俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

それでもボクはやってないっつーのっ!

日曜日TBS『サンデージャポン』を見ていたらショッキングなニュースが


周防正行監督が痴漢冤罪裁判を題材に、2年の歳月を費やし作成した映画『それでもボクはやってない』のモデルの一人となった男性Aが

1年6ヶ月の実刑判決を受けたというのだ。

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A氏は込み合う電車の中、当時19歳の女性の真後ろに立っていた。

そしてA氏の右側に立っていた男性Bが女性に痴漢しているのに気づき、その手首を掴もうとしたところ、逆に振り向いた女性に袖をつかまれ痴漢に間違われてしまう。

また、この男性の左にいた別の男性Cが「A氏が触っているのを見た」と証言したことから更に分が悪くなってしまう。

A氏は再現VTRなどを作成し、混雑し密着していた車内では左にいたBからは手首が見えないことなどを実証

また、妻や娘とともに駅に立ち、目撃者を捜したが結局見つからなかった。

長い長い裁判は4年も続いた。

その間、迷惑防止条例から強制わいせつに罪が重く変えられ、

また事実を否定し、無実を訴え続けた結果「反省の色がない」と刑を更に重くされてしまった。

(これじゃ、無実を訴えることができなくなってしまう。)

そして作成した再現VTRや、アリバイ、証拠、冤罪の可能性などは全て無視され、

裁判長からは「痴漢を捕まえようとしてその手首を掴もうとするなんて不自然」などと言われてしまう

「痴漢を捕まえようとするのは不自然」ってことは、”見て見ぬフリ”をするのが自然ということ

また、この判決文によって”見て見ぬフリをしたほうが得”ということになってしまった。

結局、昨年12月には最高裁判所に上告したものの棄却されてしまい、先月から収監されることになったということだ。


もちろん、触られた女性は被害者だ。

僕は男性なので、痴漢に遭う辛さは完全にはわからないかもしれないが、同情して余りある。

しかし・・・・しかしである・・・・

今回被害を訴えた女性は冤罪の可能性はないと言っているが、触られている最中の手を掴んだわけでもないのに、冤罪の可能性がゼロだなんて、どうして言えるのだろうか?


僕は、裁判の進められ方、裁判官や検察の態度があまりにも映画通りのだったので、あきれるやら恐れるやらで、すごく複雑な気分になった。

日本の裁判はおかしい!なんて

自分じゃないから軽々しく言えるが、これがもし自分に起きたらと考えると、本当に恐ろしくなる。

僕だって満員電車に毎日乗っているのである。

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ちなみに僕は『それでもボクはやってない』をDVDで5回くらいは見ている。

あの映画は、地方裁判所で有罪が言い渡され、「告訴します!」と宣言するところで終わるのだが、

実際の結末が「有罪」だなんて、哀しすぎる・・・・・・・


あの映画を見て以来、僕の通勤のかばんには、「痴漢に間違われたらどうすればいいか」というマニュアルのコピーが入っている。

通勤のかばんには肩紐をつけて、電車に乗る時は必ずかばんが前に来るようにし、両手をあげて立つようにしている。

たまに満員電車の中で、肩紐なしでかばんを手で持っているおっさんを見ると、

「あ~あ~、危機管理ができてないな~。痴漢に間違われても文句言えないよ」と思ったり、

女性の真後ろに立って、無理やりつり革につかまろうと手を伸ばしているおっさんを見て

「ダメダメダメ!痴漢と間違えてくださいって言っているようなもんだよ!」と思ったりする。

また、近くの女性が痴漢に遭ってないか、確かめたりもする。

自分が間違えられる可能性があるからだ。

もし、近くにいる女性が痴漢に遭っていたら・・・・・・・・・・もう助けられませんよね。



ちなみに、痴漢に間違われたら、相手の女性、駅員に名刺を渡し、当番弁護士に電話、弁護士が到着するまでその場を離れないようにするのがベストらしい。

名刺を渡し、自分の身分を明らかにすることで、駅員室に行かずに済む
(無理やり駅員室に連れて行かれたら駅員の強制連行罪となる)

また、ボクの携帯には当番弁護士の連絡先が登録されている。

もしもの時に「それでもボクはやっていない」と言うために

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           あれ?この人はどうなった?

ちなみに、今回懲役をくらったA氏はエリートサラリーマンで、裁判の費用は1000万以上

会社もクビになったらしいが・・・・

正直、僕には1000万円を払える財力がない

「やりました」と認めれば5万円か・・・・・・・・