面接官「じゃあ、自己紹介を」
就活生「はい、あの、私、大学では経済を勉強しておりまして、あの、それ以外にも、バイトとか、サークルとかにも一生懸命取り組んでいました、はい!」
面接官「・・・・あっそう」
就活生「いや、あの、それだけじゃないです!もう、学生時代はいろいろやりましたです、はい!」
面接官「何を?」
就活生「いや、あの、いろいろっす。ここでは言えないですけど、そりゃあいろいろやりましたよ、はい。」
面接官「ここで言えないなら意味ないね。はい、ご苦労さん」
就活生「ちょ、ちょっと待ってください。あ、あの、これは、その、あまり人に気づかれないように活動していたもので、正体がバレるとまずいというか・・・」
面接官「ふ~ん。わかりました。ご苦労様。もう結構ですよ。」
就活生「あ、あ、い、言います、言います。もう、本当にすごいんですから。これ聞いたらもう、僕のこと手放せなくなるかもしれませんよ」
面接官「ほぉ~、おもしろいこと言うね。・・・で、何をしてたの?」
就活生「あの・・・・・・誰にも言わないでくださいね」
面接官「・・・うん。まあ、ね。で?何をしてたの?」
就活生「あの・・・パペットマペットとか・・・」
面接官「は?パペットマペット?」
就活生「ええ、”おとぎの国のブラックメルヘン”っす!」
面接官「・・・・・」
就活生「あ、鉄拳も自分っす。」
面接官「髪型違うけど?」
就活生「いや、これ、カツラっす。」
面接官「もっとこう、びっくりするようなものはないの?」
就活生「え~と・・・あ!『なるほどザ・ワールド』のトランプマン!」
面接官「あれも君なの?」
就活生「いや、あれはその・・・・兄貴っす」
面接官「君の家族はよっぽど正体を見られたくないんだね」
就活生「そ、そうですね。親父は”ジャンボマックスでしたし」
面接官「すごいね~、お母さんは?」
就活生「お母さんは・・・・あの、”けっこう仮面”っす」
面接官「ああ、そのなの?その節はお世話になりました」
就活生「いえいえ、あの、お袋に言っておきます」
面接官「もしかして、おじいさんは月光仮面?」
就活生「あ・・・・・そ、そうです・・・・ね」
面接官「で、君自身はお笑いばっかりやってたのね?」
就活生「そ、そんなことありません。いろいろやってますよ」
面接官「何か、社会の役に立つようなことはしてないの?」
就活生「そうですね・・・あの、・・・ファイトマネーを孤児院に寄付していました。」
面接官「あ~、タイガーマスクね。それから?」
就活生「えっとぉ~・・・そのぐらいかな・・・」
面接官「なんだ、その程度か・・・」
面接官「お~、世界平和を守ってたのね」
面接官「・・・・・いや、結構・・・」
就活生「あの、それだけじゃないっす。マツコデラックスとも3勝2敗ですし、コーンフレークをコーラで割って食べられますし、ファイナルファンタジー日本で一番早くゲットしたのも僕ですよ!」
面接官「もう~わけわかんね~けどすごそうだね。ちなみにファイナルファンタジーはどのくらい並んだの?」
就活生「3日半っす。」
面接官「もうそこまで行けば半端ねーや。よし!採用!」
就活生「マジっすかぁ~?」
面接官「給料は孤児院に振り込んどくから(笑)」
就活生「ずこぉ!」
ちゃんちゃん