池上彰という方をご存じだろうか。
今、日本で「政治や経済をもっともわかりやすく説明してくれる男」として、テレビや講演に引っ張りだこの元NHK記者兼ジャーナリストである。
その売れっ子ぶりが、とにかくすごい。
著書(解説本)だけでも25冊はあるし、ゴールデンタイムに自分の冠をつけたテレビ番組だって持っている。
それ以外にも、ニュース解説などで呼ばれることもしばしばだし、テレビやラジオのレギュラー、不定期出演などを含めたら、本当に「いつ休んでるの?」といった感じだ。。
とにかく「ニュースをわかりやすく、かみ砕いて説明させたら、この男の右に出るものはいない」「ニュースがわからなかったらこの人に聞け!」とまで言われており、今や久米宏や関口宏らニュースをかみ砕いてきた古株や、専門性の高い大学教授らを差し置いて起用される、超売れっ子先生なのである。
なぜこの人がこんなに人気があるのか。
まずこの人のルーツを探ろう。
この人の名を全国に知らしめたのは、NHK土曜の夕方の看板番組「週刊子供ニュース」である。
この番組、子供用にニュースをかみ砕いて説明する番組であるが、番組内ではお父さん、お母さん、子供3人の5人家族が中心となり、子供たちの疑問にお父さんがわかりやすく答えていく、という形になっている。
このお父さん役を、代々NHKのアナウンサーがつとめていくのだが、確かにわかりやすい。
とにかく、図や模型などをたくさん使い、
人形を動かしたり、フリップの隠れた部分をめくったりと、子供を飽きさせないようにしながら、時事問題やニュースをしっかり解説してくれるので、マンガ世代の大人でも十分鑑賞に足る番組である。
「こんだけNHKが道具を用意してくれんなら、だれでも教えられるんじゃない?」
「歴代のお父さんの中で、特に池上が優れていたわけではないのでは?」
などという邪推もあるが、それでも池上はこの番組をきっかけに、「ニュースをわかりやすく解説する男」の名を確立した。
が、はじめて池上彰の「お父さん」を見たとき、僕は少なからず衝撃を覚えたものだ。
それは”見た目のインパクト”がすごかったからだ。
NHKのアナウンサーは普段、スーツにネクタイを着用し、お堅いイメージがあるのだが、「週刊子供ニュース」ではラフな格好をしなければならない。
そして池上彰の披露したカジュアルが、とんでもなく違和感を放っていたのである。
なんでだろう?
もちろん、池上だって常に背広を着ているわけではないし、仕事のない日は私服を着ているに違いない。
なのにこの人の顔はカジュアルを絶対に許さない違和感を持っていた。
もう、生まれながらに背広が鱗のように体に張り付いていたような、そんな感じなのだ。
子供向け番組なので、無理矢理ネクタイをはずされ、セーターなどを着せられていた池上、
おそらく池上本人にとっては、ピエロの真似をさせられたような屈辱であったろう。
「カジュアルでテレビに出るなんて・・・裸も同然じゃないか!!」
そして、無理矢理笑顔を作りながら、子供たちにニュースを説明していくのだが、その顔がまた
”さんざん悪いことをしてきたあげく、今頃になって更正して渋谷や新宿にたむろする若者の声をかけ、頼んでもいないのに勝手にパトロールなどを始める元組長”みたいな
そんな野性味にあふれているのだ。
構図としては「子供たちの質問になんでも答えてくれる優しくいお父さん」を作りたいのであるが
どうみても「子供たちの人気取りのために無理をしているお父さん」に見えるのである。
その原因は、ひとえに池上彰の”ヤクザ顔”にある。
NHK出身のアナウンサーは鈴木史朗しかり、押尾正明しかり、実にヤクザ顔が多いのだが
その中でも池上は本物が認める天才肌のヤクザ顔なのである。
この男、まず口元がゆがんでいる。
これは性格が悪いやつに典型的に現れる特徴である。
そして目が笑っていない。
これは実は裏で腹黒いことばかりやってきたくせに、有権者の前で無理矢理笑顔を作ってきた政治家などに見られる特徴である。
「小沢一郎の目」とでも言おうか?
つまり、この男、ルックスだけ見ると、とうてい親しみの持てる顔ではないのである。
さらに悲しいことに、後頭部がかなり薄くなっている。
池上彰はフリップやボードなどを指して説明する都合上、カメラに後頭部を向けることが多い。
すると頭頂部に悲しい過疎地帯が出現してしまい、
そんな頭頂部で「砂漠化」の話などされた日には、「緑を植えることより別に植えるものがあるんじゃないのか?」と突っ込みを入れずにはいられなくなる。
しかし、池上彰は今もテレビに講演にと引っ張られている。
どんなばからしい質問に対しても誠実に答える池上は、マンガにしか出てこない「なんでも博士」を彷彿させる。
池上は何でも答えてくれるのである。
どんな質問でも「いい質問ですね~。」と褒めてくれるのである。
先日、ついに「説明間違い」が起こってしまい、「自分で調べてないよな?」「やっぱりスタッフの原稿を読んでるだけじゃないか?」などと言われてしまった池上彰。
それでも”元NHK”の信頼は厚く
何事もなかったように、テレビに出続けている。
まだまだ池上フィーバーは続きそうである。
でもヤクザ顔。
それだけは言っておく。