俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

枕が合う

なんだか本当に久しぶり、それこそ10年ぶりくらいに”枕が合っている”。この2週間ぐらい、毎日ぐっすり眠れているのだ。

いやもう嬉しいったらこの上ない。毎日ベッドに入るのが楽しみでしょうがない。だってぐっすり眠れるんだもの。

その一番の理由が、新居の枕が合っていることだ。

枕のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

僕が枕にこだわるようになったのはいつ頃だったろうか?

少なくとも学生時代までは枕なんて何でもよかった。僕はもともと寝相が良く、寝返りもあまり打たなかったので、固かろうが柔らかかろうが、大きかろうが小さかろうが、中身がそばがらだろうがビーズだろうが、枕の形をしていればなんでも良かった。

ただ20代の頃に一度低反発の枕で、首の部分が高くなっているヤツの実演販売を観たことがあり、これがすごく良さそうに見えたので、近所のデパートで似たような(一番安い)ヤツを買ったことがあった。その枕はわりかし良くて、結婚するまでの4~5年はそれを使っていたように思う。


が、そこからは苦難の道だった。結婚してペアで買った普通の枕は首に合わず、新しい低反発枕を買ったがどうも高さがあってない気がする。顎が上がりすぎてなんか寝苦しい。エアコンの温度設定も僕と奥さんとでは違うので、僕の寝つきはとたんに悪くなった。

さらにこの10年くらいは仕事で東南アジアを転々としていたのだが、そこでもなかなか自分に合う枕に出会えなかった。日本で数万円かけてオーダーメイドの枕を作ることも考えたが、最後の最後で頑固な貧乏性が発症してしまい「枕ごときに数万円もかけるのは・・・」とあきらめてしまっていたのである。

一度テレビで「オーダー枕の作り方」というのを紹介していたのを観たことがあるのだが、その店では最初に枕の代わりにタオルを少しずつ重ねていって首から背中が無理のない角度になる高さを測っていた。で、全くの生兵法なのだが僕もバスタオルを何回か折って枕の代わりに使ってみると、これがなかなか具合がいい。それでしばらく枕を辞めて、折ったバスタオルで寝ていたのだが、それでも眠れない夜は多かった。

バスタオル枕は危険?適切な活用方法と作り方を解説 | 日本の寝室と寝具 EMOOR/エムール

原因は枕だけじゃないかもしれない。南国暮らしだったため、寝室はエアコンを年中つけっぱなし。途中で寒くなったり喉が乾いたりもするし、タオルケットをおなかにかけるだけの睡眠は昼寝感が強く、なんとも浅い。

たまに旅行に行って、ホテルのベッドで寝たりすると本当にフカフカで最初はテンションがあがるのだが、ホテルの枕は総じてでかくてボリューミー。3つも4つも用意してくれている割に自分に合う枕が一つもなく、合わない枕を1つ使って残りはベッドの下に落とすか抱き枕にせざるを得ない。

抱き枕よ - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

結局この10年、夜はすぐに寝られないからイヤホンで漫才(睡眠用)や語学動画を聴きながら寝るのが常になった。ベッドに入る前も「どうせ寝られないんだろうし」「ま、目をつむってりゃ脳と体の疲れは取れるし」「夜寝られなくても昼寝かうたた寝をすればいいや」なんてあきらめていた。

が、今の新居に移ってからの2週間。本当にぐっすり寝られている。枕は何の変哲もない普通の枕だ。しいていうなら”安っぽくて柔らかい”。頭を載せた瞬間にす~っと沈んでいく。で最終的に落ち着く高さが実に心地いい。掛け布団もいい!これも最初から部屋にあったもので、3つ星くらいのホテルで使われるような厚からず薄からずなやつ。今住んでいるところは湿気が少ないので体をすっぽり覆っても寝ても途中で汗をかいたりしないのもいい。枕と布団に包まれて寝る感じ。この10年くらい南国暮らしだったので、久しぶりに味わうこの枕と布団に埋もれて寝る感じがたまらなく快感!眠りに入るのも早いし、寝起きもさわやかだ。

唯一の欠点は、寝ながら漫才を聴いたり、語学の勉強をしたり、いやらしい妄想をしたりしながら寝ることができなくなったこと。ベッドに入ってから10分も立たずにぐっすりだからね。嬉しい悲鳴zzzzz