。純粋に楽しんでいる。

夏は毎週こういう特番があってもいいと思うのだが、なぜか令和ではなかなかお目にかかれない。

 

最近のテレビはむしろ世界中の面白映像ばかり流しているので、「世界の恐怖映像」を集めることは大して難しいことではないはずだ。

*ちなみに面白映像は各局でかぶりまくっているし、どの局でもみちゃぱ(池田美憂)とめるる(生見める)がまるで初見のようなリアクションでVTRを観ている気がする

 

なのに日本は面白映像ばかりで、”恐怖映像”は丸1年流さないのである。

おそらくこれは子どもを持つ視聴者からのクレームのせいだろう。

でも子供が怖がるなら見せなければいいだけの話なのに。

実際怖い映像を観たいという子どもたくさん(?)いるのに。

(ちなみに脳科学者の茂木健一郎さんによると、親の近くという安心のもとで怖い話を聞いたりするのは子どもの脳の活性化につながるそうである。)

 

閑話休題

うちの息子は今回の3時間半スペシャルを3日前から楽しみにしており、放送がはじまると大はしゃぎで観ていたのだが、3時間半のうち4分の1くらいは昨年と同じ映像だった。昨年暗記するほど繰り返し観ていた息子に『懐かしぃ~!』などと言われていた。またVTRが冗長でまとめれば2時間以内には収まる内容だったので期待外れだった。

恐怖映像は実はタイやベトナム、中国あたりでも盛んに投稿されているので世界中にたくさん埋もれている。

各局夏は1回くらい恐怖映像特番を組んでほしいものである。