俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

やっぱりすごい、プロの芸人・田中卓志

『アメトーーーク』の企画「芸人体当たりマン決定戦」を見ていて思ったこと。

それは「やはりプロの芸人さんはすごい」ということ。

特にアンガールズ・田中さんのすごさといったらない。

僕はテレビっ子なので、テレビのバラエティ番組、そしてテレビで活躍している芸人さんたちをどうしてもひいき目に応援してしまう。

もちろんYoutube動画なども観るのであるが、ネットで「テレビはオワコン」なんて書き込みがあるのを見るとついカッとなってしまう。

が、アンガールズ田中さんを観ると、少し安心する。

やはりテレビ(のバラエティ)はすごい。まだまだ面白い。

アンガールズ田中さんの前では若者に大人気のYoutuberチャンネルも雲泥の差だ。

彼は本物のプロフェッショナル。

 

田中卓志さんのインスタグラム写真 - (田中卓志Instagram)「アメトーーク で流行語大賞とビジュアル部門大賞、2冠いただきました!  商品の風の隙間フィギュアです!! 今年も1年ありがとうございました! #アンガールズ #アメトーーク #フィギュア #お前の鏡だよ #風の ...

アンガールズは2002年結成なので今年コンビ結成20年目。

20代の頃はヒョロ長い見た目ながらも「キモかわいい」ともてはやされていたが、次第に「かわいい」が取れ、シンプルな「キモい」になっていった。

が、田中さんは余計なものを削ぎ落し、この「キモい」を突き詰めることで至高に至った。

188cm、62キロのヒョロ長い体形は歳を追うごとに気持ち悪さを増し、歩き方・走り方にも女性が思わず悲鳴を上げるような気持ち悪さを追求した。田中さんの「進撃の巨人」走りはその成果だ。

頭髪のほうも絶妙な加減で後退してくれたし、髪質もまた絶妙な脂加減だった。

何よりも田中さんの気持ち悪さは「テレビの放送に耐えうるギリギリ」「女性が悲鳴を上げながら笑ってくれるギリギリ」をちゃんとはみ出さないでいた。

肌の露出はあっても胸毛・すね毛は少なく、下腹部を露出することはない。

見た目はガリガリで気持ち悪くても実はジョギングやゴルフもたしなむ健康体

趣味は紅茶・苔・ゴルフ・バイオリンなど多種多様

酒やギャンブルで失敗したという話も、女性トラブルも皆無。

年収はおそらく数千万で、貯金もかなりあると某番組でも暴露されていた。

スケベなことを言って女性観覧客の悲鳴をゲットしつつ、実はお笑い界を冷静に分析できるのは広島大学工学部(建築課程)卒のインテリがなせる業か。

彼を慕う芸人は多い一方、悪く言う人がほとんどいない。

 『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で「スタッフ166人が現場で感じた嫌われ系芸人のリアル好感度」を調べたところ田中さんの好感度は断トツのトップであった。

つまり田中さんは超ハイスペック芸人でもある。

 

で、彼の集大成とも言えるのが先の「芸人体当たりマン決定戦」における「田中VS巨大扇風機」だ。様々な芸人が巨大扇風機に近づいていって既定の場所でポーズを取れるまでのタイムを競ったのだが、芸人にとっての本当の勝負は”いかにおもしろいVTRが撮れたか”の1点だ。この企画の絶対王者・田中さんを超えようと何人もの芸人たちが扇風機に向かってダッシュをしたり、豪快に吹き飛ばされたりしていたのだが、田中さんの試技はもはや芸術だった。

 

細い体が吹き飛ばされないよう、扇風機にゆっくり近づく田中さん。

まずは風に向かって両手をコンドルのように広げる”アイアンマン”作戦

次に風の隙間を両手指先で搔き分けて進む平泳ぎ作戦。

そして足を前後に並べ、体を極力細くする細長作戦。

さらに風の中の1点突破を狙い、右手を伸ばし体を1本の槍のようにする一本槍作戦(その間も気持ち悪い顔をキープ!)

と数々の技を繰り出し、最後は両手でハートマークを作っての「キモかわポーズ」でフィニッシュ。

 

スタジオでVTRを観ていた後輩たち一同も脱帽、腹を抱えて転げまわって笑うほどの笑撃だった。

そして自分を魅せるためにこれだけの技をちゃんと事前に準備していたのがさすがのプロ芸人。

僕が芸人の後輩だったら尊敬しかない。

このような巨大扇風機といった大掛かりなセットは個人のYoutuberが用意するのは難しいし、プロの芸人同士で切磋琢磨して面白さを磨き合っているテレビのバラエティはやはりすごい。

そして自分がどう見られるかをちゃんと分析し、その魅力を最大限に生かせる努力を惜しまない田中さんは本物の中の本物。

田中卓志[アンガールズ] | Twitterで話題の有名人 - リアルタイム更新中

芸人を目指す若者は、最初はだれだってトークやネタで笑わせたいだろう。

和牛、かまいたち、チョコレートプラネットらのように面白いネタを作って賞レースでも実力でも評価されることを目指す者、MCになって他の芸能人に話を振ったり、それに乗じてボケたり突っ込んだりしてカッコよく笑いを取ることを目指す者も多いと聞く。「モテたい」「お金持ちになりたい」と思うのは普通だし、やがてはダウンタウンくりぃむしちゅー、有吉さんみたいにみんななりたいだろう。

 

一方、アンガールズ田中さんを目指す人はそういない。だから田中さんにはライバルも後継者もおらず、一人突き抜けている。

彼もそれをわかっているのか、そのニッチなところで自分の価値を高めようとしている。その姿勢に最初から今まで全くブレがないし、自分の刀(長所)を常に磨いていていつでも抜けるようにしている。

元来インテリである田中さんは本当はMCもコメンテーターもできるだろうし、彼のキャリアなら自ら体を張らなくてももう充分やっていける。

が、テレビ的な「気持ち悪い」を極限まで極め、いじられることで芸を成そうと決めたのか、彼にはそこで安定しようという気がないようだ。そして「気持ち悪い」に邪魔な”インテリ”をことさらアピールしない。

テレビのバラエティ番組が作り出したモンスター

孤高の天才・それがアンガールズ田中卓志