>漫画家楳図かずおさん(72)が東京・吉祥寺に建てた赤白横じま模様の自宅をめぐり、奇抜な外観が周囲の景観を破壊するとして、近隣住民2人が外壁の撤去などを求めた訴訟の判決が28日、東京地裁であった。畠山稔裁判長は「景観の調和を乱すとまでは認められない」と述べ、住民側の請求を棄却した。
(1月28日15時47分配信 時事通信)
(1月28日15時47分配信 時事通信)
レポーター「今回の判決について、どう思われますか」
原告主婦A「とても悔しいです。不当判決です。」
レポーター「上告されますか」
原告主婦A「弁護士の先生と相談してから決めたいと思います」
レポーター「今でも、まことちゃんハウスは景観を損ねると思いますか?」
原告主婦A「もちろんです!あれは色彩の暴力です!形の暴力です!」
レポーター「色彩の暴力?」
原告主婦A「つまり、あんなけばけばしい色を見せられたら不愉快でストレスがたまって精神的にダメージを受けるということですよ」
レポーター「しかし、それは個人的な好みの問題では・・・」
原告主婦A「そんなことありません。吉祥寺の町を見てください!静かで落ち着いて、シックな雰囲気で。あんな派手な外壁のうちはありません!」
レポーター「まあ、日本人はあまり目立つ色使いを伝統的に好みませんし・・・」
原告主婦A「でしょ!でしょ!」
レポーター「外壁の汚れが目立たないようにクリーム色や茶色にする人も多いですし・・・」
原告主婦A「ね!そうでしょ!だからあの判決はおかしいのよ!」
レポーター「しかし、あの壁を見続けると疲れて、平和な生活が奪われたというのは言い過ぎでは・・・」
原告主婦A「いいえ!あの奇抜な家のせいで我が家の平和はおびやかされているんです!主人は”別にいいじゃない”なんて勝手なこといって、私に賛成してくれないんで、毎日夫婦喧嘩が絶えないんです!」
レポーター「・・・」
原告主婦A「そのくせうちの主人と来たら、クリスマスになったらイルミネーションに凝っちゃって。でっかいサンタクロースの人形までベランダに飾ってライトアップまでして。12月の電気代4万円もかかっちゃったのよ。それでまた大喧嘩!」
レポーター「それは景観を損ねないんですか?」
原告主婦A「それとこれとは話は別です!それにクリスマスイルミネーションはきれいでしょ!みんな喜ぶじゃないですか!」
レポーター「・・・」
原告主婦A「それに、あの家の煙突につけられた目が赤い点滅をはじめたんです!おぞましい!私毎晩気になって気になって・・・・」
レポーター「お宅のクリスマスイルミネーションも・・・」
原告主婦「しかも赤と白なんてキチガイみたいに!」
レポーター「お宅のサンタクロースも・・・」
原告主婦A「吉祥寺はシックな雰囲気の街です!それによって恩恵を受ける権利(景観利益)を侵害されたんです。これは忌々しきことです!」
レポーター「えっと、どのような恩恵を受けてこられたんですか?」
原告主婦A「だって、吉祥寺ですよ!みんなが住みたがる街、NO.1ですよ!”吉祥寺に住んでるの”って言ったらかっこいいじゃないですか!友達に自慢できるじゃないですか!」
レポーター「はあ・・・」
原告主婦A「吉祥寺に住むのはステータスなんです。だから景観を保護しなければならないんです!」
レポーター「しかし、歴史的な景観を守るとか、市の条例で決まってるとかいうわけではありませんし」
原告主婦A「吉祥寺は歴史的な街です!安静寺、光専寺、蓮乗寺、月窓寺などのお寺があるじゃない!」
レポーター「それ、駅の反対側じゃ・・・」
原告主婦A「え?ま、そうですけど・・・でも吉祥寺という有名なお寺が」
レポーター「吉祥寺に吉祥寺というお寺はありませんけど」
原告主婦A「え!そうなの?とにかく!吉祥寺はおしゃれタウンなんです。ご存じないんですか!」
レポーター「一方で、若者のサブカルチャー発信地という側面もありますよね。」
原告主婦A「え!そうなの?」
レポーター「失礼ですけど、いつごろから吉祥寺にお住まいで?」
原告主婦A「いいじゃない!そんなの。あの漫画家よりは長いわよ。あの人なんて引っ越したばかりでしょ!」
レポーター「いや、あの、楳図さんは以前から吉祥寺のマンションに住んでますけど」
原告主婦A「あら?そうなの?とにかく、私は絶対に許せません!」
レポーター「ちなみに、Aさんが将来、お家を建て替えるとしたらどんな家にしたいですか?」
原告主婦A「そりゃ、真っ白いうちですよ。そしてお庭には白いブランコと白いテーブル。真っ赤な薔薇もたくさん植えて・・・」
レポーター「なんだかんだ言って、赤白なんですね・・・」