久しぶりにブラウン管に元気な姿を見せた。
しかし、困った・・・
僕はこれから、田原俊彦を貶めなければならない。
辱めなければならない。
僕はガチでたのきん世代なのだ。
マッチ派ではあったが、それでも
「NINJIN娘」「チャールトンにはまだ早い」「It’s BAD」「夏ざかりほの字組」などの歌を
スラスラと思い出すことが出来る。
中学の校歌はうろ覚えでも
「抱きしめてTonight」「ごめんよ涙」なんかをフルで歌えたりするのだ。
その俊ちゃんが衰えていく様子を、高校、大学と
心を痛めながら見てきた。
最近はすっかりテレビに出なくなったので、僕が気づかないうちにフェードアウトしてくれれば
僕の青春はまったく傷つかずに済んだのに・・・
田原俊彦はデビュー30周年ということで、今年になってまた少し姿を見せるようになった。
しかし、しかし・・・当然、今の田原俊彦はかなりイタイ・・・
田原俊彦は、自身の横柄さで芸能界から干されたのを知っている。
そしてそれでも自分を変えることができない自分との葛藤で、急に老け込んでいる。
しかたなく、その期待に応えようと必死に、気丈に大口を叩くのだが
実力が伴っていないのは誰よりも自分がわかっている。
そんな葛藤が見え隠れするから、今の俊ちゃんは悲しい・・・
さて、そんな俊ちゃんが久しぶりにナイナイと共演である。
かつて、俊ちゃんとナイナイは『笑っていいとも』で共演していた。
『いいとも』のレギュラーという”屈辱”を救ったのは、なにを隠そうナイナイの岡村隆史だった。
岡村は「僕のアイドル」としてまとわり続けた。
しつこく、それでいてハイテンションで絡みつく岡村と、それをちょっぴり嬉しそうに嫌がる俊ちゃん
俊ちゃんにとって、岡村はかわいいファンでもあり、恩人でもあるのだ。
その岡村の番組での共演
俊ちゃんは喜んだ。
実にリラックスしていた。
田原「今度、本を出すんだよ。(スタッフに)ちょっと取って」
岡村「これですか。それより俊ちゃん、最近・・・」
田原「なんで返しちゃうんだよ!」
・・・・・・・・・・・
岡村「そういえば、今年30周年、おめでとうございます!」
田原「ありがとう。それで、今度、本を出すんだよ。」
岡村「あ、これ?なるほど。でね、俊ちゃん、この前・・・」
田原「だから、何で返しちゃうんだよ!紹介させろよ!」
俊ちゃんは実に嬉しそうであった。
しかし、俊ちゃんの口からこぼれるのは、かつての「横柄」とは程遠い、哀しい男の姿だった。
「最近、娘とバスタオル分けられちゃって・・・」
「娘から、携帯、着拒(否着信拒否)されちゃって・・・」
世間では父の日だというのに、
俊ちゃんは家庭で娘に嫌われていた。
その憂さを晴らすように、俊ちゃんはテレビで張り切っていた。
まるで、職場や家庭の愚痴をキャバクラでこぼすサラリーマンのように・・・
家では虐げられているクセに、店では妙に横柄に振舞うお父さんのように・・・
おそらく、俊ちゃんはステージから降りるのが遅すぎた。
「オレ様」ステージから、もう少し速く降りて
「別に、オレをいじってくれても構わないよ!」という態度を見せていれば
今でも「かっこいいっすわ~、さすが俊ちゃん!」と言われていただろう。
現在の郷ひろみがそうであるように。
しかし、俊ちゃんはそれがなかなかできなかった。
人は自分の中の何かを捨てられた時、
今まで以上に魅力的になる。
逆に、いつまでも昔の栄光を捨てられない限りは
その人に再生はありえないのである。
今の俊ちゃんはまさに『ピエロ』
『さらば・・・夏』
「君はバラバラ・・・」っという感じさ・・・