俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

岡次郎の夏

今週の『めちゃイケ』は、丸秘爆笑企画「岡次郎の夏」

もうすぐ40歳を迎える岡村隆史が、見知らぬ9歳の子どもと一緒に遊びに行くという企画。

北野武監督の「菊次郎の夏」のパロディだ。


9歳の少年マサは極端に無口な少年。

岡村は戸惑いながらも、なんとか盛り上げようとするが、マサは心を開かない。

実はマサの父親は岡村と同じ年で、病気で亡くなっていた。マサは父親に先立たれたショックで塞ぎこんでいたのだ。

それを知った岡村は、父親代わりとなってキャッチボールをしたり、一緒にお風呂に入ったりする。

結局は、少年マサの性格も、父親がいないということもただの設定で

お約束通りの落ちではあったのだが、この企画の肝は


「2000年、岡村がライオンキングに挑戦していた30歳の頃に結婚して子どもが生まれていれば、今、このくらいになっている」というところだ。


僕も自分のことを振り返ってしみじみ思うのだ。


僕はなぜ、普通に就職し、普通に女性と付き合い、普通に結婚しなかったのだろう。

というか、できなかったのだろう。


大学を卒業してすぐ就職していれば

今は入社14年。

そろそろ役職だってついていい頃だ。

20代で結婚して、30のときに子どもが生まれていれば、今年6歳

来年は小学校入学だ。

そろそろマンションを売り払って、郊外にマイホームを買う算段を立てている頃だ。


しかし、実際は真逆の生活を送っている。

フリーターや、ホームレスになっていないのが幸いなだけで、

普通の就職も普通の結婚も、今のところ予定はない


高校の友達が28歳で結婚した時、僕はうちに引きこもっていた(無職)

高校の友達が30歳で子どもが生まれた時、僕はアメリカのプロレスとお手軽風俗にはまってしまった。

高校の友達が32歳でマンションを買ったとき、僕は6畳一間のアパートで裸で寝ていた。

高校の友達が34歳で二人目の子どもが生まれた時、僕はフリーターとなり、毎日毎日貯金が減っていくことにおびえていた。

そして36歳となった現在は、高校の友達と比べることからも逃げ、ひたすら生まれ変われる日のことを願い続けている。

僕の人生は(薄々気づいていたが)失敗だ。

彼女と2人、学校帰りに自転車を引いて帰ることも

彼女と2人、スーパーの袋をぶら下げながら同棲しているアパートに帰ることも

もう僕にはできない。

どんなに憧れようとも、もう10代、20代は戻ってこないのだ。


ダウンタウンの松っちゃんが今年結婚し、子どもができた。

が、彼なら今後も芸能界で活躍し、子どもを育てていくことは可能だろう。


岡村隆史だって、そうだ。

なんたって、芸能界に定年はないのだから。


一方の僕は、現在貯金がほぼゼロ

結婚はおろか、婚活の資金すらない。

今から貯金しても、マイホームはおろか、マンションも買えないだろう。


ああ・・・リセットしたい。

人生をリセットしたい。

とっとと生まれ変わりたい。


この敗戦処理のような人生は

いったいいつまで続くのだろう?

逆転の勝利はあるのか?