例えば、
「AKB48はなんとなく知っているけど、特にファンではない」
「そもそも俺はロリコンじゃない」
という人がいたとする。
そういう人に、AKBの写真やプロモーションビデオを見せると、大抵
「おっ、一人きれいな子がいるじゃねーか」と感想を漏らす。
その視線の先には十中八九、篠田麻里子がいる。
黄色のナース服を着て、けっこうエロい感じがしたが、それが誰なのかはわからなかった。
その後、AKB48にいることを知り、「なんでこの子がこのグループにいるんだ?」と不思議に思ったものだ。
お人形さんのような、同じ顔をした少女達の中で、一人だけ毛色が違っていた。
ショートヘア、茶髪、長身、美人顔
聞けばモデルもしているという。
いやまあ、そうだろう。
パッと見、普通のグラビアアイドルだ。
それがなぜあのグループの中に?
僕は中学生の中に一人交じった女子高生、篠田麻里子に俄然興味を持った。
ま、興味を持ったといっても、写真集を買うとか、CDを買うとか、テレビで篠田をチェックするとか、
そんなことは一切していない。
ま、時折テレビやCMに出てるのを見るくらいだ。
僕はあくまで、外から見た篠田麻里子の立ち位置に興味津々なのだ。
AKBが数人、バラエティ番組に出るとき、篠田麻里子は大抵、後列に座る。
CDのジャケットでも、篠田はいい感じで、後ろに写っている。
AKBは序列が厳しく決まっているらしく、テレビに出演できる人、シングルで歌える人、ジャケット撮影に参加できる人などが、人気順できっちり決まっているらしい。
中には「私はAKBに人生を賭けている!」「みなさん、私をお願いします!」なんて露骨にアピールする娘もいるらしい。
そんな中でも、篠田は飄々としている感じなのだ。
「あったし、別にどこでもいいし~」と後ろでのんびり構えている。
決してガツガツしないのだ。
別にエースになる気も、大砲になる気も、切り札になる気もない。
それなのに、当たり前のようにレギュラーにいる。
そのあたりの実力が実にニクいのだ。
*篠田が中心に見えるのは俺だけか?
先日、第2回のAKB総選挙が行なわれ、前回1位、不動のエースと言われた前田敦子が陥落
中間発表2位だった大島優子が1位となり、新エースとなったそうな。
1位を奪われた、”AKBに人生を捧げた女”前田敦子はその悔しさを隠そうとはしなかった。
そして逆転1位の大島は「信じられない」と涙を流したらしい。
その他、順位や、選抜メンバー入りを巡って様々な人間ドラマがあっただろう。
AKBのファン以外は「やってる、やってる。ご苦労さんだね~」と高見の見物をしている中、
ファンは自分のお気に入りの子の順位を上げるために、何十枚もCDを買って投票し、祈るような気持ちで結果を待ったことだろう。
そんな中、「3位ですか?どうも~」という感じで、(内心)飄々と結果を受けていたのが篠田麻里子
篠田は前々から「(前田)敦っちゃんは抜きたくない」「敦っちゃんあってのAKB」と、あたかも1位になりたくないという(上からの)発言をしていた。
これは大親友であり、並々ならぬ決意を持つ前田を気遣ってと一般的には言われている。
が、僕はこれは篠田の作戦のような気がする。
彼女は自分が一番光るポジションをわきまえている。
だから1位では都合が悪い。
1位、2位はファンも多ければ、バッシングも多い。
また過酷な競争にさらされることになり、過剰な期待と、余計な煽りを受けることになり、最悪「ライバル」「不仲」のレッテルを貼られることになる。
また、政治の世界でも常にトップは責任問題が付きまとい、ちょっとした発言の過ちで大きな問題になることも多い。
それは篠田の望むところではない。
なるべくおいしく、飄々と生きられるポジション
それでいて、下部に落ちることなく、実力もしっかりと示せるポジション
篠田にはそんな狙いが見える。
だから、今回の総選挙も激しい前田と大島の泣き笑い劇の陰で
「してやったり!」とほくそ笑んでいる感じがする。
なんか、相撲で言えば、魁皇みたいな
政治家で言えば小沢一郎のような
そんな感じか? 篠田麻里子は・・・