俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

世界柔道がめっちゃ面白い

みなさん、見てますか~!!

世界柔道2009!!

放送は深夜ですけど、めっちゃおもしろい!!


8月29日(土)の朝現在で、日本は金メダル3、銀メダル1

金メダルは48kg級の福見友子了徳寺学園職)

高校生のときにあの谷亮子を破り、北京オリンピック前にも谷亮子を破ったのに日本代表に選ばれなかった悲劇のヒロイン。

今回はじめての世界柔道出場だが・・・・・・・・・・・強かった・・・・・・

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52キロ級は中村美里三井住友海上

北京オリンピックで銅メダルを取った時はまだ19歳

見た目もまだまだ幼さが残る中村だが負けず嫌いは天下一品。

「金メダル以外はみんな同じ」と言い放ち、笑顔の一つも見せなかった。

今回の金メダルで、やっと笑顔を見せたものの、あくまでも「オリンピックまでの通過点」だって。

かわいい顔して、結構言うな・・・・

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そして昨日の63キロ級の上野順恵三井住友海上

お姉さんはご存知、オリンピック2大会連続金メダリストの上野雅恵

しかし、上野順恵はさらに強かった・・・・・


この階級にもオリンピック2大会連続金メダルの谷本歩実がいる

上野は07年の嘉納杯東京国際、08年の全日本選抜体重別選手権と谷本を破りながら、過去の実績などで代表には選ばれなかった。

そして今年4月の全日本選抜体重別選手権でも谷本を破り、今回は堂々と代表に選ばれたのだが、

いやもう、強い!!

得意の大外刈りが面白いように決まる!決まる!決まる!


決勝の相手は地元オランダの選手だったのだが、上野の圧倒的な強さにホームデシジョンも起きない。

オール一本勝ちの強さは間違いなく本物!

いやもう、昨日の夜は興奮したな!面白かった!!

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なんでも、今年から柔道のルールが改正されたそうなのだが、

なんともびっくりするぐらい”日本に有利”な方向に改正されている。

これまで「カラー胴着問題」「カラー畳問題」「アマレス化(足を取る柔道)」「ポイント柔道(効果を狙って逃げ切る作戦)」など、

”柔道”らしくない方向へ、ない方向へと柔道が変わっていったのだが、

さすがに北京オリンピックやその前の国際大会を見ても

「組まない」「レスリングと同じようにタックルに来る」「倒れされたのにまだ投げようとする」「小さなポイントを獲った後はかけ逃げや時間稼ぎをする」「技を出さない」「判定が多い」「お互い技を出さないのだが、より出さないほうが負ける試合」などなど

柔道そのものがつまらなくなっていた。


しかし、今年からは一番小さいポイントの「効果」を廃止したので、小技や相手の反則狙いをしても意味がなくなった。

また、相手が組まなかったり、かけ逃げをすると、すぐに審判が反則を取る。

だから今回も日本人選手の相手はおもしろいぐらい反則を取られていた。

以前は「なんだよ!ちゃんと組めよ!ちゃんと戦えよ!」と思って見ていたのだが、今回はそのフラストレーションがない。

「ナイス審判!」ってな感じだ。

そして最大の改正は「いきなり足を取りにいってはいけない」ということ

つまり、日本人が一番フラストレーションがたまっていた「アマレスのようなタックル」が禁止されたのだ。

これが最高にいい!

柔道本来の形に戻った形だ。


なんか、逆に「本当にいいんですか?」という感じだ。

だって、ヨーロッパの選手が不利に、日本人が有利になるルール改正なんだもん。

柔道だけでなく、水泳にしろ、ノルディックスキーにしろ、日本のお家芸は日本の不利になるように、欧米に有利になるようにルールが改正されるのが常だったから、

今回の柔道のルール改正は逆に拍子抜け。「あ、ど、どうも・・・」という感じだ。


日本男子は相変わらず弱いが、でも負け方は納得。

ちゃんと足をかけられて、技をかけられて負けている。

つまり言い訳無用、相手の方がうまくて強いから日本人選手は負けているのだ。

今後、体格で劣る日本人が、欧米選手のパワーと、手足の長さをどう攻略するかが課題となるだろう。

外国人選手も小技が狙えなくなり、ちゃんとした技で大技を獲りに来るようになったのだ。

もう日本人選手はいいわけできない。篠原監督!頼んます!!

ま、とにかく、「技が決まる!」という点で、男子の試合も面白いよ。

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ちなみに僕は学校の体育でしか柔道をやったことはないのだが、割と得意だったな。

投げるのも、投げられるのも得意だし、好きだった。

うまいやつに投げられると、本当に不思議な感覚に包まれる。


相手はそんなに大きな体でもないし、そんなに強い力を入れられているわけでもない

なのに体が無重力のように「フワッ」と浮いて、何も抵抗ができない感じ

そして世界がぐるぐるまわって、叩きつけられる。


負けるのは悔しいが、それでも上手く技をかけられると

「うわ~、やられた~。やるな~コイツ・・・」と清清しくもある。

力で負けると悔しいが、技で負けると本当にすんなり気持ちがおさまる。

だって抵抗しようがないんだもん。


なんだろうね、あの感覚?

上手い先生なんかだと「あ、あの先生に投げられてみたい!」って思ったりもする。

上手い先生に投げられると、もうなすがままなのだ。

もはやジェットコースター感覚。

初めての風俗感覚。

「強さ」という感覚だけでなく、「うまさ」や「美しさ」を感じるんだ。

こんなスポーツ他にないよ。

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おそらく、外国人選手だって、はじめて柔道を習ったとき、初めて日本人の先生に投げてもらったとき

ものすごい不思議な感覚に包まれたと思うんだ。

「あれ?なにこれ?全く抵抗できなかったよ?体が浮いたよ?全然力入れてないのに?何これ?」って

興奮したと思う。


それが、大きな大会になると国の威信をかけて、勝たなければならなくなる。

「美しい柔道じゃ勝てない」「相手の足をつかんででも倒さなきゃ」と思っただろう。

でも、もう迷う必要はない。

練習と同じ、魔法の技を使えばいい。


今回のルール改正は、まさに「原点回帰」と呼ぶにふさわしいと思う。

さあみんな、世界柔道を見よう!!

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 ちなみに篠原監督って、映画「ネバーエンディングストーリー」に出てたよね?で、岩を喰ってなかった?