俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

八代亜紀さん「残酷な天使のテーゼ」

八代亜紀さんがWiiカラオケUで全国ランキングに挑戦するCM

あれ、いいですな。

しかも歌う歌が「残酷な天使のテーゼ」ってミスマッチがまたいい!

なんか・・・”これぞ八代亜紀!””私が八代亜紀!”って感じなんだ。

イメージ 1


このWiiカラオケのCM

前回のTMレボリューション西川貴教の「女々しくて」もまた良かった。

本家・ゴールデンボンバー鬼龍院翔が高音部ではがんばって声を絞り出しているように見えるのに対し、西川は余裕をもって歌っている感じ(事実、鬼龍院は喉をつぶしてしまったし)。

ネット上でも「本家より上手い!」「ホンモノを超えている!」と絶賛。

天才ボーカリスト西川貴教の本領発揮といったところだ。

以前、Yahoo!知恵袋でも「Gackthyde、TERU、河村隆一、TOSHI、清春、yasuの中で、歌唱力が高い順に並べて」という話題があったが、多くの人が西川を1位か2位には挙げていたところを見ると、

やはり彼の歌唱力というのは多くの人が認めるところなんだろうな。


Wiiカラオケランキングでは、どうも思ったような順位が取れなかったよう(実際の順位や点数は非公表)だが、彼のボーカルは疑いようがない。

http://www.youtube.com/watch?v=r-S4sWjUE4M
(↑そのCMがこちら)
イメージ 2


んでそのCMの第二弾として八代亜紀さんが歌っているのだが、これがまた味があっていいんだ。

演歌独特の発声というか、八代さん独特の”こぶし”がなんとも泣かせる。

カラオケ画面には音程を示す直線が示されているのだが、八代さんの眼中には全く入っていない。

音程が上に下にと激しく、そして滑らかに推移。

あくまで八代亜紀の歌い方で歌いきるのである。

カラオケの音程に合わせようとか、高得点を取ろうとか、そんなこと全くお構いなし。

音楽が流れ、マイクを握ったのだから歌う


本当にそれだけしか考えていない感じ。

それがカッコいいのだ。


多くの人が指摘しているように、カラオケマシンなんて所詮、音程が見本と合ってるかどうかしか測れず、声質や心の機微までは理解できない。

というか、機械ごときが八代亜紀さんの歌を採点する方がおこがましい。

それこそ絵画教室でデッサンを習い始めた小学生がピカソの絵を見て「もっとよく見た描いたほうがいい」というようなものだ。


しかし八代さんの純粋さはそんな僕らの援護すら必要としない。

歌うことが楽しくてしょうがない!楽しく歌えたらそれでいい!

そんな感じなのだ。


世の中にはカラオケマシンの点数に一喜一憂するホンモノの歌手や、歌うまを標榜する芸人らもいるというのに。

イメージ 3イメージ 4
イメージ 5


八代さんは以前もカラオケマシンでの対決をしたことがある。

自身の名曲「舟歌」を歌って、96点代の点数をとったのであるが、これがまたすごかったのである。


最初は会場のみんなが100点満点を期待して、カラオケマシンの音程と合っているかどうかばかりを気にしているのであるが、八代さんの舟歌を聴いているうちにそんなことどうでもよくなってしまうのである。

八代亜紀さんが「舟歌」を本気で歌っているのである。

八代さんもカラオケで採点されているなんてことは全く気にしていない様子。

普通に歌番組で歌を披露しているのと変わらない。

舟歌」が流れたから、プロとして情念を込めて歌う。

舟歌の世界観をちゃんと表現する

本当にそれだけ。

ひな壇で聞いていたジェロも「すげぇ~・・・」って感じで演歌の大先輩の歌を真剣に聞いてたし、梅沢富美男さんも同じ表現者としてまんじりもせずじっと見つめていたもんな。



本当にそれは揺るぎない。

その世界観は何があっても変わらない。

それはもう上手い、下手を論じることすら無意味になり

そこにあるのは「八代亜紀」という誰にも真似できない世界

それをポリシーとして守っているのではなく、空気としてまとう。

純粋に歌を楽しみ、人を楽しませる。




アーティストとはかくありたいものだ。

http://www.youtube.com/watch?v=kwNebXEBmWM
(↑ 感動の「舟歌」!)

イメージ 6