俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

M-1グランプリ2009 その2

5組目 笑い飯(8年連続8回目 吉本)

【予想】

この人たちには言いたいことがいっぱいある。

そもそも僕は笑い飯が面白いと思わない。なのに非常に評価が高いのが気に食わない。

哲夫君はまあ、突っ込みもボケも器用にこなせるが、西田の方は才能を感じない。

今年も決勝に残ったと聞いたとき、「もう出来レースじゃない?笑い飯は決勝に残そうってことになってるんじゃない?」なんてうがった見方もしたし、「もしかしたら笑い飯に最後に優勝させようってシナリオができてるんじゃ・・・」なんてことも考えていた。

予想云々より、「はずしてほしい」「すべってほしい」と毎年思いながら見ている。

記者会見での「毎年『今年の出来は?』って聞かれるんですけど・・・・ボージョレーヌーボーみたいに」というボケは言い得て妙だった。

普段、東京のテレビでほとんど見ない2人。ここ3年ぐらい、1年に1回、M-1の時だけ見るのが習慣になったが、今年はどうなるか。

【結果】

くっそ~~~、笑ってしまった・・・。

そもそも設定の「トリ人がいたら」ってとこが、普通の発想じゃない。

それで漫才をやろうなんて思わない。う~~ん、そこが笑い飯・・・

特に最後の「トリ進一だよ」「新沼チン鳥だよ」「手羽真一だよ」のたたみかけはすごかった。

あ~あ、ウケてしまった。この時点で「最終3組」は覚悟した。

ただ、Wボケの限界を感じたのもたしか。

「あ~この先が見たい!ストーリーの続きが見たい!」と思っても、同じ場面の繰り返し

このスタイルに縛られるのもどうかと思う。たまにはストーリー性のあるものも見てみたいな。

で、結局得点は決勝トップとなる668点

しかも審査委員長の紳助さんにいたっては100点満点。

うそ臭いわ~~。

確かに、いつも芸人のネタを見る時は渋い顔でモニターを見ている紳助さんが笑い飯の時だけ大笑いしていたのも、変だったし。

大会後、「僕や松本は笑い飯に優勝してほしかった」って言っちゃってるしね。最初から心が開いていたな。

笑い飯のネタはおもしろかったけど、100点ってことはないわ。はずしたボケもいくつかあったし。

他の芸人さんに対しても、歴代のチャンピョンに対しても失礼だわ。

きっと2ちゃんねるで叩かれるわ。

イメージ 1


6組目 ハライチ(初出場 ワタナベエンターテイメント)

【予想】

最初、「ハライチ」って誰?という感じだった。

で、『爆笑レッドカーペット』でネタを見たことがあるコンビだと知って、「え?あいつら?うそだろ?」というのが感想だった。

少なくともレッドカーペットの1分ネタで見た力からは、大した期待はできないな。

【結果】

いや~、若くて勢いがあっていいね。ネタはレッドカーペットで見たとおりだけど。

ボケの岩井君は落ち着いていたし、ノリツッコミの澤部はちょっとあせってしまったけど、勢いを最後まで保ち続けた。

清清しいね。若いっていいね。まだまだ4年目ということで、今後に期待!

得点は628点で5位は立派!!

イメージ 2


7組目 モンスターエンジン(2年連続2回目 吉本)

【予想】
僕は本命パンクブーブー、対抗をモンスターエンジンと踏んでいた。

モンスターエンジンの才能は計り知れない。やや大人しめだが、ボケの発想が松っちゃんのデビュー当時を思わせる。

この2人はかならずや大成すると思っている。

それが今回だったら?もし、これで優勝なんかしたら・・・期待大!

【結果】
ああ~~~やっちゃった~~な~。

審査員の中田カウス曰く「ちょっとガラが悪かったかな~。お客さんが引いていってるのがわかるんですよ」と。

それが全てだったと思う。

夫婦の会話の設定で、ボケの西森が嫁役を振られて男言葉のまま乱暴な嫁を演じたのだが・・・・やっぱり女言葉で演じたほうが面白かったと思うけど・・・・なんで女言葉にしなかったんだろう?

しゃべりもボケも悪くなかったのに・・・・・ああ、予想が外れた。

イメージ 3


8組目 パンクブーブー(初出場 吉本)

【予想】

僕の中では大本命。

NHKの『爆笑オンエアバトル』に出ていたころから、よく知っていた。

オンバト』でも、ものすごく実力があって、548キロバトル中、何度も500オーバーを連発するのに、決勝でネタを外すことがよくあった。ネタがはまれば爆発力のある2人なので、がんばってほしい!

ちなみに紹介VTRも良かったね。

ボンジョヴィの「It’s my life」も良かったし、決勝進出者の発表の時、パンクブーブーの名前が呼ばれて後輩達が「お~~!」歓声を上げたのが印象的だった。みんなが待っていたんだな。

無冠の帝王!陰の実力者!

【結果】
いや~~おもしろかった。良かった良かった。

ボケの数はナイツに匹敵するほどで、卓球のラリーのように、一つのセリフに一つのボケ。

そしてその一つ一つのボケの質が高い!突っ込みもパワーがある!

いや~~やってくれた!満足です。

得点は決勝2位となる651点。ほとんどの人が笑い飯に次ぐ点数をつけた。

ただ松っちゃんと紳助さんのコメントが笑い飯に終始していたのが不満と言っちゃ不満。

今田さんがパンクブーブーに「すみませんホントに」と謝っていたのがさすがの名司会。

イメージ 4


9組目 敗者復活 Non Style(2年連続2回目)

【予想】

なし。ただ、番組的に、最終3組の残り一つのイスを、前回3位のナイツと前回優勝のNon Styleが争うという展開はドキドキしたな。

盛り上げるね~。

【結果】

昨年も書いたが、基本的にあまり好きではないコンビ。

なんでかわからないけど、スタイリッシュな感じが合わないのかな?

が、今年のネタ。まず思ったのが「さすがチャンピョンだわ」ということ。

なんで準決勝で落ちたんだ?ボケのクオリティ、リズムの良さ、コンビネーション、どれをとっても隙がない。

やはりこのコンビ、うまいわ。

ただ、後半、石田自らがネタとして「このネタ飽きたわ~」と言って話を変えようとするボケが仇になったかな。

本当に見ていて流れが途切れてしまった感じ。最後まで突っ走ればよかったのに。

それにしても結果は641点で決勝3位に滑り込み。2連覇につなげた!

いや~~ドラマだ!これは最終、見逃せないわ!番組盛り上げるな~~!!

イメージ 5


そして最終決戦!誰が優勝してもドラマ!

Non Styleが優勝すれば2連覇。しかも敗者復活からの優勝!

パンクブーブーが優勝すれば陰の実力者がやっと真の王者に。

そして新しいスター誕生と彼らのスターロードの始まりに。

笑い飯が優勝すれば8年目の悲願!(ま、彼らもフリートークは下手そうだが)


誰が優勝してもおかしくないし、ある意味、誰が優勝しても納得だ。

そして決勝のネタ。

Non Styleは実力どおりの力を発揮。

小気味いいボケを次々と繰り出す石田と、それをテンポよく突っ込む井上のコンビネーションはさすがの安定感。

次のパンクブーブー、「工芸家に弟子入り」のネタは一度見たことがあったが、新しいボケも入っていてまた笑ってしまった。

ボケの佐藤の八重歯とふざけたボケが、うちの兄貴そっくりなんです。おもしれ~~~。

そして最後の笑い飯。相変わらず僕は「スベれ~」「はずせ~」と思いながら見ていたが、ラストイヤーにかける笑い飯は工夫してきたな。

設定を「審判とキャッチャー」「ラグビーのキック」と二つ用意。一つで引っ張ってたら滑ったのに・・・。

ラグビーのキック」のネタは結構はずしてくれたのだが、最後の「チンポジ(ちんこのポジション)」のボケは・・・・・・ずるいな。男なら笑うに決まってるわ。

それにしても最終決戦の3組、いずれも劣らぬいいネタだった。やっぱり最終決戦に残った3組は違うな。

ちゃんと2本、おもしろいネタを持ってくる。本当に力があるんだろうね。

そして結果は満場一致でパンクブーブーに。

紳助さんは「今回の審査は楽だった」とのこと。

確かに満場一致ではあったが、僕は3組にはそれほど差はないと思う。

だれが優勝しても(僕の期待どおりでなくても)しかたがないと思えるほど拮抗していた。

ラストイヤーの笑い飯は最高の終わり方ではないにしろ、それに次ぐいい終わり方をしたと思う。

M-1の歴史に名を刻むのは間違いない。

ちなみに紳助さんのコメントはパンクブーブーの優勝決定後も終始「笑い飯」だった。

本当に優勝してほしかっただろうけど・・・・空気を読めよ・・・。

またNon Styleは昨年度王者としての責務を果たした。

彼らの漫才の上手さは疑いようもないことがわかった。

ちなみに紳助さんは「パンクブーブーのネタは初めて見た」とのこと。

お笑いライブを開催する渡辺正行さんや、NSCで講師を務めるオール巨人さん、ネタ番組の司会はもちろん、若手のライブやM-1予選も見る今田さんなど、漫才に本当に熱心な人がいる中、

発起人とはいえ、普段若手のネタをみない紳助さんに漫才の上手い下手を論じられるのはどうなんだろう?

ま、最終決戦で笑い飯にしなかったので、一応理性的にジャッジしたとしておこう。

とにかく

パンクブーブー!!おめでとう!!!


イメージ 6