「デジマム」という言葉を知っているだろうか。
なんでも、iPadなどのデジタル機器を駆使して、賢く家事をこなす主婦のことらしい。
「デジタル・マダム」ってとこかな?
先日の「ザ・サンデー」で紹介されていた人など
家にある物の9割が通販で買った物だそうな。
iPadで近所のスーパーを検索、比較し、126円のレタスから16円のもやしまでネットで購入(翌日には届く)
月にスーパーに行くのは2~3日なのだそうである。
「お一人様1点限りの品も、前日に予約して確実に買えるからお得!」なのだそうだ。
それ以外にも、コーヒーメーカー、プリンター、マッサージチェア、掃除機、観葉植物、服、ネックレスなど
全て通販
「うちは育ち盛りの子がいるので。買い物に行くくらいなら旅行にお金を使いたいので、買い物に時間を使いたくない」とのこと。

その映像を見て、僕は唸ってしまった。
と同時に、なんかイライラしてきたのである。
自分が損をしているわけでもないのに、その女性の”どや顔”を見て、言いようのない腹立たしさがこみ上げてきて、
とつぶやいてしまったのである。
おそらく、イライラの原因の大半はデジタル機器を賢く使いこなせないジェラシーである。
未だにVodfoneの携帯電話を使っている男である。
そりゃあ悔しいに決まっている。
だから、そんなどや顔の賢いマダムには揚げ足を取りたくなるのである。
確かに、ネットで購入した方が安く買えることは多い。
が、そのデジマムは大事な機会をたくさん失っている。
子供は親と買い物に行くこと自体が娯楽の一つなのである。
お菓子やおもちゃをおねだりすることが、人生最初の”交渉”なのである。
外に出ることは社会勉強であり、インスピレーションを受ける機会であり、運動の機会なのである。
親の友達に会って、「ほら!あいさつしなさい!」と言われるのはなんとも決まりが悪いが、
やはりそれも社会性を身につける第一歩である。
いざというときに、助けてくれる人脈だって作れるかもしれない。
買い物に行けば、子供は親の食材の選び方を学び(食育)、お金の使い方を学ぶ。
そしてお金の価値、計算、やりくりの方法を学ぶ。
おねだりしたものが買ってもらえれば喜びを知り
買ってもらえなければ挫折と忍耐を知る。
親と一緒に買い物に行くことは子供の学びの機会の宝庫なのである。

そしてそれは、大人にとっても大切な機会であるはずだ。
店舗を回ることで景気を知り、今晩のおかずのインスピレーションを受け、近所の奥様と会話をすることでストレスを発散し、人脈を作る。
最近急にスリムになった田中さんに会うことで新しいダイエット方法を知り、
新しくできた接骨院の先生が意外にイケメンであることを知る。
ママ友が海外旅行に行くことを知って悔しさを覚え、
姑の愚痴に共感を覚え、
山田さんの奥さんの不倫を知る。
さらには近所の奥さんと情報交換をすることで自分の旦那の回数の少なさを知るのである。
デジマムはそうした貴重な機会を逃している。
一方、スーパーなどは通販の人を優遇するようなサービスをするべきではないとも思う。
もっと実際に足を運んでくれた客だけが得をするようなサービスをするべきだ。
デジマムなんてに媚びを売る必要はない。
余ってちょっと腐った野菜でもデジマムは喜んで食べるはずだ。
「外に出ないで買い物できて便利でお得!」なんてほざいているんだから。
ちょっとデジマムに対する私怨がすぎたかもしれない。
が、通販なんて、ある程度にとどめておく方が日本にとって健康的。
少なくともネットで買った方がお得、なんていうのは辞めてもらえないだろうか?
多少高くても、ネットでしか変えないものは売れるのである。
店で買うには恥ずかしい品物とかね・・・・。
