俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

選挙だほい!

今、日本の政治家がおもしろい。

(日本の”政治”がおもしろい、ではないのが寂しいが)

特に、野田総理衆議院解散宣言があった今週は、久々に盛り上がった。

僕は正直、政治には無関心。

各党のマニフェストも、政治ポリシーも、歴史も派閥もよくわからん。

ただ、ニュースやワイドショーで切り取られた絵だけを見てイメージで言ってるだけなのだが

それでも今、日本の政治家はおもしろい。

こんなリアルな人間模様は、映画やドラマではまず見られない。

ドロドロで、人間臭くて、格好悪くて、逆に魅力的。

来月には東京はトリプル選挙(都知事選、都議会選、衆議院選)となるそうで、候補者や選挙管理委員はてんやわんやらしいが、これくらいごちゃごちゃしていたほうが、野次馬的にはおもしろい。

僕も投票には行く気でいるが、呑気な有権者とは裏腹に、政治家の先生方は師走の文字どおり走り回っているんだろうな。

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開幕の火ぶたを切ったのは野田首相

自民党・安倍総裁との党首討論でのことだった。

民主党でさえ寝耳に水だった週末の解散をいきなり切り出したのだった。


これには安倍ちゃんもびっくり。

だって、安倍ちゃんはこれまで態度があいまいだった野田総理の醜態をまた浮き彫りにしてイメージを下げてやろう、ぐらいの気持ちでしか臨んでいなかった。

「首相経験者として、あなたをねぎらってあげたいのですが・・・」なんて上から目線で余裕をかましたり

「夏が終わり、秋が来て、もうすぐクリスマスですよ!」なんて気持ちよさそうにコケにしたり、

最初は本当に余裕綽々だった。

しかし、野田首相が「自民党が合意してくれて法案を通してくれたら16日に解散をする。さあ、確約をくれ!」と迫ってきたからさあ大変。

そういう駆け引きに慣れていないお坊ちゃま安倍は

「いや、あの、あなたにそんなこという権利はないんじゃ・・・」

「あのね、その、この場で私とあなたと二人で決めちゃいけないんじゃないのかな・・・」
(実際の発言は違いますが、私に伝わったニュアンスはこんな感じ。以下同様)

とあたふた。

野田首相は阿部総裁から視線を外さず、決断を迫る。

その表情はまさに”鬼気迫る”といった感じ。一世一代の大勝負に出ている男の顔だ。

なんたって、民主党の幹部も議員もほとんど反対している解散を、ほぼ独断で決めちゃったのだ。

自分のクビを覚悟で、今国会での法案採決を迫っているのだ。

見ている僕らでさえ、それは伝わってきていた。

安倍ちゃんが返す答えは「Yes」か「NO」だけだ。

しかし、結局阿部ちゃんは「マジ?マジ?ほ、本当に選挙やるのね?うそじゃないよね?一回言ったからもう取り消しつかないよ?うそつきは泥棒の始まりだよ?じゃ、じゃ、じゃあね、あの、今度の選挙でね、あの~国民に決めてもらおうよ」と

自らの回答から逃げ、党首討論が終わった記者会見でちゃっかり自民党の立場を表明したのだ。

かっこ悪かったな~、安倍総裁。

覚悟を決めた男と、そうでない男との差が表れた形。

少なくとも「あいつはやっぱり総理の器じゃないな」ということが国民には伝わってしまった。

次の選挙、民主が勝つことはないだろうけど、自民もまた大勝はしないな。

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さらに面白かったのが民主党田中美絵子議員

本当にもう、劇場型で、昼のメロドラマを見ているみたいだった。


野田総理の解散宣言後、民主党を離党する議員が続出。

初鹿とかいう若手議員が離党届を出そうと幹事長室へ入ろうとすると民主党のピンク議員・田中美絵子が立ちはだかる。

そしてまるで妻の元へ帰ろうとする男を引き止める不倫相手のごとく「行かないで・・・」と涙目で通せんぼ。

へらへらとやりすごそうとする初鹿。

おもしろがってカメラを回し続けるマスコミ。

ひたすら色っぽい田中美絵子氏。

いいな~~~いいキャラクターだな~・・・

小沢ガールとして初当選した直後に、Vシネでオッパイ出してたことがばれちゃったり、今年になっても駅構内での路チュー写真がフライデーされちゃったりと

エロい話題に事欠かない田中美絵子

こっそり一票入れたい候補ではあるな・・・

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美絵子ちゃんは涙の懇願もかなわず、結局振られてしまったのであるが、

別の場所でも見事にフラれてしまった人がいる。

それが「減税日本」代表の河村氏である。


河村さんは名古屋市長。

南京大虐殺はなかったんじゃないか」と発言し、名古屋市と友好都市だった南京との関係をズタズタにしたという、スギちゃん以上にワイルドな男。

その河村さんが新党を立ち上げ、太陽の党・石原都知事に近づいた。

いよいよ国会に進出だ!と思ったら、石原さんは日本維新の会の橋下さんと合流。

減税日本」には橋下さんとこの政敵が逃げ込んでいるので、当然橋下さんは「減税日本」とは組まない。

減税日本」と「日本維新の会」を天秤にかければ、そりゃあ維新の会の方が魅力的だ。


石原さんは「あいつら名前がカッコ悪いよな。”ゲンゼイニッポン”って(笑)”」と昨日まで目をかけていた後輩を手のひらを返したように裏切り。

こうして河村さんは見事に石原さんに振られた形となったのだが、そのあとの河村さんのコメントが泣かせる。

「そりゃ~おれらより橋下さんのほうが魅力的だろうけどさ・・・」

「耐え難きを耐え、忍びがたきを忍び・・・という感じだよ・・・」

と未練タラタラの嘆き節。

しかもそれがダミ声の汚いおっさんが言っているのだから哀愁がひとしお。

ちょっと同情したくなる候補者の一人である。

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てなわけで、週末はどのニュース、ワイドショーでも政治評論家の先生方が

「自民はどーだ、民主はあーだ」

「第三局がこうなる、小沢がまだなんとか」

「あそことあそこがくっついて、中に入って、大きくって固くなって、出たり入ったり・・・」

なんてことを言い合っている。


でも、僕を含め、正直マニフェストみたいなもので候補者を選ぶ人という人はそう多くないと思う。

普段、政治に無関心でいたのだ。

選挙直前に、どの党が、どのポリシーでやってるか、なんてわからない。(偉そうに言うことではないが)

結局はイメージ先行になってしまう。


自民、民主は、口だけで何もできないことはわかった。

民主から逃げた議員は論外。

第三局は、石原・橋下だから、なんかやってくれそうな気もするし、結局は最初の勢いだけに終わりそうな気もする。

石原・橋下両氏は中国・韓国に対して強気だが、仮に政権を取って直接外交をする立場に立っても言えるのか?言ってもいいものか?


は~・・・僕にはよくわからない。

王貞治さんとか、千代の富士とか出てくれたら迷わず投票するのにな~。

あと、吉永小百合さんとか・・・

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でも今、政治家が面白いのは間違いがない。

みなさんもぜひ、投票を。