俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

隣りのセックス中継

M「さあ、突然はじまりました隣り部屋のセックス。今日の解説は私の彼女、Fさんにお願いしております。Fさん、よろしくお願いします。」

F「はい、お願いします。」

M「いや~、それにしても急に始まりましたね」

F「ええ、私も油断しておりました。夕べもしたばかりなのに、その5時間後にまた始めるとは・・・」

M「思わずびっくりして二人で起きちゃいましたね。まだ朝7時ですよ?」

F「まあ、土曜日の朝ですからね、全くなしとも言えないんでしょうが」

M「え~と、私の情報では隣りの住民は大学生ということで」

F「若いって、素晴らしいですね。あなたも見習ったらどうでしょうか?」

M「・・・・・・さあ、いつものように、男性のこもった声と、女性の甲高い声。今日も男性の腰の動きがいいようです」

F「それにしてもよく聞えますね。このボロアパート」

M「家賃5万円ですから。」

F「築何年?」

M「20年から30年だと思いますけど、大家さんでさえうろ覚えです」

F「・・・・・・・。つまり、こちらの声も筒抜けということ?」

M「・・・・・・・。あ、男のほうがトップスピードに入りました!激しいピストンです」

(ガガガガガガガガガガガガ・・・・という激しい衝突音)

F「いや~、すごいスピードですね」

M「いやもう、壁にコツコツ、床はぎしぎし、このボロアパート中に響かんばかりの轟音です!」

F「あなたの2倍は早いです」

M「・・・・あ、ここで第一ラウンド終了のようです。第一ラウンド、どうでしたか?」

F「う~ん、ちょっと最初から飛ばしすぎのような気がしますね」

M「後半のスタミナが心配されます」

F「ここらへんが、経験の少なさというか、ね。」

M「あ、今、作戦会議をしている模様です。壁に耳をつけて聞いてみましょう」

(・・・・・・・・・・・)

M「え~と、ですね。女性からのコメントですが、『朝から激しいね』だそうです。」

F「男性のほうは何か言っていましたか?」

M「え~っとですね。照れ笑いをしたようですが、何を言っているからは聞き取れません。あ!また始まったようです。」

F「ゆっくりとした立ち上がりですね。」

M「Fさん、男性は先ほど、イッたんでしょうか?」

F「いや~、大学生といえどもこのインターバルで復活するのは無理でしょう。激しいピストンの後の小休止といったところでしょうね」

M「そしてゆっくりとしたストロークから、またトップスピード!速い!ものすごいピストンだ!」

F「アパート全体が揺れていますね・・・。すごい・・・・」

(ガガガガガガがガガガガガガ・・・・・・)

M「AV男優の中にも、これだけのスピードで打てる人は数少ないかもしれません。それから私、今、気づいたんですが・・・」

F「何でしょう?」

M「1年半前と女性が変わっていますね」

F「そうなんですか?」

M「ええ。女性のあえぎ声が明らかに違います」

F「・・・・・・・・なんで知っているんですか?」

M「・・・・・まあ、あなたと付き合う前ですから・・・・いろいろと・・・・」


F「それは何かの犯罪にならないんですか?」

M「・・・・・・ああ、そんなことを話している間に2ラウンド終了です。いかがですか?Fさん?」

F「そうですね。2ラウンドも1ラウンド同様、正上位による高速ピストンでしたね。」

M「あ、なるほど。それにしても男のほうは元気ですね~」

F「う~~ん、そうですね~~。元気は元気なんですが・・・」

M「スタミナですか?」

F「・・・というより、やや自分本位と言いますか。男の欲望をぶつけるような攻撃ですね」

M「あ~、なるほど」

F「もう少し、リズムに変化をつけるとか。体位を変えるとか、ゆっくりキスをしたりハグをしたりするとか、攻撃にバリエーションがほしいですね」

M「確かにそうですね~。あ!そしてまだ1分も立たないうちにまた男が動き始めました!」

F「ああ、これはイキますね。」

M「え?もうですか?」

F「これ以上休んだら萎んでしまいますからね、一気に行きますよ!」

M「さあ、男は最後の気力を引き絞って腰を動かします!女の声も一段と大きくなってきた!激しい激しい!」

F「あ~、かわいそう~」

M「そして10秒間の無呼吸ピストンの後、フィニッシュ~~!!」

F「・・・・・・・・」

M「いや~、朝から全力でしたね。素晴らしい攻撃でした!」

F「・・・だめね。全然ダメ!」

M「え?どうして?」

F「女の子が可哀想です!」

M「あっ・・・・」

F「激しければいいってもんじゃないんです。速ければいいてもんじゃないんです!」

M「う~ん、確かに・・・」

F「男が速く動くだけの、まったく男性本位のエッチでしたね。」

M「う~ん。まだ大学生ですからね。若さに任せたと申しますか・・・。」

F「タイムは?」

M「7分ほどでしょうか?」

F「あ~、ひどい。前戯らしい前戯もありませんでしたからね」

M「そして男は立ち上がってトイレへ行く模様です」

F「だめね。エッチが終わってすぐ離れるなんて論外ですね。0点です」

M「ああ~、ここら辺も女性に対する気づかいという点で若さが出てしまったか」

F「おそらく、この女性は彼とのエッチに満足はしていないと思いますね」

M「う~ん。確かに。前の彼女がその後、この男の部屋に来なかったのも、そこらへんに理由があるのかもしれません」

F「エッチは共同作業です。自分本位が一番いけませんね。」

M「なるほど~。ちなみに私は?」

F「あなたはねちっこすぎます。焦らしすぎです」

M「・・・・・・(照)」

F「でも、まあ・・・・・・・・ね?」

M「あ、はい。ありがとうございます」

F「・・・・・・・じゃ、このまま私達も・・・」

M「あ、それは無理です。私、朝は弱いので。朝ごはんにでもしません?」

F「(怒)!」


(ガガガガガガがガガガガガガ!)


隣りの部屋の男「なんか・・・・隣の人、激しいね」

隣りの部屋の女「喧嘩かしら?あたし達みたいにラブラブになればいいのに・・・・・」


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