なんだか知らないが、職場で「良かったらどうぞ」とあるものを手渡された。
なんだろ?少し遅れたバレンタインデーかな、と思ったら
「池袋ウエストゲートパーク」というドラマのDVDだった。
なんでも、レンタルビデオで1週間借りてきたので、お暇でしたらどうぞ、とのことだった。
いや、まあ、暇は暇なんだけど
僕、ドラマ・映画・小説の類は一切見ないし、読まないんだよね。
だってフィクションのお話なんて生活の役にも立たんし
フィクションで感動したり興奮したりするほど少年でもないし・・・
しかし断るのもなんなので、とりあえず借りることにした。
というのも、「池袋ウェストゲートパーク」は略して”IWGP”というらしく
「International Wrestling Gramplix」と同じ
なんだ、石田衣良とかいうおしゃれ作家も、隠れプロレスファンだったんだな
と淡い期待を抱いてしまったのだ。
そしてうちに帰って「IWGP」を見てみた・・・
がっかりした・・・フィクションの中でも、僕が一番嫌いな”不良モノ”だったのだ・・・
プロレス的要素は一切なし
池袋のチーマー?カラーギャング?の抗争を描いているらしいが・・・
ああ、ヤダヤダ
こんなの誰が喜んで見るんだろ?
長瀬のファンか?窪塚のファンか?池袋のチンピラどもか?
見た後は気分が悪いし、池袋ちょっと怖くなったし・・・
何が描きたかったんだ?
まさか青春群像とでも?
不良モノの需要って何なの?
なんでこんなのに直木賞なの?
僕は原作を読んだわけでもないし、文学性の高さとか、文章のうまさとか、わかんないけどね
描く対象は最悪ですわ。
石田衣良については作品は読んだことはないが、テレビで時々出ているのを見て、「なんかおしゃれな感じの作家さんやな。」「若者の気持ちを代弁する感じの人かな」と思っていた。
ま、事実、そうなんだろうけどね。こんなもんしか書けないのかね・・・
そう思っていたある日、僕は何気なくネットサーフィンをしていると石田衣良のエッセーが・・・
タイトルは「夢を捨てる勇気」
そんな石田衣良が、自分のしたいことがわからない35歳のフリーターから人生相談を受ける。
石田は「自分で選んだ道だから生活苦しくてもいいじゃない。それが嫌なら安定した仕事をしながら生きがいを見つけたら」みたいなアドバイスをする。
しかしそう言った後で「夢なんて持っていなくても生きていけるのに。夢を持っていないと悪いみたいな風潮がある。」と感傷的になり、「3年に1度くらい夢の設定見直しをしたらどうか」「夢を捨てる勇気があってもいい」みたいなことを言って結ぶ。
ん~、なかなか深い。
なかなか言えるもんじゃないよ衣良君。
よく、ネット上の人生相談で「夢をあきらめたほうがいいのか」なんて書き込むと
「夢をあきらめるな」なんて返事がわんさか返ってきて、その人を苦しませる。
ある人なんか「夢をあきらめる方法を教えてください」とまで言ってるのに
「夢をあきらめたら終わり。」「人生は長いんだから・・・」「チャンスはいつからでも・・・」なんて余計なことを言い出すやつが後を絶たない。
それと比べると「自分を苦しませる夢なら捨てたほうがまし」という衣良君のアドバイスは的を得ている。
僕もそろそろ夢の設定をし直す時期かな。
僕の今の夢は・・・幸せな結婚だったっけ?
えっと、確か僕は30歳の時に「結婚なんて無理かも・・・」と思って
32歳の時に「まだチャンスはある」って思い直して
34歳の時に「一生独身も覚悟をしとかねば」とか思って
今は「でも結婚したいなあ」だから
次に夢の設定をし直すとしたら・・・・
なんか・・・衣良っとする・・・