俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

マフラー解禁

これは流行に疎いというべきか、単なるへそ曲がりの天邪鬼というか・・・・

大体僕は世間の流行の3~5年遅れで自分に取り込むフシがある。


なんとなく、みんながみんな持っているものを、その時期に買うのが嫌
みんなが見ているドラマや映画をその時期に観るのが嫌。
世間に支持されているアーティスト・歌手をその時に応援するのが嫌

子どものときから人と同じことが嫌。

だから流行にことごとく逆らってきた感がある。

そして流行が落ち着いたときに、こっそり手に入れて「へ~これおもしれ~」と感心したりするのが常だった。


僕が初めてパソコンを持ったのが2000年。

それまで「僕が死ぬまではワープロでなんとかなるはず。パソコン必須の時代は僕が死んだ後の話だ」と呑気に構えていたが、とんでもなかった。


僕が初めて携帯電話を持ったのが2004年。

それまで「ケータイなんて使わねーよ!けっ!」と思っていたが、さすがに社会人として恥ずかしくなって購入した。

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時代遅れの傾向は、他にも見られる。

僕は普通の人が若い頃に経験するようなものを、若い時にほとんどやってきていない。

それを20代後半、30代前半、そして今頃になって初めて体験することも多い。


初めてアルバイトをしたのは19歳の時

初めて友だちのうちにお泊りしたのが22歳の時

初めてデートらしいデートをしたのが25歳の時

初めて一人旅をしたのが26歳の時

初めてプリクラを撮ったのが27歳の時

初めて髪を染めたのが29歳の時

初めて風俗に行ったのは30歳の時

初めてちゃんと就職したのが31歳の時

初めて携帯電話でメールが打てるようになったのが33歳の時

初めてブログを開設したのが34歳のとき

初めてクレジットカードを持ったのが35歳の時

初めて”せつなさ”を知ったのが36歳の時・・・

などなど。


自分でもときどき「人生ムダにしてるよな~」「もっと若いうちに経験しておけば良かった・・・」と思うことは多々ある。

どんなに頑張っても”彼女がいて楽しかった高校生活”なんていうのは今さら手に入れることはできないので、「早く生まれ変わりて~」と思うこともよくある。

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一方で、29歳で初めて髪を染めた時はちょっとドキドキしたな。

「お父さん、お母さん、ごめんなさい。あなたの息子は不良になります」と美容院の鏡の前で涙したのは一瞬。

その日の夜からは鏡を見るたびに「おほほ!かっこえ~!!」「いや、若いな~、若く見えるわ~。もう黒い髪には戻せないわ~」と興奮しまくった記憶がある。

こういう風に、新しいことを覚えること

新しい自分にチャレンジすることは、それがどんなに小さなことでも嬉しいものだ。


そして今年、僕は二つのことにチャレンジした。

一つは「(薬用)リップスティック」だ。


え?

リップスティックですよ。あの、冬に唇に塗るやつ。

あれを今までしたことなかったの。

なぜなら「女みたいだから」


だから男がポケットからリップスティックを取り出し、口紅を塗るように唇に引いてみるのを見て

「けっ!男のくせに。唇が乾いたら舐めたらいいじゃねーか!」と思っていたのである。

現にこれで36年間、やってこれたのである。


が、今年に入り、体調を崩した結果、どうも唇がヒリヒリするようになった。

舐めるとさらに悪化し、タラコ唇のようになりそうな上に、喉と唇が異常に乾燥するようになった。

そこで思い切ってリップを購入し塗ってみたのだが、

いや~、リップっていいね~♪

もう手放せないよ。

唇に塗り塗りするのが楽しい!

そして効果がてきめんで、唇の乾燥がしっかり押さえられる。

なんで今まで舐めてたんだ、オレ?

リップスティックに開眼した僕なのである。

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そして今年、もう一つチャレンジしたものがある。

それがマフラーである。

え?

マフラーですよ。あの、首に巻くやつ。

あれを今までしたことがなかったの。

なぜなら「マフラーは彼女からもらうもの」と信じていたから。


中学時代だか、高校時代だか忘れたが、恋人が手編みで編んでくれるマフラーを誕生日にもらうシーンを見たんだ。

ま、僕の誕生日は5月なのでマフラーもらっても困るのだが、それ以外でもクリスマスとかバレンタインデーに女の子からもらったマフラーを巻いて学校に行く。

そんなことをずっと夢見ていたわけだ。

で、「マフラーを自分で買うってのは、男がバレンタインデーに自分でチョコを買うぐらい恥ずかしいこと」と信じてきたわけだ。

そして彼女いない歴(=年齢)を更新し続けてきた僕は、ずっとマフラーなしで冬を越してきた、というわけだ。

今までずっと、コートやジャンパーの襟を立てて、頑張って寒さを凌いできたのだ。


が、昨年風邪を引いて熱を出したとき、このブログで「首にタオルを巻いて寝るとあったかいですよ」というコメントをもらって実践してみたら、これがもう、本当に暖っかかったのだ。

風邪が治った今も、防寒用にタオルを巻いてるくらい、はまってしまったのだ。

で、「おそらくもう彼女はできない。それならマフラーを買ったほうがいい!」と決断。

36歳と半年にして、ついにマフラーを買うことにしたのだ。

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が、マフラーは知らないうちに、めっちゃ難しくなっていた。

お店に行って、マフラーを選ぼうとしたのだが、その種類に面食らった。

いかにも手編み風のもの、ストールと呼ばれるスケスケのもの、ふわふわで形が整っている感じのもの、
ボロボロで商品かどうかの区別もつかないようなもの、などなど。

これにカラーバリエーションを加えたら、本当に千差万別。

僕はとりあえず、スタンダードな形がしっかり整っていてフワフワな感じのやつ(茶色系)と、ストール(白黒)を1本ずつ購入した。


次の課題は捲き方だ。

これがまた、噂には知っていたが、なんとも複雑!

で、とりあえず街行く人たちのマフラーとその捲き方を観察。

すると、今まで気にしていなかったが、マフラーって、かっこいいのだ。

すっごいオシャレなのだ。

僕は今までマフラーを防寒具としてしか見ていなかったのだが、実はマフラーはおしゃれアイテムだったのだ。

サラリーマンがコートに下に巻いているマフラーはいかにもイタリア~ン!

若い男の子がふんわりと巻いているストールはなんともオッシャレ~~!

高校生が制服の上から巻くマフラーはいかにもかわいいし、男子生徒でさえ「おっ、やるな!」という感じ出し

おじさん、おじいさんでさえ、マフラーを巻いていると「ああ、年をとってもこういう風にお洒落を楽しめる人になりたいな~」と思える。


で、捲き方もまたみんな工夫をしていてびっくりなのだ。

僕はさっそく家に帰ってネットで研究。

うわ~、すげ~や。

8種類ぐらいあるけど、3種類は難しくてできね~や。


僕は洗面台の前で何度もマフラーを巻く練習をした。

一人暮らしのおっさん”がんばる”の図

マフラーを購入して、二日目の夜であった・・・。

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で、早速マフラーをして出勤をしてみたのだが、

うわ~~、これ、あったけ~~~!!!


なんだろう?指先冷たいのに、体はポカポカだ。

それに今までは首から入る風を防ぐために、顎を引いて、うずくまるように歩いていたのに、マフラーを巻くと背筋を伸ばして歩ける!胸を張って歩ける。

今まで無難な服しか持ってなくて、ファッションにも自信がなかったけど、マフラー一本で大分印象が違う!

ショーウインドーに写る自分に、ちょっとニンマリ。

「誰だい?このお洒落なイタリア人は?」

いや、僕ですよ、僕。

マフラーを巻いただけで胸を張って歩ける。

なんか、変な自信がついちゃって、思わず松屋で飯食った後に「ごちそうさま~」なんて言っちゃったもんね。

しかも意外に声がしっかり出たんでびっくりした。

なんなんだ、この浮かれっぷりは?

そしてマフラーに味をしめた僕は、今年、2年ぶりに私服を買った。
(実は昨年末、服を買うと宣言したのに買っていなかったのだ。)

パンツ2本、コート2着、シャツ数枚を1週間で一気に購入(と言っても全部で3万弱だが)

オシャレを覚えた田舎モノ丸出しだが、今の勢いを逃すと、また数年買わなくなる可能性がある。

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いや~、それにしても、オシャレって、結構楽しいもんですね♪