俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

ダブルベッドで寝返りを

年末、旅行でタイへ出かけた。

ホテルは1泊朝食付きで4000円ぐらいのところだったが、まあまあ快適だった。


タイへの男性一人旅。

当然(?)一人寝は寂しいので、ダブルベッドの部屋を予約するのだが、それでも一人の夜はやってくる。

一人で寝るダブルベッドは快適なようでいて少し心細い。


僕はホテルの部屋に入ると、とりあえずベッドの毛布を引っぺがすことにしている。

なぜなら、ホテルの毛布は端がマットの下に織り込まれていて、非常に窮屈だからだ。

そういえば昔は訳もわからず、マットの下に織り込まれたままの状態で狭いシーツの隙間に体を滑り込ませて寝ていた。

そんで「きつい~、せまい~、足元が締め付けられる~~。なんかカンガルーの子どもになったみたい~~」と唸っていた。

友だちから「ホテルのベッドの毛布、全部はずしていいんだよ」と聞いたのは20代も後半の頃だった。

なるほど、するとすこぶる楽だ。

僕はみんな毛布の端がベッドのマットの下に織り込まれた状態で寝ているものと思っていた。

「ホテルでなかなか寝られない」って言うやつがよくいるけど、そういうことだと思っていた。

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タイのホテルで寝るとき、僕はTシャツとパンツで寝ることもあるが、あえて素っ裸で寝ることもある。

なんか、南国って感じがするではないか?

最初、ちょっと下半身が落ち着きがないのであるが、慣れるとすこぶる調子がいい。

冷たいシーツの間に体を滑り込ませたときの、ひんやりした感じがいい。

なんか、広いプールの中に、たぷたぷと漂っているような・・・・。


普段、シングルベッドで肩身を狭くして寝ている僕は、この時ばかりは大の字になって、手足を大きく広げて眠る。

すると素っ裸のポコチンがシーツに触れて気持ちいい!

この開放感がいい!

室内犬を始めて野に放ったような、この解放感(?)

そして体を動かすたびにちんこが右へ左へフリーダム!

なんか、大の字に貼り付けの刑に遭いながらチンコをもてあそばれているようで恥辱的!


が、トイレが近い僕は夜中に結構トイレに立つ。

するとダブルベッドの真ん中にいたのでは、ベッドから降りるのが面倒なので

結局、明け方頃には大人しくダブルベッドの右端にお行儀よく寝ることになる。

ああ、小市民・・・・。

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明け方、寝返りを打ちながら考えた。

そういえば、普段の僕は寝返りを打ったあと、無意識のうちに体を少し浮かせて体を元の位置に戻している。

つまり、右へ寝返りを打った後、布団を少し左にずらし、その後、肩を視点に体を少し浮かせ、エビのようにお尻を後ろにずらしているのだ。

そうすることで、常に体がシングルベッドの真ん中に来るように、掛け布団の真ん中に来るように、無意識に調節しているらしい。

僕は寝相がいいほうだが、知らないうちにそうやって体をコントロールしているので、起きたときに布団から転がり落ちたり、掛け布団がはがれていたりすることはない。

だがそれは、子どもの時から2段ベッドで寝ていたり、シングルベッドで寝ているから自然に身についたこと

ダブルベッドで寝ている今、わざわざそうやって気を遣う必要はないのではないか。

たい焼きのように、ばたんと180度横に回転してしまってもいいのではないか。

そう思って、明け方、思い切って豪快に寝返りを打ってみた。

が、予想に反して、僕の体はベッドの対角線に沿うように、斜めに反転した。

あれ?おかしい?

僕はそのまま10分ほどうつ伏せに倒れた後、また体を元に戻した。

しばらく意識が飛んだな~と思った後、再び大きく寝返りを打ってみた。

僕の計算では今までダブルベッドの左側にまっすぐ寝ていたのだから、寝返りを打てば、右の枕に顔をうずめながら、ダブルベッドの右側にうつ伏せに寝る形になるはずだ。

が、またしても体はベッドに対して斜めに反転。非常に寝相の悪い小僧となってしまった。

面倒なのでそのまま寝てしまい、起きたときには完全に二つの枕と平行に寝ていた。

なんなん?なんなんこれ?

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おそらく、これはダブルベッドの悪魔の仕業だ。

「一人寝のくせに贅沢にダブルベッドなんて使ってんじゃね~」とダブルベッドの精が怒っているのだ。

もしくは、うつぶせになる段階で、上半身の回転と下半身の回転の大きさが違うかだ(←こっちか?)

せっかくダブルベッドに寝ているのに、寝返り一つまともに打てないなんて・・・・・・・・・

ダブルベッドを外人さんのように格好良く使う方法

今の僕にできることはたった一つ。













隣りに誰か、ネーちゃんに寝てもらうことだな・・・

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