俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

出会いを奪い取るもの

先日、昔の職場の同僚に会った。

昔、僕は小さな小さな作りたての会社にいた。

設立2年目だから、ほぼ創設メンバーと言える。

先日会った同僚は、僕よりあとに入ったから、僕のほうが先輩といえる。

苦しい中、力を合わせてがんばった。

「自分の会社」という意識もあったから、サービス残業も気にならなかったし、社員同士は仲が良かったので、帰りが遅い日が続いても気にならなかった。

が、どうしても経営者のやり方に納得ができなかった。

そして僕らは2007年の3月にみんなで辞めた。


それから僕の不安定な生活が始まった。

5つの職場を兼任し、毎日毎日違う職場へ通う生活。

季節によって仕事がなくなったり、午前中だけで帰されたりということもあって

午後3時のガラガラの電車に乗って帰宅に着くとき、言いようもない不安にかられた。


一方、昔の同僚は、すぐに別の職場を見つけ、忙しいながらも安定した生活をしているとのこと。

今では立場逆転

後輩をうらやむ先輩なのであった。


しかし、よくよく話を聞いてみると、正社員とはいえ、このご時勢、なかなか厳しい生活を強いられているらしい。

平均退社時間は夜10時。

終電帰りも珍しくない。

それでいて、手取りは僕とそんなに変わらないという。


もちろん、社会保険や厚生年金、退職金など、のちのち有利になることはたくさんあるだろう。

しかし、毎日夜10時~12時までサービス残業をして、手取りが20万を切る生活って・・・

バイトに明け暮れる大学生より収入が低いなんてね・・・


ま、元同僚も私と同じく独身なので一人で生活する分には困らない。

契約を切られた派遣社員や、路上生活者、ネットカフェ難民に比べたら全く問題はないように見える。

僕が気になるのは、収入の低さより、帰宅時間なのである。


そんな、終電まで働く生活って、やっぱり普通じゃない、人間的じゃない

これが一家を支えるお父さんなら話はわかる。

しかし元同僚は、結婚を夢見るうら若き?乙女達なのだ。

30代、独身女性が平日終電まで働いてて、休日は疲れてぐったりって

こんな生活続けていたら結婚できないじゃないか!

いい人に出会えるわけないじゃないか!

デートだって出来ないじゃないか!


ちなみに僕は、現在、暇を持て余しているのである。

4月からの激務?に備え、充電中なのである。

もっともっと彼女達と遊びたいのである。

なのに彼女達は「これが当たり前」と言わんばかりに今日も残業をし、終電に乗るのである。


ああ、生まれ変わったら・・・・・イタリア人になりたい・・・・


~おまけ~

国税庁の「民間給与実態統計調査」や厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、07年のサラリーマンの平均年収は437万円。20歳~24歳は251万円。30歳~34歳は406万円だった。また、国家公務員の平均収入は662.7万円。地方公務員は728.8万円になっている。