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「風に吹かれて」エレファントカシマシ

お気に入り登録しているYoutubeチャンネル「POLAROID P」にて、エレファントカシマシ「風に吹かれて」のリアクション動画をアップ。

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その動画を観て、思わずツベ主のDJ/音楽プロデューサーのパトリック・モーディ―氏と全く同じリアクションを取ってしまった。

「はぁ・・・参った・・・いや、宮本さんすごすぎ・・・」

これはカーステレオでしばらくヘビーローテーション確定。やられてしまいました…。

 

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「PORALOID P」チャンネルのモーディ―さんは、元々椎名林檎さんの大ファンで、林檎さんの曲のリアクション動画を何本も上げていた。そしてフォロワーに勧められた「獣行く道」のPVで林檎さんと一緒に歌っている宮本さんの歌声に撃沈。「獣行く道」のライブ映像→エレファントカシマシ「悲しみの果て」「今宵の月のように」「桜の花、舞い上がる道を」と見ていくうちにドツボにハマっていた。

Ringo Sheena & Hiroji Miyamoto - The Narrow Way / 海外の反応 外国人の反応 日本語字幕付き 椎名林檎と宮本浩次-獣ゆく細道 - YouTube

彼はDJという職業柄、音楽が大好きでフォロワーが紹介してくれるJ-POPはどんな曲でも楽しんでくれる。基本的にフォロワーがリクエストする曲は宇多田ヒカル、YOASOBI、米津玄師、藤井風、などオシャレで洋楽っぽいものが多く、モーディ―さんもグルーヴ、声の美しさ、衣装、見た目の美しさなんかをべた褒めしてくれる。

が、エレカシ宮本浩次さんの場合はちょっとリアクションが違う。そしてそれは僕も全く同じなのだ。

ちなみに現在アラフィフの僕がエレファントカシマシのことを知ったのは90年代の真ん中くらい?「悲しみの果て」や「今宵の月のように」あたりを歌っていた頃だ。『HEY!HEY!HEY!MUSIC CHAMP』で初めて宮本さんのしゃべりを聞き、その落ち着きのなさ、脈絡のなさに度肝を抜かれた。とにかく落ち着いて座っていられない。隣に座るギターの石森君に寄りかかったり、石君の腿をさすったり、足をのせたりと、まあ行儀が悪い(あまり反応しない石森君も不思議)。スーツの着こなしもだらしないし、ぼさぼさの髪を脈絡もなくかき上げて不潔極まりない。親は全く注意してこなかったのだろうか?本当に小中学生のまま大人になってしまった人に見えたな。

エレファントカシマシ【Hey! Hey! Hey! に出演】 - YouTube

んで曲は嫌いじゃないし、インパクトもあったんだけど、正直一曲フルで聴くには物足りなさを感じる、というのが当時の僕の感想だった。宮本さんは時折その才能を小さく爆発させ、周りを驚かせはするものの、十分に力を発揮できないまま2000年代、2010年代を過ごしていたように思う。「天才・宮本浩次の才能をこのまま埋もれさすのは惜しい!私が救わねば」と女気を発揮してくれたのが椎名林檎さんだった。これは私の妄想だが、椎名林檎さんは宮本さんの才能に心底惚れていると思う。なんなら抱かれてもいいくらいに惚れこんでいるように思う。太宰治芥川龍之介にも心中をするような愛人がいたが、林檎さんも惚れた男のためならと一肌脱いだのかもしれない。そして出来上がった曲『獣行く道』(2018)は本当にすごい曲になった。これは林檎さんから宮本さんへの恋文であり応援歌。実に艶っぽく、実に悩ましく、そしてカッコいい。林檎さんならずとも宮本さんの歌のうまさに驚いたと思う。ぼくだって「え?こんなにうまかった?」と驚いたもんだ。もちろんモーディ―さんもMVを1回見ただけでゾッコン。だよね~。

椎名林檎と宮本浩次-獣ゆく細道 - YouTube

椎名林檎と宮本浩次-獣ゆく細道 - YouTube

そこからは宮本さんの歌のうまさに疑いはなかったのだが、今回の「風に吹かれて」を聞いて、僕はほとほと参ってしまった。いやあんた、すごすぎるよ・・・。

なんなんでしょう?あの魅力は?元々のファンじゃなければ「おじさんがカラオケでがなってるだけじゃん」と思うかもしれない。が、あれをマネできる人はいない。カッコいいから俺もやってみようとカラオケで挑戦しても絶対にあの通りにならない。声がきれいなわけではないし、時折かすれたりもする。なのに崇高なまでに美しい。宮本さんはうまく歌おうとか、かっこよく見せようとかいう気持ちはサラサラない。本当はものすごく歌も上手いし、どんなに暴れても音程は乱れないし、喉の強さ・声量も天下一品なんだけど、そこをひけらかさないし、むしろ(気の小ささの故か)不格好に見せるきらいすらある。でも感情が、気持ちが、魂が聴いている人にストレートに響く。同世代のしがないおじさんたちはもう宮本さんの魅力にやられまくり。

歌い終われば行儀も悪い、服装もよれよれ、髪形もぼさぼさ、話もまとまりがなく、とにかく”だらしないおじさん”なのに、歌い始めるとその不器用さ・不格好さが実にかっこいい。ずるいよな。そりゃ椎名林檎も惚れるわ。

でもこれって、今の若い人には「説教臭い」とか「スナックで歌ってるおじさん」に映るんだろうか?ま、別にいいけどね。僕の胸には突き刺さりまくり。これで明日からの通勤が楽しみになった。明日からもがんばろう!エレファントカシマシの「風に吹かれて」。最高です!