(あらすじ:36歳にして初めて彼女ができた起夫は、女性との付き合い方をまるでしらない彼氏童貞。よって経験豊富?な韓国人彼女ジュンを教官と仰ぎ、立派な彼氏になるためのイロハを教わっている。)
起夫「教官、今日もよろしくお願いいたします」
ジュン「はい。今日の研修は”女性の生理”についてです」
起夫「お!得意分野っす。中学の時、保健体育の教科書を丸暗記したっす。」
ジュン「へ~。じゃ、女性の生理についてもよく知っているのね?」
起夫「いや、なんか、女性は中二ぐらいから胸が大きくなるとか・・・」
ジュン「・・・つまり、『第二次性徴』の所だけ丸暗記したわけね」
起夫「面目ないっす・・・」
ジュン「日本ではちゃんと教えないのかしら?」
起夫「なんか、女の子だけ体育館に集められて、男子には秘密で行ってたみたいっす。男子は教室で道徳のテレビを見てたっす」
ジュン「ま、韓国でも似たようなものだけど。とにかく、女性は月に一回生理があるってことは知ってるわよね?」
起夫「なんか血が出て、水泳の授業を休む日ですよね?」
ジュン「ま、水泳だけじゃないけど」
起夫「え?じゃ、ほかの体育の授業も?」
ジュン「体育に限らないわよ」
起夫「なぬ?」
ジュン「ま、生理の痛みは人それぞれだからね。あたしなんて生理の時は痛くてベッドから起きあがれないからね」
起夫「え?じゃ、仕事も学校も行けないじゃないですか」
ジュン「だから、本当にひどい人は休むケースもあるわよ」
起夫「え?マジっすか?それじゃ、仕事にならないじゃないですか!」
ジュン「女性にはそれが毎月1週間あるのよ」
起夫「えぇぇぇl?じゃ、月の四分の一は生理?」
ジュン「そうなるわね」
起夫「一年のうち3ヶ月は生理?イタリア人のバカンス並じゃないですか!」」
ジュン「そんな気楽なもんじゃないわよ」
起夫「じゃ、人生の四分の一は生理?」
ジュン「そこまで考えなくてもいいでしょ。小学校低学年とか、おばあちゃんになったら生理はないんだから」
起夫「にしても・・・なんか人生の4分の1は損してるような・・・」
ジュン「そういうわけじゃないけど。でも生理がなかったら社会のおける女性の地位はもっとあがってたかもね。」
起夫「ま、まさか?」
ジュン「じゃ、代わりに生理になってみる?」
起夫「代わりにって・・・え?ちんちんから血が出るってこと?嫌です!僕、絶対に嫌です!」
ジュン「相変わらずの想像力ね。でもこれで女性の苦労もわかったでしょ?」
起夫「ええまあ。ちなみにいつも男前な教官も生理があるんですよね?」
ジュン「当たり前でしょ!」
起夫「へ~。教官はいつもなんでもないような顔してるのに、生理だったんですか・・・」
ジュン「・・・ま、生理でも仕事に行かなきゃ行けないときもあるわよ」
起夫「そうでしょうね」
ジュン「女性はみんなそうやって頑張ってるんだから」
起夫「え?じゃ、滝川クリスタルも?」
ジュン「そうよ」
起夫「生理のままポーカーフェイスでニュースを読んでるんですか?」
ジュン「・・・まあね。それだけじゃないわよ。あなたの好きな『めざましテレビ』のキャスターもよ!」
起夫「ひっ!」
起夫「や、やめて!」
起夫「(ブルブルと震え始める起夫)」
起夫「あ、それは平気っす。なんか、そんな顔してるんで」
ジュン「あ、そうなの?なんだつまんない」
起夫「でも教官、なんで女の人は生理なんかになるんですか?」
ジュン「う~ん。あなたにわかりやすいようにものすごく簡単に言うとね、あれは赤ちゃんの家なの」
起夫「赤ちゃんの家?」
ジュン「女の人の体の中にね、赤ちゃんができるための家を作るの。それが古くなって1ヶ月に一度、血となって出てくるの。」
起夫「へ~」
ジュン「だから生理が終わったばかりの時は赤ちゃんの家がまだできてないから妊娠しにくい。いわゆる安全日ね。」
起夫「ほお!つまりゴムをつけなくてもいいと?」
ジュン「まあでも100%赤ちゃんができないとも言い切れないし。それはパートナー同士の判断ね」
起夫「ちなみに教官は?」
ジュン「・・・・ちなみにあなたの尊敬するAV男優・加藤鷹の格言は?」
起夫「・・・・『コンドームをつけない男は、挨拶ができないのと一緒』っす」
ジュン「いい言葉ね。」
起夫「・・・・お、押忍」
ジュン「で、生理がはじまる前の1週間ぐらいは赤ちゃんの家が完成されてるから赤ちゃんができやすいの。だから危険日」
起夫「お~~なるほど!納得!」
ジュン「・・・それにしてもあんた、本当に何も知らないのね」
起夫「すんません。でも彼女がいない男ってそんなもんですよ」
ジュン「そうなの?」
起夫「ちなみに、生理中はHはできないってよく聞くんですけど」
ジュン「う~ん、できないわけじゃないけど・・・。でも衛生的によくないし、生理痛がひどい女性はしたくもないでしょうし、男性だって血が出るのを見るのは嫌でしょ?」
起夫「う~む。いちいち納得!」
ジュン「だからあなたも女性の生理の仕組みをよく理解して気をつかってね」
起夫「ちなみに、生理って突然始まるもんなんですか?」
ジュン「ま、あたしは割と毎月同じ日に始まるからなんとなくわかるんだけど、体は予告はしてくれないからね。」
起夫「知らないうちに出ちゃうんですか?」
ジュン「たとえば寝ている時とかね。だから佐藤江梨子のCMでよくやってるでしょ?『寝ているときも安心』って」
起夫「え?あれって、生理用品?」
ジュン「そうよ。知らないで見てたの?」
起夫「だって、青い液体使ってたから・・・・おねしょみたいなイメージで見てました」
ジュン「だって赤い液体使ってたらどうよ?」
起夫「・・・・確かにリアルすぎてグロいっすね・・・」
ジュン「はあ・・・。あんたの無知には本当にあきれるわ」
起夫「むきっ!僕だって知ってますよ。教官の次の生理日は3月14日!」
ジュン「うるさい!」
起夫「で、僕はこんなものを用意しました」
ジュン「・・・・なんでマスク?」
起夫「以前、教官の友達が生理になったとき『生理ってうつるのよね』って言っていたので」
ジュン「風邪か!生理はマスクじゃ防げないの!」
起夫「じょ、冗談っすよ。はい、”カイロ”」
ジュン「あ・・・」
起夫「前に、『生理の時、おなかを温めると少し楽になる』って言ってたじゃないですか」
ジュン「・・・・ありがと。・・・・・今日の研修はここまで。よくできました・・・」
起夫「押っ忍!!」