先日、「今、若い人はどんな歌を聴いたり歌ったりしてんのかな?」と思って『CDTVライブ!ライブ!上半期総合ランキングTOP30』(TBS系列)というものを見てみた。
案の定、自身の老いを感じた僕は「そろそろ僕も次のステージに向かう時期だな」と感じたのだが、僕の進むべきステージが今後用意されるのかどうかということが気になった。
ちなみに『CDTV(カウントダウンTV)』が選ぶ2021年の上半期総合ランキングTOP30のうち、SnowmanやSixTonesといったジャニーズグループが4曲、乃木坂46や日向坂46などいわゆる”坂道グループ”が4曲、YOASOBI4曲、NiziUが3曲、BTSとLisaが2曲ずつ…
まあ、予想はしていたが令和の若者向けの曲だけなんだな。もう平成ですらない。B’zとかサザンの曲が1曲くらい入ってないかなんて淡い期待を抱いていたが脆くも崩れ去った。もうアラフィフのおじさんが出る幕はないな。
ちなみに僕が小学校時代は、まだ「ザ・ベストテン」なんかにもかろうじて演歌がランクインしていた。大川栄策さんの「さざんかの宿」、佳山明生さんの「氷雨」、都はるみ・岡千秋「浪速恋しぐれ」、吉幾三「オラ東京さ行くだ」などなど。
レコード大賞は細川たかしさんの「北酒場」「矢切の渡し」「浪花節だよ人生は」と3回観ていたから演歌の人が獲るイメージだったし、紅白歌合戦も半分くらいは演歌の人がいたイメージ。若い歌手は前半、ベテラン演歌勢が後半を占めていたので「演歌の人はすごいから歌がうまいから大人を喜ばせられるんだ」みたいに勝手に刷り込まれていた。
当時小学生だった僕はもちろん”演歌大好き!”という感じではなかったが当時流れていた演歌は自然に覚えたし、ポップスの中に演歌が入っていても「そういうもんだ」「演歌のほうが格が高いから仕方ない」なんて思っていた。まだ両親と一緒に歌番組を観ることができた”古き良き時代”だった。
しかしいつくらいだったか、両親は僕らと歌番組を観ることはなくなっていった。
演歌勢が残っている紅白ですら興味をなくしていた。両親が見ていた音楽番組は「木曜8時のコンサート~名曲!にっぽんの歌」(テレビ東京)くらいになっていた。さすがにそれは僕らの世代ではおもしろく感じられなかったので、もう両親と一緒に歌番組を観ることがなくなったのは仕方がないのかもしれない。
で、時は令和3年である。
僕は今の歌番組に出てくる楽曲にほとんど興味が湧かない。
もちろん全部ではない。子供に付き合って「ドラえもん」とか「クレヨンしんちゃん」とか「ポケモン」なんかを見ていると、自然にその映画主題歌を歌っているあいみょんさんとか、Official髭男dismとか、岡崎体育さんとかの楽曲に触れることになって、聴いてみると「いい曲だな」と思うこともある。
でもその数は多くはない。僕にとっては恋愛や友情、若者の悩みをテーマにした曲は合わないし、アイドルグループのキレキレのダンス、横文字の多い歌詞、早口でまくしたてる歌唱なども響かない。もう10代20代の子が聴く曲は僕には合わなくなっている。今後息子がそういう曲を聴くようになっても、一緒に「CDTV」や「ミュージックステーション」を観ることもないだろう。
とすると、ぼくらアラフィフのおじさんが満足するような歌番組がTVに必要になってくる。僕の両親にとっての「名曲!にっぽんの歌」のような歌番組が必要だ。
・80年代のアイドル、ニューミュージック
(松田聖子、中森明菜、小泉今日子、早見優、河合奈保子、柏原芳恵、堀ちえみ、石川秀美、シブがき隊、少年隊、チェッカーズ、吉川晃司、TUBE・・・)
(稲垣潤一、山下達郎、オフコース、松任谷由実、中島みゆき、・・・)
・90年代のバンドサウンド、小室哲哉や小林武史プロデュースグループ、
(BOWY、JUN SKY WALKERS、B'z、Mr.Children、シャ乱Q、ウルフルズ、Globe、TRF、My little lover・・・)
・00年代以降のアーティスト
(ゆず、コブクロ、宇多田ヒカル、椎名林檎、ELT、浜崎あゆみ・・・)
いいな、こういう人たちの曲を数曲ずつ紹介する1時間番組があったらいいのにな。
昭和のおじさん、おばさんをターゲットにした歌番組、できないかな・・・