日本の観測史上もっとも暑い夏が続いている。
基本、寒いより暑いほうが好きではあるが、さすがにこれだけ続くと嫌になる。
僕の冷蔵庫には飲み物だけでも
・100円ローソンのコーラ1ℓ
・100円ローソンのミルクティー1ℓ
・100円ローソンの野菜ジュース1ℓかフルーツジュース1ℓか
・100円ローソンのジャスミンティー1ℓ
・いなげやで買った88円ビール2本
・いなげやで買った88円サワー2本
・いなげやで買ったアイスコーヒー1ℓ
・100円ローソンのミルクティー1ℓ
・100円ローソンの野菜ジュース1ℓかフルーツジュース1ℓか
・100円ローソンのジャスミンティー1ℓ
・いなげやで買った88円ビール2本
・いなげやで買った88円サワー2本
・いなげやで買ったアイスコーヒー1ℓ
が常備され、冷蔵庫に入りきれない2ℓのペットボトルの水が常に食卓近くに置いてある。
また、冷凍庫にも100円ローソンで買った3個100円のイチゴアイスや、チョコミントアイス、イチゴミルクキャンディーが常備
おデブちゃんの夏バテ対策グッズがちゃんと揃っている。
それでも一応、メタボが気になるので
コーラはなるべくゼロカロリーを選び、コーヒーにはミルクやガムシロを入れず、サワーもカロリーオフのものをできるだけ選ぶようにはしている。
そんな僕でもどうしても我慢できないものがある。
特に暑い中、駅から仕事先へとトボトボ歩いて行かなければならないような時・・・・
白いYシャツ越しに太陽の熱を感じ、額から汗が噴出し、同時に胸からも汗がにじみ出る
その汗がYシャツに染みこんで背中にぴったりつき、脇汗がYシャツに移らないように脇を開けながら歩く
なるべく興奮しないように、冷静に、冷静に、落ち着いて歩こうとするものの
それでも汗がしたたり落ち、しらないうちに喉が渇いていく、そんな時
僕は無性に”ミルクコーヒー”が飲みたくなる。
それはもう甘ったる~い、飲んだ瞬間に”甘味”を感じ、
「体に悪いだろ~な~」「カロリー高いだろ~な~」と感じるような
そんな極甘の冷たい缶コーヒーを無性に飲みたくなるのだ。
もう10年ぐらい前になるが、僕は仕事でマレーシアにいたことがある。
マレーシアは常夏の国で、毎日が楽園気分であったが一つ困ったこともあった。
それは、食事のカロリーが総じて高いのである。
ココナッツで炊いたご飯や、バターをたっぷり練りこんだロティ、
そして極めつけはコンデンスミルクをたっぷり入れたミルクティーやミルクコーヒー
僕は当時はコーヒーにも紅茶にもミルクや砂糖を入れなかったので、コンデンスミルクの入ったコーヒーやミルクなんて甘ったるくて飲めたものではなかった。
しかし、3年のマレーシア生活が終わる頃には、コンデンスミルクの甘味は欠かせなくなってしまった。
なんなんだろう?
あの旨さは。
灼熱の太陽の下、吹き抜けのカフェに入る。
エアコンなんて入っていないが、マレーシアの人は割りとスラックスにYシャツかポロシャツと、しっかりとした服を着ている。
そして扇風機の弱弱しい風を受けながら、「日陰」の幸福を堪能している。
一歩外はまぶしいくらいの太陽。
そこを眺めながら飲むミルクコーヒーはしみじみと旨かった。
なんか、コンデンスミルクの甘味がじっくり体に溶けていくような感覚
五臓六腑に染みこんでいく感じだったな。
暑いからさっぱりしたものを飲みたくなるかと思いきや
体が求めるのは糖分
水をごくごく飲むよりは、ミルクコーヒーを一口ずつ堪能するほうがよっぽど落ち着いた。
常夏の国、マレーシアの日陰で堪能する極甘のミルクコーヒーは、ある意味「極楽中の極楽」だったな。
僕は仕事の関係上、外国人との関係も多いのであるが、
暑い国から来た人たちが日本で好んで飲むのが
「MAXコーヒー」
のようだ。
ああいう国の人たちは、普通に入れたコーヒーでも砂糖をスティックなら3本くらいは入れたりするから、健康志向の日本の缶コーヒーでは物足りない。
だからこそ、昔ながらの甘ったるいミルクコーヒー「MAXコーヒー」を好む。
また、最近見かけないが、「UCCミルクコーヒー」も昔ながらで旨い。
僕は以前、ネットでUCCコーヒーの誕生秘話を読んだことがあるのだが、それを読んでから飲むとしみじみ旨い・・・。
なんか、開発者の苦労とか、30年前の人々の好みとか、古き良き時代が思い出されて、なんとも旨い。
特に、創業者の息子のセリフ
「(缶コーヒー開発直後)喫茶店で飲むやつとは全然違ってて、こんなんコーヒー言うてええんかなと思いました」。
「滋養」という言葉がまだ生きていた時代ならではの、砂糖とミルクをたっぷり入れた甘く濃厚な味付け。
「でも、おいしかった。まったりと甘く、体がほしがる味でした」
なんか・・・いいな。
僕は今、取引先での仕事を追え、また15分かけて駅まで歩いてきた。
心地よい解放感のすぐあとに、「死の行軍」のような、暑さの中での歩行
Yシャツも汗でびっしょり。
しばらくは乾きそうにないし、ぜったい脇の部分、洗っても黒くなるだろうし、襟の部分も洗濯してもなかなか落ちないよ・・・
ズボンも汗で太ももとかにペットリついて気持ち悪い・・・
でもとにかく一つ仕事は終わったのだ。
午後3時の○○駅。
僕は自販機の前に立つ。
ペットボトルのお茶?
いろはす?
コーラ?
きょうび珍しい、細いロング缶
あまり売れていないのか、キンキンに冷えている。
プルタブをプシっと押し上げ、ごくっと一口
冷たい液体状のキャラメルのようなミルクコーヒーがずっしりとした重量感を持って胃に落ちていく。
「はぁぁぁ~~~~~~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うまぁ・・・・・・」
風味絶佳・・・・滋養強壮・・・・
ああ、俺を蘇らせる・・・・・・・生き返る・・・・・・・・・・
暑い中を歩いてきた甲斐があったな・・・・
カロリーオフ、カロリーゼロ全盛のこの時代
文化遺産としてぜひとも残していただきたい一品です。
ただ、こういうのはやめてほしい・・・・・