1年の世相を表す「今年の漢字」として、2021年は『金』が選ばれた。2000年、2012年、2016年に続いて4回目。しかも選ばれたのは全てオリンピックが行われた年。もう完全にネタ切れですな。
”今年の漢字”は1995年に日本漢字能力検定協会が始めたもので今年で27回目。公募で決った今年の漢字を京都の清水寺の住職さんが微妙な字で書く姿が年末の風物詩となっている。
僕はアラフィフのおじさんなのでさすがにもう「今年の漢字は何だろう?」なんてワクワクしながら待っていたりはしないし、何の漢字が選ばれようと正直、どうだっていい。本当は多くの国民にとってもどうだっていい。
なのに日本にはまだ”今年の漢字”に関心を持っている人がたくさんいて、律儀に応募したりしている。まあおじさんにはどうでもいい企画でも、学生さんにはまだ新鮮で、学校でもそれぞれの”今年の漢字”なんかを選ばされるのかもしれない。
しかし”今年の漢字”は学生さんだけのものではない。油断をしていると会社でも同僚に「〇〇さんの今年の漢字って何ですか?」なんて聞かれたりする。それを知ってどうすんだ?と思うが、この時期になるとなぜかお互いに訊きあったりしている。
先日は嫁にも訊かれてしまった。
嫁「あなたの今年の漢字は何?」 俺「だからそれを訊いて何になるんだよ!」 嫁「いいじゃない。家族の会話に意味を求めんな。暇つぶしだよ!」
ああ、そうか。それは嫁が正しい。
で、僕も”今年の漢字”を考えてみるんだけど、これがまた結構難しい。東京オリンピックは僕は無観客が盛り上がらな過ぎてほとんど見なかった。大谷翔平選手のニュースは確かに毎日楽しみにしていたけど、漢字一字にはならんし・・・。あとは今年は在宅勤務ばっかりだったな・・・「在」だけで通じるかな?あと子どもが小学校に上がったな。でもオンラインばっかりで可哀そうだったな。「哀」じゃ、ちょっと暗いよな。あとは特別なことはなかったな。岸田さんも個性ないしね。特別いいこともなかったし、悪いこともなかった。大人になるとね~、こうなっちゃうんだよね~。でも結構これで暇をつぶせたりするから、日本人にとってはありがたいフォーマットなのかもしれない。「新語・流行語大賞」も毎年「それ流行語か」なんて批判を浴びながらも続いているのは、暇つぶしはないよりあったほうがいいからだろう。僕なんてもう今年の流行語を忘れていたくらいどうでもいいけど。
ちなみに爆笑問題の太田さんは昔、「僕の今年の漢字はですね、これです。”丑”」という干支ボケをよくかましていた。こういう持ちネタがあると毎年考えなくても済むからいいな。