怪物と呼ばれた男がいる。
日本で言えば、野球の江川卓、松坂大輔
相撲の雅山、サッカーのロナウド、競走馬のオグリキャップなどなど
そして北京オリンピックの怪物といえば
一人は水泳のマイケル・フェルプス
そしてもう一人がこの男、ボルトである。
wikipediaによると怪物は
「一般的には、人の形をした、もしくは、人が変化した架空の生物や、奇形の動物を指す。怪獣などを指す場合もある。これらの意味から派生して、異端児、突出した存在などを指して用いられることもある。」
と書かれている。
「怪物と呼ばれる人」というのは、後半の派生した意味で「突出した存在」であり、かつ異端「児」であることが条件だ。
いくら突出した存在でも、イチローを”怪物”とは言わない。
タイガーウッズ、マイケルジョーダン、アレキサンダー・カレリンなども怪物とは呼ばない。
オリンピックで圧倒的な力を見せる中国勢の中にも”怪物”はいない。
僕は怪物の条件として「幼児性」があると思う
大人になりきれていないというか
競技をなめているというか
真剣にやらなくても、力を抜いていても、遊んでいても楽しんでいても勝ててしまう
そういう人が怪物と呼ぶにふさわしいと思う
それを踏まえると、ボルトこそ「怪物」と呼ぶにふさわしい
ボルトは21歳
マイケル・ジョンソンが持つ200mの世界記録を破れるかどうかは
”ボルトが最後までちゃんと走るかどうか”
にかかっているという
つまり、最後まで全速力で走れば世界記録は当然
しかし心配なのは優勝を確信したとたんに目立とうとしてパフォーマンスをしてしまうことだというのだ
確かにボルトならやりかねない
それだけ、ボルトを追い詰めるような
ボルトを焦らせるような
ボルトを最後まで先行するような選手が他に見当たらないということだ
北京オリンピックはボルト伝説の始まりである
怪物から、分別のある大人になる前に
できるだけたくさん怪物伝説を作ってほしいものである
ま、オリンピック後に大スターになって自滅するというのも、ありがちなパターンなんだけど