（あらすじ：僕は韓国人婚約者のジュンちゃんに会いに、はじめての訪韓を果たしたのであった。）
二日目。目が覚めたら朝の10時過ぎだった。
う～む。なんてこったい。今日は朝から観光する予定がすでにハナから予定が狂ってしまった。
（ちなみに韓国語で一番目、最初のことを「ハナ」という）
（ちなみに韓国語で一番目、最初のことを「ハナ」という）
ホテルを出て、遅い朝食をとるため、近くのカフェに入った。
そこでサンドイッチとフルーツジュースのセットを頼む。
サンドイッチはものすごいボリューム（特に生野菜のボリュームがすごい）だった。
そして生のフルーツジュース（写真はキウイ）とセットで500円なら安い。
ジュンちゃん曰く、「韓国は日本より食べ物と交通費は安い」とのこと。いいね。
さて、今日は地下鉄に乗って、ソウルの渋谷か原宿にあたる、若者の街・明洞（ミョンドン）へ。
今回の旅ではよく地下鉄に乗ったのだが、ソウル市内は地下鉄での移動が便利だ（地上を走る電車はない？）
というのも、ソウルは意外にも山が多く、ビルのすぐ後ろに小さな山、なんて風景が多く見られる。
よって地上を走る電車より、地下鉄が発達したようだ。
この地下鉄。以前、変質者（？）が電車を降りる直前に火をつけ、電車がそのまま一区間を走ってしまい、乗客は逃げることができずに多くの死者が出るという事件もあった恐ろしい場所でもある。（燃え盛る車内で身内に携帯で最後の連絡をする人がいたとか・・・）
そんな地下鉄だったが、僕には意外におもしろかった。
まず、日本と同じように電子カードで電車に乗るのだが、反応がやや遅い。
日本だと1秒でピッと反応してくれるのに。
ジュンちゃん曰く「ソウルでは市バスに乗った後に地下鉄に乗ると、地下鉄代が安くなるんだよ。だから計算が複雑なんでちょっと時間がかかるんだ」と男言葉で教えてくれた。
ふ～ん。そうなのか。
車内は一見、日本と変わらないようだが、よくよく見ると、ちょっとずつ違う。
僕が気づいたのは
・日本のようにゲームをしている人がいない。
・携帯で通話は普通にしているが、電車の音も大きいのでそれほど迷惑ではない。
・携帯でテレビ通話（？）している人もいる。
・みな服装が誠実。だらしない男や、ギャルが少ない。多くは黒髪、黒縁めがねで真面目に見える。
・地下鉄の入り口で無料の新聞を配っていて、それを読んでいる人も多い。
・韓国には文庫本がないらしく、みな大きな本を読んでいる。勤勉に見える。
・車内の広告が少なく、すっきりしている。
・網棚に荷物を置く人は少ない。網棚に置くと、どうも忘れてしまうらしい。
・障害者用の車（？）で乗り込んでもいいようだ。
などなど。
興味深そうに車内を見回す僕をジュンちゃんは「なにがそんなにおもしろいのか？」という感じで見ている。
すると突然、隣りの車両から、いかにも物乞いのような男がやってきた。
サングラスをし、杖をつき、低い声で歌いながらヨチヨチと進んでいる。
両手で抱えた帽子にお金を入れてくれ、という意味らしい。
僕「あの人・・・目、見えてますよね。お金を入れてもらったらちゃんとお礼もしてるし」
ジュン「まあ・・・見えてるよね」
僕「あんなにヨチヨチ歩かなくても、足腰しっかりしてますよね」
ジュン「つり革にもつかまらないで、走っている電車の中を歩けるくらいだからね」
僕「しかも、地下鉄に乗れるお金があるなら・・・ねぇ」
ジュン「ああ、それは無賃乗車だから」
僕「へ？無賃乗車？」
ジュン「なんかね、そういう人が入るようなところがあるみたいよ。」
僕「そんなことできるんですか？」
ジュン「・・・・・・・・・まあね。あたしも知ってるけど」
僕「・・・・・・・・・」
また別の日には、地下鉄に乗って座っていると、一人の物乞いが紙切れを一枚一枚手渡してきた。
受け取らないそぶりを見せると、無理やり膝の上などに置いていく物乞い。
どうもその紙には「お金をください」みたいないことが書いてあるらしい。
多くの人はそのまま座席に置いていってしまうか、床に落としていく。
僕「ちゃんとパソコンで打ってあるんですね。コピー代、どうしてるんですかね」
ジュン「ムダにはしてないわよ。見てなさい」
すると、物乞いは、イスや床においていかれた紙を回収し、また隣りの車両に移って行った。
ジュン「テレビでやってたけど、物乞いででっかい家を建てた人もいたわよ」
韓国の地下鉄はなかなか興味深い・・・
いかにも“地下”鉄らしい、とある駅。
地下鉄の駅には地図検索ができる画面が。これはすごい便利！
