俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

インド人もびっくり?

今、住んでいるアパートの最寄り駅は、駅ビルもちゃんとあって、駅の周りにも店が結構あるんだけれど

中でもカレー屋さんが多い気がする。

仕事が終わって駅に着くと、必ずインド人かスリランカ人が立っていて、自分の店のチラシを配っている。


カレー大好き人間の僕は、そのチラシを見つつ、「たまには優雅にインドカレーなんか食ってみたいな」とも思うのだが、いかんせん予算オーバー

「ワンコインランチ」を貫く僕は、たかだか780円のインドカレーにすら手が出ないのである。

イメージ 1


しかし、先日、某テレビで「最近の大学の学食はすごい!」という特集をやっていた。


それによると、某大学の学食は

「ラーメンや洋食、鉄板焼きの専門店がずらりと並んでいる」

「そのほとんどの店がワンコインでサラダ、ドリンク付、大盛りサービス付!」

ということだ。


「んなアホな~」と思いながらも、映像を見ると、結構本格的で旨そう!しかも量が多い!

ということで、先日行ってきました某大学。


ちょっと緊張したな。

あたかも大学関係者のような顔で入っていったら何の問題もなく入れたけど。


目的の学食は6号館の地下にあったのだが、いやま、本当に専門店が並んでいる。


「ラーメン西海」のラーメンとチャーハンセットが柚子茶付で500円

や、安い!

「Ciao! A Domani Pasta Italian 」のパスタが2種類選べて500円

ひゃー安い!

「東京食堂 ORIENTAL KITCHEN 」のオムライスセットが、スープ、サラダ、デザート付、オムライスソースもいろいろ選べて500円

うへー!やっすい!!


そしてひときわ異彩を放っているのが、カレー専門店「curry mantra」

だって、学食の中にインド人がいるんだよ?

500円の食券を出したら「ナンカゴハン!」て、怒ったように聞くんだよ?

一瞬、何を言ってるのかわからなかったけど、多分「ナンか御飯を選べ」ということだと思って

「ナ、ナンを・・・」って弱気で答えたら続けざまに

「ラッシーカオチャ」って無表情で聞くんだよ?

思わず「YES」って言っちゃったよ・・・。

そしたらちゃんとラッシー(ヨーグルトジュース)が出てきたよ。ラッシーがサービスとは!


そんで注文を受けてからナンを釜に入れて焼き始めるんだけど、これが結構なボリュームなんだ。

この日は茄子とチキンのカレー、巨大なナン、ミニサラダ、ラッシー付で500円。


僕は思わず唸ってしまった。

「う~む、最近の大学生はこんなものを喰ってるのか・・・・世の中のお父さんが立ち食いそばで食いつないでいるこのご時勢に・・・贅沢な・・・」


そんでこれがまた旨かったんだよ~。

ナンが熱々で旨かったんだよ~。

カレーも本格的で、も~う、めっぽう旨かったんだよ~。


僕が一人、感動にむせている頃、

隣りのテーブルではバカ学生たちが「ファンタ紫蘇味」を回し飲みしながらぎゃーぎゃー騒いでいる。


「バカ、バカ!ファンタなんて飲んでる暇があったらカレーを食え!というか、こんなところでタムロしてないで勉強しろ!」

そう心で叫びながら、僕は熱々のナンを次々と千切って口の中に放り投げた。


「はい、そこの角砂糖君!この極旨インドカレーをなんで大盛りライスで喰っての?ナンで喰いなさい!ナンで!もしくは手で喰え!インドカレーらしく!」


そして夢のようなひと時が終わり、僕は残りのラッシーを飲み干した。

あ~、旨かった・・・。

でもショックだ。

ここの学生達は、こんな旨いものを、毎日500円で食べられるなんて・・・・


にぎやかな大学生達のグループの真ん中で、ポツンと一人座るスーツ姿の僕は

今日も今日とて「人間の不平等さ」について考えずにはいられない。

こんなに安く、本格的なカレーが食べられるなら、僕は一生、地元のカレー屋にはいかないだろう。

ああ、可哀そうな地元のインド人、スリランカ

彼らもまた、世の不条理に泣くのだろう。

そんなことを感じる午後3時だった。

イメージ 2

                 これはドリンクがお茶バージョン


ところで俺は、午後3時に何をしてるのだ?