A「この前、駅のトイレでうんこしていましたらね、隣りの個室からものすごい音が聞こえたんですよ」
B「ああ、あの”ブリブリ”ってやつ?」
A「そう!ぼく、あの音聞くと萎えるんです!止めてもらいたいんです!」
B「でもしょうがないんじゃない?生理現象だから」
A「いや!僕は、隣りの個室に人が入ったとたん、細心の注意をはかりますよ」
B「どんな?」
A「だから、音が立たないように、ほんとにちょっとずつ、ちょっとずつね・・・」
B「面倒臭いわ~。一気に出したれよ!」
A「いや!僕は他の人の音を聞くのも嫌だけど、自分の音を聞かれるのも嫌なんです!」
B「別にええやん!音ぐらい」
A「ダメ!人間の沽券に関わる!」
B「じゃ、最初に水流して音消したらいいやん」
A「女の子か!!しかもお前のような阿呆が地球をダメにするんだ!」
B「なんだよ急に・・・」
A「水の二度流しがどれだけ水資源を無駄にしてると思ってるんだ!」
B「ああ、そういうことね。でも、駅のトイレじゃ『音姫』みたいな消音機がついてないことも多いでしょ」

A「そう!そこで開発したのが、この『携帯消音機 音無しさん』!」
B「あ~、携帯タイプか~。これいいかもしれないね。」
A「この『音無しさん』、従来の消音機と違って、いろいろな音が出るんです!」
B「ほ~例えば?」
A「まず、Aボタン。これは”森のせせらぎ”が流れて、リラックスした状態でうんこができます!」
B「ああ、いいんじゃない?」
A「小鳥のさえずり、小川の流れなどでヒーリング効果抜群!いつも以上にうんこが出ます!」
B「うんこうんこ、うるさいな・・・」
A「例えばこんな感じ・・・ピヨピヨ・・(ブリッ)・・・サラサラサラ・・・・(ブリブリブリ)・・」
B「なあ、この音、静かすぎない?かすかにブリブリ聞こえてんだけど・・・」
A「そういう場合はBボタンを押せば・・・・・(へビィメタルの大音量)」

B「うるさいわ!隣の人もびっくりするわ!迷惑すぎ!他にないのかよ・・・・」
A「あ、じゃ、Cボタンなんかどう?人ごみにいるような感じで、音を掻き消すの」
B「どんな感じ?」
-(ワイワイ、ガヤガヤ)ねえ、こんなとこでまずくない?
-(ワイワイ、ガヤガヤ)大丈夫だよ。だれも見てないから
-(ワイワイ、ガヤガヤ)でも恥ずかしいよ、ねえ、止めようよ
-(ワイワイ、ガヤガヤ)大丈夫だって、俺、家まで我慢できないもん・・
-(ワイワイ、ガヤガヤ)でも~
-(ワイワイ、ガヤガヤ)大丈夫だよ。だれも見てないから
-(ワイワイ、ガヤガヤ)でも恥ずかしいよ、ねえ、止めようよ
-(ワイワイ、ガヤガヤ)大丈夫だって、俺、家まで我慢できないもん・・
-(ワイワイ、ガヤガヤ)でも~
B「ストップ!ストップ!ストップ・ザ・ミュージック!!!」
A「どう?ガヤガヤうるさい感じで、うんこの音もかき消してるでしょ?」
B「落ち着かないわ!人ごみの中でウンコしてるみたいだし。しかも変な話し声聞こえるし・・・」
A「しょうがないな。じゃ、Dボタン」
B「今度はマシなんだろうな・・・・」
A「Dボタンは流水音」
B「ああ、あるじゃん。ちゃんとしたの。っつーか、それAボタンにしろよ」
ジョ~~~~~~~ジョボジョボ~~~~~~ジョロッ・・・・ジョロッ・・・・ポタポタ・・・
B「なあ、これ・・・もしかして・・・」
A「小便音」
B「汚いわ!もっときれいなの出して!」
A「わかったよ。それじゃ、Eボタンを」
B「おまえ、いくつボタンつけてんだよ・・・・」
A「Eボタンはいいよ~。実に美しい!!!ポチっとな!(ボタンを押す)」

B「お~~エンヤか~、いい感じじゃない!」
A「アマラタ~イ!!アマラタ~イ!!」
B「お前が歌うんか~い!」
A「いや、エンヤの音楽だけだと静か過ぎるかと思って」
B「自分で声出すなら、携帯消音機いらんやんけ!普通の流水音ないのかよ!」
A「いや、あるけど・・・・なんか隣りの個室の人に『そんなに水を流すともったいないですよ』って言われたら嫌じゃない?」
B「言われるか!」
A「だから、流水音以外で、もっとも自然な音をFボタンで再現してみました」
B「何だよ」
ブリッ!ブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリブリ・・・・プ~~~~~
B「待てぇ~い!!この音聞かれたくないから消音機使ってるんのに、かぶせてどうすんだよ!」
A「いや、でも、これ俺の音じゃないから平気かなと・・・・」
B「いい加減にしろ!!」

*この写真は本文の商品とは関係ありません。というか、本文のは実物する商品じゃございません。