俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

飲みにケーション不要論が多数派に

2021年暮れに日本生命が行ったアンケートで「職場でも”飲みにケーション”が必要か不要か」を各年代の男女7774名に尋ねたところ、「不要・どちらかといえば不要」が61.9%となり、2017年の調査開始以来初めて「必要・どちらかといえば必要」を上回ったそうな。

確かに僕もお酒が強くない上に人見知りなので飲み会にいい思い出がないし、これまでいわゆる”付き合いの悪い男”、”ノリの悪い男”、”誘っても面白くない男”に思われていたように思う。だからこの結果は自分と同じような意見の人が多かったということになり、喜んでもいいのだが、天邪鬼な性格の僕はちょっと一言物申したくなった。

飲みにケーションが・・・1つもなくなったら・・・寂しくない?

飲みニケーション」不要が6割超 必要は少数派に 賛否の声(静岡朝日テレビ) - Yahoo!ニュース

アンケートの結果には”飲みにケーション”が不要な理由として

・気を遣うから

・仕事の延長と感じるから

・お酒が好きではないから

・拘束時間が長いから

・お金がもったいないから

・職場でのコミュニケーションが十分とれているから

などが挙げられた。

ネット上にも

・時代遅れ、昭和の悪習

・お金と時間の無駄

・ストレス、相手に合わせるのがしんどい。絡まれるのが嫌

パワハラ、セクハラ、アルハラの温床

・自分が下っ端だったら注文をしたり、取り分けたりするのが面倒

・上司や先輩の自慢話、武勇伝、説教、昔話がうざい。

・強制参加なら残業と一緒。査定に響くのもおかしい。

・コロナで飲み会がなくなってホッとした。不要だとわかった。

などなど、「飲みにケーション不要論」は優勢だ。

冒頭にも述べたが僕もお酒が強くない上に人見知りなのでほぼほぼ賛成。特に酔って気が強くなって調子に乗るヤツが大嫌いで、学生時代はサークル仲間が盛り上がってる中、無言で帰ったり、その後大声で「なんで帰ってんだよ~」と電話してきたやつに「うるせー!」と即切りしたりしたこともあった。また僕自身は酔ってつぶれるまでは飲まないので、寝落ちするやつとか吐くやつ、酔いつぶれて人に迷惑をかけるやつなんかを心底軽蔑していた。「男子5000円、女子3000円」みたいな会費設定も酒を飲まない僕には不満だったし、ちゃんとした布団かベッドでしか寝られない僕は終電近くになるととにかく早く帰りたがった。帰ってシャワーを浴びて、一人エッチをして寝る。そのことばかり考えていたな。

その後、幸か不幸か僕は正社員にならなかった。派遣でいろいろな職場にお邪魔したり、時間給で仕事をしたりすることが多かったので、上司に飲みに誘われることもなかったし、職場の飲み会の類も年に1~2度あるかないかだった。

男同士 その① - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

忘年会2010 - 俺よ、男前たれ (hatenablog.com)

それはもちろん僕が望む形だったのだけれど、今思えば僕には最低限必要な飲みにケーションでもあり、社会と僕をかろうじてつなぐ機会でもあった。

僕は元々友達も少ないうえに、自分から飲み会に誘うこともほぼないのである。また貧乏性で自分一人のために高い飯に金を払うことはほぼない。だからオシャレなビストロとか、おいしいお酒と料理を出してくれるレストランなんかはもちろん、普通の居酒屋なんかもよく知らない。そんな感じなのでたまに数少ない友だちや職場の同僚が選んでくれた店に行くと、ちょっとテンションが上がって、嬉しかったりする。「へ~、こんな店があるのか~。東京ってすげーなー。」「え!締めサバをあぶるの?なにこれ!めちゃくちゃうめ~」「サワーにガリガリ君がそのまま入ってるんですけど…これもお酒として成立するのか・・・」「社会人ってみんなこんなところで楽しんでるだ~。毎週これやってたら金かかりそうだな~」なんて感心したりした。

肝心の飲みにケーションも、職場の高嶺の花だと思っていた女性が実は地方出身だったとか、昔男に騙されたとかいう話を聞くと(それを真に受けて)「なんだ、いい奴じゃないか」となぜか心を開いたり、上司が奥さんの尻に敷かれたりローンで苦しんだり、思春期の子供に無視されたりしていることを聴いたりすると「へ~。こいつも悪い奴じゃないな」と変に優しくなれたりした。その飲み会がなかったらずっと距離を保ったまま、ずっと陰口を言ったままだと思うと少しは効果があったし、今思うと僕の数少ない飲み会の記憶の中にもいい思い出がなかったわけではなかった。

職場の「飲みニケーション」必要と考える人 去年よりも大幅減(ABEMA TIMES) - Yahoo!ニュース

そんな僕ももうアラフィフだ。相変わらず自分から飲み会に誘うことはないし、もちろん誘われることもない。同じ趣味の仲間なんてのもいないし、Zoom飲み会は1回でギブアップ。若い人に気を遣うのも面倒だし、向こうもおじさんに気を遣うのは大変だろうから、職場の飲み会なんてないほうがお互いのためだろう。でもこのまま職場飲み会の文化が全くなくなったら・・・なんか寂しいな。僕のような陰キャはちょっと強制的にでも参加を促されたほうが社会訓練になるし、こうでもしなければずっと一人でいてしまう。職場の人が設定してくれる飲み会って、陰キャにとってはちょっと嬉しいものだったりするし、「いや~、会社の飲み会、最悪だったよ~」なんて言うセリフはちょっと憧れでもある。だから年に1回くらいは誘ってほしい。以下の条件なら。

・会費はお酒を飲む人と飲まない人で分ける。

・時間は夜7時~9時の2時間で解散。

・食事がおいしいお店を選ぶ

・参加者はパワハラ、セクハラ、アルハラにならないようにお互いに注意する

・お互いが大人の対応、紳士・淑女の対応をする。

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