俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

2009 九州場所 千秋楽

いや~~~熱い日曜日だった。


風邪を引いて熱っぽいことを差し引いても、11月29日(日)は熱かった・・・・。


まずは大相撲千秋楽、結びの一番

白鵬 VS 朝青龍


白鵬はすでに昨日、12回目の幕内優勝と年間最多勝新記録を決めている。

あとは全勝優勝と、年間最多勝の記録をさらに86に進めるかどうかのみ。

一方の朝青龍は11日目から3連敗と力がない。普通に考えれば白鵬があっさり勝つところではある。

が、しかししかしそこは負けず嫌いの朝青龍

こういうところで白鵬に土をつけて意地悪をしてしまうことがよくある。

優勝を争う一番ならもちろんだが、そうでなくても意地を張り合うのがこの2人の横綱なのだ。

果たして勝負ややはり熱戦となった。

イメージ 1


立ち合い

なんと素晴らしい出足でいい体勢を作ったのが朝青龍

三連敗がうそのような切れのよい立ち合いだった。

先場所も朝青龍は本割で負けて油断をさせといて、優勝決定戦でものすごい立ち合いを見せて勝ってしまった。

だから朝青龍は侮れない。

白鵬は強引に右手で投げを打つが、朝青龍は上手を引き、いい体勢をキープ。

スタミナに不安がある分、先に攻めたい朝小龍ではある。

一方、白鵬はまさに動かざること山の如し

それは大雪山ともいえる雄大で、広大で、脅威の山である。

白鵬のすごいところはせっかく取った回しをいとも簡単に離してしまうところだ。

これが並みの力士ではできない。

白鵬は回しを掴んだ手を離すと同時に相手を左右に振り、相手が体勢を持ち直したときにはしっかりと回しを掴み直し、いつの間にか自分の組み手を作っている。

相手としては掴まれた手を切った上に、相手の揺さぶりにも耐え、一安心していた刹那である。

すでに白鵬の体勢がしっかりと出来上がり、どうにも逃げられない状態になっているのだ。


この時の、

相手の肩越しに見える白鵬の恐ろしいまでの冷静な顔つき

これがまた美しい。

何かを虎視眈々と狙っているような、

相手の呼吸や心臓の音まで読み取るような

非情なまでに冷静沈着な表情が美しい


この時、僕は勝利を確信する。

そしてその確信は数秒後に現実となる。

イメージ 2



これで年間86勝

年に6場所(1場所15番)、計90番のうち86勝である。

とんでもない強さである。

しかし、今年は本割で勝ったものの優勝決定戦で2度負けている。

よって優勝回数も3度

86勝という数字を考えれば年6場所完全制覇してもおかしくない数字なのに。


来年の白鵬は当然、年6場所制覇を狙ってくると思う

そして全勝優勝3回くらいすれば、年間最多勝記録の更新も夢ではない。


が、正直、僕が白鵬に期待するのはなんというか、”不動”の横綱なのである。

つまり、今の白鵬である。

今の白鵬は最高に格好いい。

決して驕らず、決して騒がず、

日本人好みの、憎らしいほどの強さを持つ寡黙な横綱

お~いぇ~~かっこいいぜ横綱


白鵬よ、永遠なれ!

イメージ 3