『上田と女がDEEPに吠える夜』(日本テレビ系列)9月3日放送のテーマは「令和の性教育」。避けては通れない子供への性教育をどうすべきかというテーマでゲストがトークを繰り広げた。
なんでもユネスコがWHOなどと共に作成した『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』によると性教育開始年齢は5歳からが望ましいらしい。
10歳の息子を持つ親として、僕も何かしなければならないのだろうけど、どうしていいかわからない。数年前から性教育に関するYoutubeをアップロードしているShellyさんの動画でも見せようかな?
性教育チャンネル始めました!”なんでお風呂場なのか”─の回 (youtube.com)
50代の僕は正直、ちゃんとした性教育を受けてこなかった。学校の保健体育で「第二次性徴」なんて言葉を習った記憶はあるが、あくまで試験のために覚えただけで、女性の体の仕組みとか、”赤ちゃんができる過程”なんてものはちゃんとは理解していなかった。もちろん生理の苦しみも出産の痛みもよくはわかっていない。
女性に月に1回生理が来ることは知っているが、「なんのために生理が来るのか」というのを知ったのは奥さんと結婚してからで、奥さんが猿でもわかるほどかみ砕いて教えてくれたのだ。ほとんどの男性はそういうことを誰からも教わっていない。
正直、マスターベーションも自己流で、だれかに手取り足取りやり方を教わったわけではなく、マンガとか雑誌で書いてあったのを見て「こんな感じだろう」とやってみただけ。当時の子供は学校の昇り棒をスルスルっと下りる時や、うつぶせに寝ながら地面に股間を押し付けて「ん?なんか気持ちいいゾ!」なんて勝手に性に目覚めていた。
アダルトビデオが実際のHの参考にならないと知ったのも僕はだいぶ大人になってからだったように思う。「AVの見すぎ。痛いだけ」なんて言われて初めて気づいたもんな。
今思えば、僕が子供の頃の社会はずいぶんと開放的というか、性に無頓着だった。
親子でゴールデンタイムに見る志村けんの『バカ殿』なんかでも普通にたくさんの女性がおっぱいを出していたし、『スクールウォーズ』のオープニングとか『時間ですよ』、『毎度お騒がせします』なんてドラマでもセクシーなシーンがあって男の子の期待と股間を膨らませた。
少年漫画にもHなマンガは普通に連載されていたし、コンビニでもエロ本は立ち読み自由、『投稿写真』とか『デラ・べっぴん』とかいやらしい雑誌を中学生でも買えた。夜の国道沿いにはエロ本に自販機が怪しく光り、田んぼのあぜ道や神社の裏には泥にまみれたエロ本がよく落ちていて、上級生のお兄ちゃんたちと見ていた。当時はツチノコより見つけやすいお宝だった。よく兄貴の部屋にも忍び込んでベッドの下のエロ本を拝借したものだ。
スマホもインターネットもなかったが、当時は逆に小中学生が性に目覚めるきっかけは今より多かったように思う。
令和の小中学生はそのあたり、どうしているのだろう?
今はテレビでもエッチなシーンはないし、紙の雑誌なんて大人でもあまり買わない。もちろん田んぼに落ちてるなんてことも稀だし、兄貴のベッドの下もからっぽだ。
「ネットでいくらでも調べられる!」という人もいるが、小中学生がネットでHな画像やら動画やらをこっそり見たりするのかな?でもスマホを持っていない子や自分の部屋を持っていない子たちはどうするのだろうか?
うちの子はまだ自分のスマホを持っていないので、妻のスマホをいじっている。ただ変な画像や動画を観ていたら履歴で一発でバレてしまう。タブレットは自分のを持っているが自分の部屋を持っていないので観る場所がない。息子はまだ一人で留守番したり、親より遅く寝たりすることができないので、バレないようにというのは難しいだろうね。
もちろん、スマホを買い与えてあげて、自分の部屋を作ってあげれば自然にそういう情報を集めるのだろうけど、「正しい性の知識」まで独学に任せるのは不安がある。僕がそうだったように、エロ本やAVはエンターテイメントではあるが「性の教科書」にはなりえない。やはり女性の体の仕組み、子供ができる仕組み、コンドームの使い方、社会的責任・倫理・道徳、相手とのコミュニケーションみたいなことを体系的に教える必要はある。ただそれは親からではなく、やはり第三者が教えるほうが親にとっても子にとってもいいような気がする。親の責務なんだろうけど、子供だって親から教わりたくはないだろう。「なんでも相談できる親子関係を築くことが大事!」なんてのは建前としてはわかるけど、実際はねぇ・・・思春期の男の子の気持ちがわかるだけに・・・。
ちなみに僕が最初に受けた性教育の先生はAV男優の加藤鷹さん。彼の著書の中に
”コンドームをつけないやつは、挨拶ができないやつと同じ!”
という言葉があり、衝撃を受けた。学生時代、モロ体育会系だった僕にとって「挨拶ができないやつ」というのは本当にダメ人間の象徴で、それだけで”人間として下の下”扱いをされるものだった。だからこそ人間としてコンドームをつけよう!と思ったものである。ま、もともと「鷹さんのように女性に潮を吹かせるフィンガーテクを身に付けたい!」という邪な気持ちで本を買ったのだが、幸か不幸か大切な性教育を受ける形となった。そのほかにも「乳首の色が黒いのはただの色素の関係。男遊びが好きだからじゃない」「前戯・後戯が大切!」「男の女性に対する偏見はほとんど科学的根拠がない」など名言が多い鷹さん。彼こそ高校生に性教育を教えるインストラクターになるべきだな。