ある朝、出社してきた同僚の姿を見て驚いた。手ぶらなのだ。手ぶらで出社してきたのだ。40代男性が、手ぶらで家を出、手ぶらで電車に乗り、手ぶらで出社してきたのだ。
驚いた僕は思わず「あれ?かばんは?」と聞いてみた。もしかしたら僕より先に出社していて、カバンをロッカーかどこかに置いているのかもしれない。しかし彼は「いや、今日は荷物ないんで」と平然と言ってのけた。令和か!

しかし、考えてみると社会人の男性でオフィスワークが中心の人は確かに毎日持ち帰りしなければいけないような荷物は少ない。学生さんなら教科書やらノートやら筆記用具やら毎日家から持ってきて、学校が終わったら家に持って帰る必要があるだろう。でも社会人は会社では業務用のPCを使い、仕事の資料は持ち帰れなかったりする。
じゃメモや手帳は?私の同僚は基本的にメモはスマホ派、職場のテスクには別途メモ用紙やポストイット、ボールペンがあって必要な時はそれを利用している。家でもほぼ書くことがないので筆箱すら持っていないらしい。
財布は?というと彼は電子マネーしか使わないし、少しのカード類もスマホケースの中にポケットがあるので財布そのものを必要としていない。
女性なら化粧ポーチやらティッシュやらリップやらをカバンに入れなければならないが、オジサンはそういったものを必要としない。突然生理がはじまることもパンストが電線することももちろんないし、鍵、ハンカチ、スマホをポケットに入れておけば事足りてしまう。
となると、同僚が手ぶらで出社できても確かに不思議ではない。でも僕はそれができない。近所のコンビニならいざ知らず、ちゃんとした外出を手ぶらで行くことがどうしてもできない。
僕のかばんには今、筆箱(ボールペン黒2本赤1本、シャーペン2本、消しゴム1個、シャーペンの芯、カラーペン、定規、USBメモリ)、使わない財布(実は僕も普段は電子マネー)、細かい字を見る時だけ使うメガネとメガネケース、充電バッテリー、名刺、絆創膏と頭痛薬(バファリン)、無印で買った手帳、八幡宮のお守り、ティッシュ(WetとDry)、昨年の冬から入れたままのマスク、畳んだビニール袋、折りたたみ傘、畳んだエコバック、判子と朱肉、爪切り、のど飴、扇子・・・
正直、毎日持っていなければいけないものかというとそうではない気がするが、でもきっと僕のようなタイプは”もし何かがあったら・・・”と思って荷物を増やしてしまう。「ま、少し重いけど、持てなくはないから・・・」と冬でも扇子を入れたまま、夏でもマスクを入れたままにしてしまう。
冒頭の僕の同僚、そういえば今日、襟なしのシャツで出社してる!かんがえられへん!
でも今日は客に会う予定がないオフィスワークだけの日だしな・・・
