1週間ほど前の話であるが、うちでテレビを見ていて、なんとも痛快だったのでお話ししたい。
それは土曜朝の「めざまし土曜日」。
その日は2010年に渋谷で流行るファッションを紹介する特集が組まれていた。
それによると3位が「うさみみ」(バンダナを巻いて、端をうさぎの耳のように立てること)
2位が「カンカン帽」
番組レポーターは、昨年末の同番組で「キャラ物が来る!」と断言した若者のファッションリーダー「ろ○ひちゃん」元へ向かった。
このカリスマモデル。
同番組の「2010年期待のモデル」アンケートでも1位になっており、とにかく若い女性から爆発的な人気を誇っているらしい。
派手で奇抜。個性的で自分を持っている。
ま、レディー・ガガの超スケールが小さくなったようなものか。
次から次へと出てくるな。
僕もこの年になると雨後の竹の子のようにニョキニョキ出てくるモデルさんの顔と名前を覚えるのが大変になってくる。
そして新たな勢力「ろ○ひちゃん」である。
![イメージ 1](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/Y/Yamazy2019/20191011/20191011222928.jpg)
番組レポーターは「ろ○ひちゃん」の元へ向かうと開口一番
「昨年末、ろ○ひさんが流行ると言っていたキャラ物がこの春、流行ってるんですけども」
するとろ○ひちゃんは「お~~」と社交辞令で驚いた後、
「それは嬉しいですけど、ウチの中でキャラ物がもう終わりかけてるんですよ~」
と仰天発言。
かっこよろしいな。
つまり、「あたしは流行の先を行ってる」ということか。
「流行はあたしが作る」
「流行はあたしの後についてくる」
「今の流行なんて、あたしにとっては過去の話。それを今ごろはしゃいじゃって、かわいいもんね・・・」
ってな感じなのだ。かっこいいぞ「ろ○ひちゃん」!
それでは「ろ○ひちゃん」は今、どんなものに注目しているのか。
するとファッションリーダー、そしてカリスマモデルの「ろ○ひちゃん」は自信たっぷりに
「やっぱり、”黒肌”?」「やっぱ焼かなきゃギャルじゃねえ、みたいな」
「あと(今日のアタシのファッション)見てわかると思うんですけど、”ピンク”が今来てて」
とのたまわった。
![イメージ 2](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/Y/Yamazy2019/20191011/20191011222932.jpg)
確かにこの日の「ろ○ひちゃん」は日サロでこんがりと焼き、ピンクのアイテムをいくつか身につけていた。
が、正直ある程度年齢のいってる世代からしたら
「え?今さら?」感が漂っていたのである。
「黒肌って、”ガングロ”みたいなもんでしょ?アムラーとかが流行った15年くらい前だよね」
確かに流行は繰り返す。
また15年前のガングロ時代には、まだ今のギャルメイクとの組み合わせはなかったかもしれない。
しかし、おじさんの僕にとっては15年前もつい最近。
だからアムラー時代を知らない(?)ろ○ちゃんの「黒肌」発言に「おいおい、今さらかよ。とっくに廃れたじゃん?」ってな感じなのである。
しかし、ろ○ひちゃんの自信はゆらがない。
「白肌だとちょっと甘い感じになるけど黒肌にピンクだと映えるし、オシャレ度が増すし、外国人っぽくていいかな」
と自慢げに自身のピンクアイテムを見せる「ろ○ひちゃん」
うん、まあね。
もちろん、ろ○ひちゃんのいうピンクは、林家ぺー、パー子夫妻のような全身ピンクを指すのではない。
ワンポイントで見せるものである。
が、そんなのは女の子ならみんなある程度取り入れてるような気もするのだが・・・。
しかもこのカリスマ、妙に謙虚。
というか微妙。
”奇抜”、”自分を持っている”をウリにするわりには、「ギャルだから○○」「外人っぽく・・・」と既成の型を踏襲するし
自身も渋谷に繰り出してギャル達のファッションをチェックしていると公言している。
これって・・・・・カリスマか?
すると画面が変わり、渋谷の街角へ。
「そんなろ○ひさん注目のファッションに(渋谷)ギャル達の反応は?」
「ピンクはかわいいと思います」
「黒肌がヤダ」
「モノトーン系に差し色ピンクでかわいいと思います」などなど。
結局「黒肌の支持は半分(54%)ほどでした。しかしピンクアイテムは84%が”流行る”と回答。反応は上々でした!」
との独自調査の結果を発表した。
「黒肌は流行らない」が約半分って!
カリスマ面目丸つぶれ!
というか、番組制作者もこの結果にニヤニヤしてただろう?
もうちょっとカリスマっぽく扱ってやれよ・・・。
![イメージ 3](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/Y/Yamazy2019/20191011/20191011222936.jpg)
時々僕は思うのである。
例えば僕が「おめえなんて知らねえよ」「世間的には売れてねえよ」と思っているような人でも
いざその人のフィールドに行けばその人はファンからものすごい声援を受け、強烈な支持をされているのである。
ジャニーズJr.なんかでも、コンサートを開けば会場いっぱいに女性客が集まってキャーキャー言ってもらえるのだ。
僕が知らないモデルさんでも、東京ガールズコレクションなんかに出れば、ものすごい数の声援をもらえるのである。
その高揚感たるや、ものすごいものがあるだろう。
「自分はこんなに多くの人に支持されている!」
「こんなに声援を受けている!」
「あたしの知名度も結構なものになったわ!」
「あたしには才能があるんだわ!」
それまでの人生で受けたことのないような大声援を受け続ければ、自分がものすごいスターになったような気がするだろう。
その人気がいつまで続くかわからない。
が、人生の絶頂期にいる若者は、それを恐れたりしないし、それに気づくのもなかなか難しい。
特にギャルメイクで名を馳せた現代のカリスマほど悲しいものはない。
残された道は整形をするか、さらに化粧を厚くして素顔を隠すしかないからだ。
消費者は年齢が進むとともにギャルメイクから卒業し、年相応の、社会的に妥当なファッションに落ち着いていくというのに、カリスマと一度でも呼ばれた者は沈むのを恐れ、さらにメイクを厚くしていく。
そして新しい勘違いカリスマたちに、女性たちの人気を奪われていくのである。
「ろ○ひちゃん?あたしの中ではもう終わってる」
なんて言われる日はそう遠くないことを、本人が気づいていなかったら、なんとも哀れだなぁ~。
![イメージ 4](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/Y/Yamazy2019/20191011/20191011222940.jpg)
ちなみに「ろ○ひちゃん」はこの立ち方をよくするのだが、この立ち方は僕がうんこを我慢するときの立ち方と同じである。