それは2010年6月12日(土)のこと
僕はいつものように、韓国在住の韓国人彼女、ジュンちゃん(仮名)に連絡をとろうとパソコンを立ち上げた。
と同時に、アイロンがけの準備をする。
いつもジュンちゃんとは夜に90分ぐらい話すのだが、その間、何もしないのは時間がもったいない。
そこでジュンちゃんには申し訳ないのだが、週末はアイロンがけをしながら(ヘッドフォンをつけて)ジュンちゃんと話すことにしている。
さらになんとなくテレビをつけてしまったのだが、その瞬間、「あ、今日はまずかったかな・・・」
と思った。
韓国人のサッカー熱はすごい。
昔、日本と韓国でワールドカップを共同開催した時の熱狂は記憶に新しい(?)
おそるおそるジュンちゃんがSKYPE出てくるのを待った。
するとジュンちゃんは何事もなかったかのようにSKPEに応えた。
僕「ごめんね。今日はサッカーの韓国戦だったね。明日にしようか?」
ジュン「いや、別にいいよ。サッカー興味にないし」
僕「え?そうなの?」
ジュン「うん。どことやるのかも知れないし」
僕「え?ワールドカップの対戦国も知らないの?テレビで特集やってない?」
ジュン「毎晩やってるよ。でも見てねっし」
僕「なんか、韓国って国中で盛り上がってるってイメージだったのに・・・」
ジュン「うん、国中で盛り上がってるよ。でもあたしは選手もパク・チソン以外知らねっし」
僕「でも、今度、友達とパブリック・ビューイングに行くって行ってたじゃない?」
ジュン「応援が好きなだけ。相手チームがどこか知らねっし」
僕「興味もないのによく応援に行くな・・・。あれ?後ろでお母さん騒いでない?」
ジュン「うん。ギャーギャー言ってる」
僕「お母さんはサッカー好きなんだ・・・」
ジュン「違う。お母さんはテレビがサッカーばっかりで怒ってる。CMが全部ワールドカップ仕様なんだ」
僕「どんなん?」
僕「そうか。韓国人でもサッカーを応援していない人もいるのか・・・」
ジュン「当たり前じゃん。あたしら女だし。でも盛り上がっているよ。一般的には。今日はソウルの中心地でパグリック・ビューイングをやってるからみんな集まってるよ」
僕「うわ~・・・すごそうだね・・・」
ジュン「そうね。外はどしゃ降りだけどね。絶対みんな風邪引くよ」
僕「土曜で良かったね・・・。明日はみんな風邪で寝込んでも大丈夫・・・」
ジュン「日本は?」
僕「月曜の夜に試合があるけど・・・俺仕事だし・・・」
ジュン「観ないの?」
僕「観ない」
ジュン「日本を応援しないの?」
僕「サッカー興味ないし・・・」
ジュン「有名な選手とかいるじゃん」
僕「あんま知らねっし」
ジュン「日本は盛り上がってないの?」
僕「・・・・・・・うん」
ジュン「全然?」
僕「ま・・・・・ごく一部。でも弱いしね。」
ジュン「・・・それは・・・まあね」
僕「出場国中、最弱という噂も」
ジュン「そんなこと・・・・ま、強くは言えないけどね」
僕「ま、弱いチームを応援してもむなしいだけだし」
ジュン「そう?応援するだけでも楽しいじゃない?」
僕「楽しくねっし」
ジュン「そんな・・・決勝リーグで韓国と日本で戦おう・・・・って無理よね」
僕「・・・・・ああ、韓国、2対0で勝ったね」
ジュン「あ、そうなの?」
僕「え?観てないの?」
ジュン「うん、興味ねっし」
僕「じゃ、この話もう辞めようか?」
ジュン「うん、そうしよう」
おわし