俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

息子は10歳になった

先日、息子は10歳になった。

今は「ハーフ成人式/2分の1成人式」とか言って、学校でもイベントをやったり一般家庭でも写真館で写真を撮ったりしてお祝いをするそうだ。

子供は『10歳のありがとう』なんて曲を歌って親に感謝を示し、親は文房具なんかをプレゼントしたり回転寿司に連れてったりして大人の階段の半分まで来た子供の成長を祝うのだという。

まあ商売する側にとっては稼ぐチャンスが多いほうがいいし、少子化の今は親も学校も子供に甘い。Win-Winの関係なんだろうが、小学校4年生で祝われてもこれといってキリがいいとも思わないし、「成人まで半分!」なんて言われてもピンと来ないねぇ。

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成長期のイラスト

 

それでも息子は10歳になった。

我が家も誕生日には焼肉屋へ行って、帰りにケーキも買った。

息子は『10歳のありがとう』を歌う代わりにCreepyNutsの『Bling Bang Bang Born』を歌い、プレゼントは文房具ではなく3Dペンを求めた。

息子よ、お前にはこの歌を贈ろう

 

関取花 もしも僕に (youtube.com)

息子 奥田民生 (youtube.com)

木山裕策さん (youtube.com)

 

じゃない方・関取花 - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

 

まあしかし、大きくなりやがったな。

僕はというとこの10年、白髪もシミも増えまくり、見た目も老けて腹も出た。油物がダメになり、食べる量も減ってるのに腹は出て、体力も落ちてイボ痔にもなったのに

息子は背が伸び体重が増え、祖父母くらいなら平気で圧倒できるパワーがついた。

僕はというと世の中の流行に疎くなっただけでなく、「もう理解できないもの」としてあきらめるようになったのに

息子はタブレットでスラスラと絵を描き、Youtuberの真似をして動画を撮り、僕の知らないスマホの機能を駆使してLINEのスタンプを作ったり写真を加工するようになった。

 

でもまだ息子の前では「一家の大黒柱、家族のために働く偉いお父さん」「勉強を教えられる頭のいい父親」「運動神経抜群の強いパパ」を演じられている。

が、息子はもう10歳になった。

息子は僕が42の時の子だから、そのうちあっという間に力も智恵も僕を超えるだろうな。それは嬉しいことなのかな?僕にはわからない。

中学生になったらジジィになった僕を蔑み、無視をしたり反抗したりするんだろうな。殴られたり蹴られたりもするかな?お金をくすまれたりもするかな?

息子が大人になったら今の世には存在しない仕事をしてるかもしれないな。物価も上がって信じられない額の給料をもらっているんだろうな。バーチャル上の女性と結婚するなんて言い出したりして。

息子は今年10歳になった。

僕はますます不安になった。お金のことも、勉強のことも、反抗期のことも、進学や就職のことも、息子との関係も、自分の終活のことも。

なのに息子の10歳は無邪気。