あらすじ:37年近く彼女がいなかった僕に今年のバレンタインデーに初めて出来た彼女は韓国人。
速攻で結婚を誓い合ったもののその1ヶ月半後に彼女(ジュンちゃん:仮名)は帰国。
朝は7時に起きる。
両親を空港に見送りに行くのだ。
7時半、両親だけチェックアウト。
空港行きのバス停へ。
するとそこには彼女のお母さんの姿が。
最後に見送りに来てくれた。
(ちなみにお義母さんは昨晩、急に病院に担ぎこまれ、その3日後に再び入院するほど体調が悪かった)
ああ・・・ありがたいね。
お義母さんはおじさん、おばさん夫妻に比べればあまりしゃべるほうではなく、いつも不機嫌にさえ見える。
でも本当にいい人なのだ。
ありがたやありがたや。
お昼は辛い冷麺と、韓国風すき焼き?
冷麺はある程度予想通りだったが、この韓国風すき焼きがうまかった!
牛肉と長ネギとエノキダケを茹でる。
それをポン酢のようなタレにつけて食べるのだが、これがまた感動的にうまい!
タレがちょっと甘みがあって、それでいてさっぱりしていてうまい!
調子に乗って食べ過ぎた。


彼女はそれから僕の洗濯物をしに自宅へ戻る。
僕はビールと焼き鳥を買って、部屋で昼寝前の晩酌(?)
2時間ほど仮眠した。
が、仮眠後、彼女から連絡が来ない。
4時には連絡をしてくると言ったのに・・・。これはもしや・・・。
おかしいと思って電話してみたら案の定、寝ていた。
彼女は一度寝るとなかなか起きられないのだ。
それで一度けんかになったことがある。
2週間ほど前だったか、夜の9時にチャットをする約束をしていたが、彼女から一向に連絡が来ない。
で、何かあったんじゃないかと本気で心配していたら11時過ぎに「ごめん、気づいたら寝てた」と連絡があり、キレてしまったのだ。
まあ、このことがあったから、今回も「寝ているな!」と察しがついたのだが、それにしても・・・。
しかしせっかく3ヶ月ぶりにあって険悪な雰囲気になるのは嫌なので、大好物の甘いスイーツを食べながら「俺は時間にうるさいんだから遅刻はしないように!」「俺は計画通りにいかないと不機嫌になるんだから注意してくれ!」と優しく諭した。
8時半
彼女がおすすめのホルモン焼き屋へ。
ここは、韓国のテレビや雑誌でも紹介された有名な店らしい。
ソウルの中心地ではないので、穴場だ。
ここのホルモンがめっぽう旨かった。
やわらかくてジューシー!
これをビールで流し込むとたまらん!
網ではなく、鉄板で焼くので、最後は結構油まみれになるのだが、締めのチャーハンがまた旨い!
ちょっぴり辛めの、お焦げのついたチャーハンとホルモン、ニラキムチを混ぜて食べるたら、そりゃ~B級グルメの王道を行く旨さ!
この脂ギッシュなところがたまらん!
両親は歯が弱いしこってりしすぎているので食べられないが、来年の結婚式には訪韓する兄貴夫婦、弟夫婦には食べさせたいね。



訪韓5日目
今日から彼女は会社。
だから日中は一人で過ごさなければならない。
彼女と一緒に通勤電車に乗って、とりあえず彼女の会社近くでご飯を食べることに。
一人で時間をつぶすことには不安はないけれど、僕の心配はトイレだけ。
安心して、ゆっくり用が足せるトイレの位置がわからないと落ち着かない。
昨日、あれだけ大量に食べたのに、実はうんこをしていないので、今朝はいつうんこがしたくなるか、それだけが心配だった。
もし町中で催してしまったら・・・
すると彼女は僕のために簡単にトイレマップを作ってくれた。
「うちの会社のビルの1階のトイレは一般の人でも使ってもいい。きれいだし、ゆっくりできる」
「この前の建物が免税店なんだけど、そこにもきれいなトイレがある」
「観光はインサドンやミョンドンのような街を歩くものより、景福宮のような建物のほうがトイレが見つけやすい」
とアドバイスしてくれた。
本当にいい彼女だ。
朝ご飯を食べていたらいい感じでもよおしてきたのでトイレを借りに彼女と一緒に会社へ。
彼女はそのままエレベーターに乗ってオフィスへ行き、
僕はそのまま1階のトイレで2日ぶりのうんこをした。
快適、快適。

その後、観光をする前にブログのネタでもメモしようとカフェに入ったが、3日分の日記を書いているうちに、お昼近くになってしまった。
ま、それもまたいい。
彼女の会社近くにあるこのカフェは店内が異常に広い。
特に2階はソファーもいっぱいあり、本を読んだり、パソコンを叩いたり、長居する客も多い。
いいな。ずっとここでだらだらしていたいな。
ま、ある程度観光しないと彼女に怒られそうだけど・・・。
1時
結局朝からカフェに居座ってしまった。
お昼は彼女と一緒に食べることになっている。
オフィス街だけに、昼食を食べる場所はたくさんあるのだが、今日のお昼は「ブデチゲ」
ブデは「部隊」、チゲは「鍋」
つまり、以前よく軍隊で食べられていたものだそうだ。
ピリ辛のスープに、ハム、ソーセージ、即席麺。豆腐、野菜などが入っている。
いかにもB級だが、これがまたすこぶる旨い。
しみじみと旨いんだ。
なんか初めて食べるんだけど懐かしい。
しかもそれにご飯をつけてくるからもう大変。
昨日のキムチ鍋の残りで昼飯でも食べようと、冷蔵庫にあったハムと即席麺を入れて、ラーメンライスにしたような
独身男にはたまらない鍋であった。
僕はキムチスープが白い服にはねるのもかまわず、豚のようにむさぼった。
いや旨かった。

彼女はその後、会社へ。
仕事のない僕はしかたなくぶらぶら街を歩く。
・・・・・・・が、暑い。
日光は出ていないのに、蒸し暑い。
ソウル市民はこんな時、どうやって暑さをしのいでるのか。
もちろん、エアコンがついたカフェに逃げ込むのもありであるが、もう一つ、便利なものがある。
ソウルの中心、光化門近くの広場に、地面から噴水のように、いくつも水が出る場所がある。
そこに、子供連れの韓国人が集まり、子供たちはキャーキャーいいながら水浴びをするのである。
子供たちはびしょびしょになりながらも、おおはしゃぎ。
確かに楽しそうだ。
しかし、地面から2メートルぐらい水柱が立っているのである。
かなりの勢いである。
それなのに、子供たちは積極的に股間で受け止めに行く。
あれはなんなんだろう?
何人かは服で受け止めてはいるが、実に多くの子供たちが、地面から噴き出る水を股間で受け止めている。
もちろん、気持ちいいに決まっている。
俺だって人目がなければやりたい。
しかしあれぐらいの年齢ではまだそんな快楽は知らないはずだ。
人はこうしていけない遊びを覚えていくのだろうか?
そう思ってみていると、素っ裸で遊んでいる子供たちを遠くから撮影している日本人の小汚いおっさん発見。
このおっさん、ひげもじゃで、胸の前でリュックを抱えながら、攻撃的に幼児の裸体を激写している。
いろいろと考えさせる風景であった。

ここも市民にとっては絶好の水遊び場である。
ソウルの人にとってはここがかなりの自慢であるらしく、観光客にどうしても見せたい名所の一つらしいが、
正直、日本人にとっては人工的な水路なんて・・・ね。
自然をこよなく愛する日本人は自然の川や、そこに住む蛍やフナなどの生物には価値を見いだすが、どんなにきれいに整備されても人工的な水路にはさほど心が動かされない。
が、それでも李明博さんはいいものを作ったと思う。
なぜなら、ソウル市民が喜んでいるから。
この水路の周りには実にたくさんの人たちがいて
水路の脇の路を散策する老人
水路で水浴びをする子供たち
水路に足をつけながら本を読む大学生
同じく水路に足をつけてなんとなくボーとしているおじさんおばさん。
こんな光景が夏の間ずっとみられるのである。
この水路はソウル市民に愛されている。
そう足をつけながら僕は思った。
