2年ぐらい前から即興のお芝居を習っている。
ちゃんとお金を払って習うのだが、もう2年続いている。
きっかけは職場の研修。
なんでも最近は企業の研修などでも「即興劇」の練習が注目されているらしい。
ま、仕事だって、考えようによってはお芝居のようなものだ。
上司のつまらないお小言を笑顔で拝聴したり、変なクレーム客に対して心で「ファックユー」しながらも頭を深々と下げて反省している態度を見せたり・・・・
どんな状況においてもキレずに、即興で対応しなければならない。
だからこんな研修がもてはやされてるんだろうな。
ただ、僕自身はそもそもお芝居は見るもので、自分でやるものだとは思っていなかった。
が、やってみると意外に面白い!
特に僕がやっているのは即興のお芝居なので、脚本がない。
セリフもないし、配役も決まっていない。すべて即興。
「お父さん!」と他の人に呼ばれたら僕はお父さんだし、
「ちょっと!!あたしのお尻、ずっと触ってたでしょ!」と言われれば僕は痴漢役だ。
その後は痴漢冤罪のドラマになるかもしれないし、恋愛ドラマになるかもしれない。
すべては即興でやるので、演技力だけでなく、柔軟性とか想像力も必要なのだ。
僕、そういうの得意っす!
勝手に想像して、勝手にお話作るの大得意っす!!
習っている人の中には僕のような素人社会人もいれば、役者の卵・芸人の卵などもいる。
僕は演技力では勝てないのだが、ストーリー作りで対抗できる!
そんなこんなで、プロになるわけでもないのに、毎週、勇んで秋葉原駅に降り立っているのだ。
練習場所は、秋葉原の電気街とは反対側にある、”岩本町”という静かな区域なのだが、
2年も通い続けるとちょっと”オラが街”になりつつある。
ある日、いつものように練習に行くと、講師の先生は「シルバーウィークの最終日って、お時間あります?」という。
ま、金なし友だちなし彼女なしの独身男ですけん、暇ですけど・・・
すると講師の先生は「実はテレビ東京の『アド○ック天国』という番組で、今度”岩本町”の特集をするんですけど、うちも紹介されることになったんです。エキストラで出てみませんか?」とおっしゃるではないか!
『アド○ック天国』!?
僕、毎週見てます!
あの色々な街の見所をベスト20形式で紹介する番組でしょ!
なんでも僕の通っている教室が、”社会人が仕事帰りに通う即興劇の教室”みたいな感じで紹介されるらしいのだ。
「はい!暇です!出ます!」と即答。
今日がその撮影日だったのだ。
で、祝日だというのに、朝9時には岩本町の稽古場に行ってやってきたわけさ。
集められたメンバーはいかにも社会人っぽい人9名
ま、やったことはいつもの練習風景の撮影だったんだけど、
初めてのことだったもので、ちょびっと脇汗かいたな・・・・。
撮影は1時間ほどで終了。撮影スタッフはすぐ別の現場(岩本町のほかのスポットの撮影)に向かった。
なんでも、秋葉原の紹介雑誌で40箇所くらいめぼしをつけて、撮影に行くらしい。
実際放送されるのは岩本町のスポット20箇所だから、僕が出た箇所も全カットもありうるな・・・。
スタッフさんは「1分くらい使わせてもらいます」とは言っていたけど・・・。
順位も教えてくれなかったし。
ま、しかし何の予定もなかったシルバーウィークになかなか貴重な体験ができた。
さて、親に芝居を習っていることをいつ伝えようか・・・・・・。