俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

講義・牛丼戦争

う~む。最近の大学生はまったくワシの講義を聞いてくれん。どうしたらいいものか・・・。

もっと学生達の興味を惹くようなテーマの講義をしなきゃならんな~。

学生の身近なテーマといえば・・・テレビ?ケータイ?インターネット?ゲーム?

あとは・・・ファッション、芸能、サブカルチャー・・・う~んなんかワシの不得意分野ばかりじゃな。

ワシの専門は経営じゃからな。

なんかないかな?

こうなったらネットで記事拾っちゃえ。

あ、これなんか良さそうじゃ。

「牛丼戦争 水に落ちた犬は打て? 容赦ないゼンショーの攻撃」
http://www.keieikikaku-shitsu.com/report/313/

えっ!これ、金森君の記事か・・・・・恩師としては元教え子のネタをくすねるのは気が引けるな・・・

学生時代は「剽窃、盗用、コピペはしないように!」って偉そうに注意してたからな・・・。

ま、背に腹は変えられん。

なになに、牛丼チェーン店のすき屋マーケティングの4P、Product(製品)、Price(価格)、Place(販路)、Promotion(広告・プロモーション)を押さえて吉野家の店舗数を上回った、か。

これは学生でも食いつきそうじゃな。

よし、これやろう。金森君!すまん。もらうよ。

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教授「え~、諸君、牛丼は好きかな」

学生M「?好きですけど・・・」

教授「みんながよく牛丼を食べる店と言えば?」

学生M「・・・・・・・松屋

教授「いや、松屋はちょっと置いといて。あれは定食屋だからさ」

学生F「あんま、ギュードン屋さんって、入ったことないんですよね」

学生J「あ、あたしたまに行くよ」

教授「あ、じゃ、あの、日本で一番有名な牛丼屋さんと言えば?」

学生M「吉野家でしょ?」

教授「そう!じゃ、日本で一番店舗数が多い牛丼屋チェーンと言えば?」

学生F「その流れからいうと・・・すき家?」

教授「う、うん。ひねくれずに”吉野家”って言ってくれればいいのに・・・・。ま、いい。そう!2008年9月にすき家が店舗数No1になったんじゃ」

学生M「へ~」

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教授「すき家マーケティングに必要な4つのPを工夫することによって吉野家に買ったんじゃ。では、4つのPとは何かな?」

学生M「・・・・・・・People?店員の質とかサービスとか?」

学生F「それならPersonalityじゃない?」

学生J「PresentationとかPRは?宣伝みたいな?」

学生M「Perfect!完璧なんてどうよ?」

学生F「それ、ずるくない?じゃ、あたしもPeaceful!くるっと平和解決!」

学生M「Painful!社員に痛みを伴う大改革!」

学生F「小泉首相か!」

学生M「Palatable。消費者の口に合うこと、なんてのもいいね。」

教授「あ、あの・・・」

学生J「Publicity。公共性!なんか、地域密着型みたいな感じ?」

学生M「いいね。じゃ、俺も・・・Punctual!几帳面さって、大事じゃない?」

学生F「そうね。あとはPurchaseing power=購買力とかね」

教授「あ、あの、少しはワシにわかる英語で・・・」

学生M「Penaltyを与えて社員を厳しく・・・・ってのはないか。」

学生F「PEP=元気、気力ってのはちょっと口語すぎるしね。」

学生J「Politely!接客の丁寧さ、とか!」

学生M「あ、それいい!それ正解だ!」

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教授「ちょ、ちょ、ちょっと待って。正解はProduct(製品)、Price(価格)、Place(販路)、Promotion(広告・プロモーション)の4つね。」

学生F「Pupularize(大衆化)は?」

教授「ああ、いい。もういい。それ以上、良い答えを言うな。わしがわからなくなる。じゃ、すき家吉野家の価格はどうじゃ?」

学生M「すき家はいつも330円。吉野家は380円でしたっけ?」

学生J「でも松屋は味噌汁つくよ?」

教授「ま、松屋はおいといて・・・・。そう!すき家は安い!なぜだかわかるか?」

学生M「きっと牛肉の入手経路が違うんだな。すき家はオーストラリア産か?」

学生F「吉野家は関税が高いアメリカ産ね。」

学生J「あと立地問題もあるんじゃない?吉野家は駅前店舗が多いから場所代が高いし」

教授「ちょ、ちょ、ちょ・・」

学生M「なるほど。すき家は駅から離れたところにあるから場所代が安くて済む。あとは、タレント起用なんかもね」

学生F「吉野家松井秀樹とか佐藤隆太だからね。ギャラが高そう。すき家は昔、岩隈、スザンヌ、ガレッジセールだったけど、今は有名人、使ってないしね。」

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教授「き、君たち、もういいって。ワシ以上の答えを言わないでくれ。もう、君たちに答えをほとんど言われてしまったが、ちなみに販路はどうじゃ?」

学生M「ま、すき家は店舗数は吉野家を越えましたしね。」

学生F「あ、あとすき家は2階のテーブル席があるから女性でも入りやすいかも。1階のカウンター席って男性ばっかりで、女性は入りづらいのよね。」

学生J「そう!テーブル席なら友達とも入れるしね。」

教授「あ、そうか」

学生M「あと、Productについて言えば、チーズ載せたり大葉を載せたり」

学生F「トマトソースとか、マヨネーズとか」

学生J「メニューが多いのも女の子にとってはいいよね。」

教授「あ~、なるほど」

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学生M「あとはプロモーションだな。すき家はまだプロモーションが弱いな。もっとCMに有名人を出すとか、割り引き期間を設けるとかしないと」

教授「え、でも、去年はキン肉マンのキャラクター使ったり、工夫してたんじゃ・・・」

学生F「今どきキン肉マンじゃ、たいしたことないですよ。もっと魅力のあるメニューとか、思わず食べたくなるキャッチコピーとか」

教授「確かに・・・・」

学生M「いずれにしても、俺は松屋のほうが好きだな。味噌汁ついてるし」

学生F「丼物だけじゃないから女性も入りやすいし」

学生J「サラダが大きいのよ。吉野家のサラダの2倍はあるわ!」

学生F「ドレッシングも多いよね」

学生J「同じじゃない?」

学生M「あ、俺、サラダに焼肉のタレとか、適当にかけちゃう!あれ旨いんだ!」

学生J「え~最悪・・・。」

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学生M「俺んちの近くの松屋、御飯おかわり自由だから、御飯にもタレかけちゃうね。」

教授「あの・・・牛丼屋の話を・・・」

学生F「松屋は店舗もゆったりしてるし、メニューも煮込みハンバーグとか、女性でも食べたくなるようなものがあるしね」

学生J「サラダが大きいのはポイントかも」

学生M「俺は飯の多さとタレの多さ、あとは味噌汁無料ってとこかな」

学生F「じゃ、松屋吉野家すき家を上回るのも時間の問題ね」

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き~ん、こ~ん、か~ん、こ~ん


学生M「あ、チャイムだ。先生、お疲れ様でした!」

学生F「おなかすいたね。学食行く?」

学生J「あ、でも久しぶりに松屋、行きたくなったかも~」

学生F「え?いつ以来?」

学生J「あ、昨日行ったばかりだ。トマトハンバーグ食べた」

J/F/M「はははっははは!」



教授「最近の学生は、なんでワシの話を聞いてくれないんだろう・・・」

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