昔、『闘将!ラーメンマン』というマンガがあった。

その中で、ラーメンマンが、父親の敵討ちを願う小さな子どもに拳法を教えるシーンがある。
「戦いの最中に蟻を見つけろ。蟻を見つけられたらお前は必ず勝てる」
というようなものだった。
そしていよいよ敵と戦うのであるが、最初、緊張して練習どおりの動きができないその子は、敵の圧倒的なパワーにやられてしまう。
つまり、「戦いという緊張した場面においても、蟻のような小さなものに気づく心の余裕があれば普段の自分の力が発揮できる」ということを言いたかったのだと思う。
僕は幼心に感心したものだ。
今なら山田優当たりが「いいね~、余裕」とCMで言っていることを
僕は子供の時に漫画『ラーメンマン』で学んでいたのだ。
それ以来、自分の身の回りのちょっとした変化や、今まで気づかずいたことに気づくと喜びを感じるようになった。
友達の髪型が変わった、なんてのはもちろん
「あれ?この辺にこんな家、あったっけ?」
「あ、あの家の出窓のとこに猫がいる!置物かと思った・・・」
「あの家の屋上、気持ちよさそうだな~」
「この花、見たことないな?なんて花だ?」
なんてことも、なかなか嬉しいものである。
毎日の通勤なんて、うつむきながら歩くことがほとんど。
僕だってそうだ。
でも新しいことに気づく時は大抵、顔を上げて何かを見上げたときだ。
幸せは地面に落ちてるというより、木の実のように上のほうに生っているものかもしれんよ。
仕事で行き詰まったり、満員電車にうんざりしたような日でも
なにか新しい気づきに出会えるといいですな。
それができたら、僕は幸せになれるような気がする。


ちなみに、これは総武線に乗っていたときに見つけた風景
これを植えた人、気が利いているよな!
思わず途中下車したくなった