俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

『オモウマい店』に我思う①

中京テレビ制作の『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』という番組にハマっている。

”オモてなしすぎて、オモしろい、うまい店”を紹介するこの番組にもう釘付けなんである。

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最初は「単に激安大盛りの店」を紹介するだけの番組だと思っていた。

夕方のニュース番組で6時過ぎくらいに「サラリーマンに大人気の定食屋」や「激安の人情食堂」といった特集が組まれることがあるが、その寄せ集めのような番組だと思っていた。

番組の作りも地方局だからかかなり雑で、1つの店の紹介が終わったかと思うとすぐ次の店のVTRに代わる。ゲストが感想を言う間もない。というかこの番組、食レポもなければ試食もない。凝ったナレーションもなければ演出もない。

全国ネットの番組制作に染められた僕は最初はなんともいえないチープ感に戸惑った。

全国放送進出1回目・2回目は「ラーメン200円」とか、「チャーハン特盛400円」とか、衝撃的な値段と量を誇る店が次々と出てきたのだがワンコインで超大盛の店はそうそう見つかるわけもなく、3回目以降は「量はすごいが1200円」とか「これだけの食材を使って1800円!」なんて店も出てきた。MCのヒロミさん、小峠さんは「安ぃ~」「旨そ~だな、これ食いてぇ~な~」、ゲストの女性陣は「いくらだろ?2800円くらいかな?」なんてわざと高めの値段予想をしたりしてなんとか盛り上げようとするのだがちょっと白々しい。こういった店の店主は口を揃えて「大盛りだとは思っていない。普通」「少な目になんて作れない。申し訳ない」なんてことを言う。

正直、とても食べきれないほどの超大盛を1800円とかで出されるくらいなら3分の1の量でいいから安くしてくれ、と思う。

 

僕は昔っから大食いの類は大好きで、テレビ東京の『TVチャンピョン』から最近では『有吉ゼミ』(日本テレビ系)まで見続けている。

学生時代は体育会系だったので僕自身も大食いに自信はあったし、テレビを見ていても「これくらいなら俺でもいけるんじゃね?」なんてことを考えながら見ていたものだ。とにかく安くて量が多い店が大好きで、30代までは無茶して食べてたな。

そんな僕ももうアラフィフ。『てんや』の天丼(500円)を完食しただけで少し胸焼けするお年頃になった。

だからさすがに今は大食い番組を見ながら「俺でも食えるよ」なんて思うことはないし、大盛りの店に行きたいなんてことも思わない。それでもこの手の番組を見続けるのはやはり見ていて気持ちがいいからだ。おいしそうにたくさん食べる人を見るのは実に気持ちがいい。

なんか自分でもオジサンさんになったなぁ~と思う。でも仕方ない。

年齢的にもおじさんだし、子供を持つとなおさら店主の気持ちがわかる。

仮に僕が飲食店をやっていて、食べ盛りの学生さんがいたらやっぱり「たくさん食わせたい」と思うだろうな。

なんなんだろう?あの気持ちは。

うちの子が偏食でガリガリなのでその反動かもしれないし、いい大人が子供にケチだと思われるのも癪だし、自分も学生時代安い値段でたくさん食べたかったし…。だからこそたくさん食わせたい。今は『オモウマい店』の店主の気持ちがものすごくわかるのだ。

 

そんでこの『オモウマい店』の店主が揃いも揃って癖が強い。

よくこんな人が残っていたものだと思う。それについてまた続きを書こうと思う。