俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

LINE風Youtube動画にハマる訳

僕が最近ハマっているもの。それはYoutubeのLINE風動画。

「話題のLINE」「ミドリのネタ帳」「100万ドルのライン物語」などなど同じような内容・体裁のものがいくつかあるし、「スカッとツインズ」「スカッとライン」などアニメーション付きのものもある。

初めてその内容を見たときは眠れないくらいイライラ・ムカムカしたのだが、今やチャンネル登録までして毎晩見ている。

アラフィフの僕を見事にハメさせたこのLINE風動画の魅力とはなんなのだろうか。

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その魅力はなんといってもドラマ『水戸黄門』のような定型のハッピーエンドだ。

 

LINE風動画はどれも似たようなストーリー。

浮気にいそしむ妻(夫)に離婚届と慰謝料を叩きつけぎゃふんと言わせるとか、下請け企業だとバカにする大手企業の社員が勝手に契約を打ち切りにしたばかりに会社が大損をするとか、父親をATMとバカにする娘とそれを咎めない妻を捨てる夫の話とか、”中卒””母子家庭”等を理由に家族を結婚式に呼ばない女が最後に村八分にされる話などなど。

 

最初はとにかく主人公が罵倒される。「中卒!」「ニート!」「下請け!」「無能!」「肉体労働者!」などなど、めちゃくちゃに悪役に罵倒される。

見ている僕は「なんで言い返さないんだよ」とか「よくこんな野郎とLINEで話を続けるな。既読無視すればいいのに」とかメチャクチャ頭に血が昇ってイライラしてくる。
が、それでも最後まで見てしまうのは、最後に必ず主人公からの”反撃”があり、悪役は必ずメッタメタに打ちのめされるからだ。これが本当に痛快!

ちょうど助さん・角さんが「ええい!静まれぃ!この紋所が目に入らぬかぁ!」と印籠を出し、それまで威張っていた悪代官が急に態度を改め、最後もしっかり罰を押し付けられるあの安定の、鉄板のパターンと似ているのだ。

昭和から平成にかけて(1969-2011)ずっと放送されていた日本人が大好きな勧善懲悪のストーリー。最後に悪がきっちり裁かれることで観ている人のストレスが一気に解放されるデトックスドラマ。

僕ももうアラフィフとなり、そんな安心感を求めるようになってきているのかもしれない。そして僕はLINE風動画にあの勧善懲悪の偉大なるワンパターンを求め、ストレスを発散しているのかもしれない。

 

だから多少無理な設定があってももう気にすることはない。

初めてみたときは実話と思って見ていたのでイライラして眠れなかったが、フィクションだとわかると実に面白い。なんだったら最初の悪役の憎たらしい態度や言葉が過激なら過激なほど面白くなる。最後に悪役がみじめったらしく泣きついたりどん底の生活に突き落とされたりしたらサイコーだ。

そしてどの動画のコメントも優しい。「こんなことLINEでいちいち話す奴なんかいない」みたいな揚げ足を取る人はほとんどおらず、みなそれぞれのストーリーに対してまじめにコメントをしている。ほほえましい。

 

僕はコメントを残すことはないが、「俺だったら怒りをためてためて、しっかり証拠を残して、最後に相手を地獄に突き落とすためにあのタイミングを狙って・・・ヒヒヒ」なんてサディスティックな妄想をしながらウォーキングをするのが大好き。

 

あ~あ、俺にも「父親をATMとバカにする連れ子の娘」とか「成績の良い姉だけを溺愛し、妹の自分を家から追い出す母親」とか「中卒底辺の下請け平社員!とバカにしてくる大手企業のエリート新人社員」とかいないかな(笑)。