昔々あるところに、修行の旅に出ている僧侶が二人いたそうな。
二人が川にさしかかったとき、一人の女が川を渡れずに困っているのを見つけた。
昔の川は橋もかかっていないことが多く、船に乗るか自分の足で渡るかしかなかったのである。
僧Aはその女を背負い、川の向こうまで渡してやった。
そして何事もなかったかのように、僧Bとまた旅を続けた。
しかし隣で歩いている僧Bは合点がいかなかった。
まじめな僧であるAがどうして戒律を犯してまで女に手を貸したのか。
二人は悟りを開くために、これまで長い間苦しい修行に耐えてきたのだ。
肉や魚も食べず、酒も飲まず、女性にも触れず、ひたすらつらい修行に耐えてきたのに・・・。
僧Bはしばらく考えた後、思い切って僧Aに「なぜ女性を助けたのか?」と聞いてみた。
すると僧Aは答えた。
「なんだ。君はまだあの女性を背負っていたのか」
A「親分~!大変だ大変だ大変だ大変だ!!」
B「なんだ?どうした!殴り込みか??」」
A「違いますよ!昨日の『マルモのおきて』最終回のことですよ!」
B「おまえな、いい年してそんなもの観てるんじゃないよ!」
B「平和なヤロウだな・・・。で、それがどうしたんだ?」
B「別にいいじゃねーか」
A「よくないですよ!あざといですよ!名作が一気に駄作になりましたよ!」
B「ふ~ん」
A「『花ざかり~』が絶対ハズレるからって保険かけてたんすよ!7歳の子供にすがってんじゃねー!」
B「いいじゃねーか。同じ局なんだから」
A「前田ムカつく!!ブッサイクだし、堀北のほうが全然よかったし!」
B「堀北のは観てたのかよ?」
A「観てなかったし!」
B「おまえね、AKBだからって過剰に反応しすぎだよ」
A「だって腹が立つんですもん!」
B「そんなもんかね~」
A「兄貴!大変です!AKB48のメンバーを次から次へとフっていく究極のS系恋愛ゲームの『アイドルと恋したら』の第二弾が発売っす!」
B「ほ~・・・そりゃあ売れるな」
A「売れる分けないっすよ!第一弾だって売れてないんですから!」
B「そうなの?第一弾はどれくらいの売り上げだったの?」
A「わからないですけど、ニュースになってないから売れてませんよ!」
B「そうか・・・。」
B「ふ~~ん」
A「なんでなんですか!あんなのOLのカラオケですよ!ジャケットもキモいし、1位なんておかしい!きっと事務所の数字操作だ!オリコンも落ちたね!」
B「っつーか、おまえもしっかり聞いてるじゃねーか」
A「いや、批判をするためには相手のことをよく知らないと・・・」
A「も~~!!、AKBのミュージックビデオアルバムが出るんですって!!」
B「はぁ~~。そりゃ~売れるだろう・・・」
A「おかしいっすよ!また握手券とか入ってるんですよ。そういう商売をするから日本の音楽はダメになるんですよ」
B「そうか。で、どうするんだ?おまえは?」
A「とりあえず、ネットの記事にコメントするっす。前回は『AKB商法に反対の人は賛成にクリック!』ってコメントを書こうと思ったら先越されちゃって・・・」
B「みんな書くからな。あれ、なんの意味があるの?」
A「ん~~~・・・なんとなく・・・自分のコメントに賛同してくれる人がいたらうれしいじゃないですか?」
B「・・・・それで?」
A「なんか、『あ~・・やっぱみんなAKBが嫌いなんだ~、良かった~』って安心できるじゃないですか?」
B「ふ~~ん・・・・・で、我先にって?」
A「そうですね。先に書かないとクリックしてもらえないし・・・・」
B「ふ~~~ん・・・・そんなもんかね~~?」
A「あ!!親分!大変です!速報っす!今年もまたじゃんけん選抜が行われるって!!『AKBみんな死ね』って書き込まなきゃ!。『AKBブスばっかり!』ってつぶやかなきゃ!『AKB商法にはもううんざり!』ってコメントしなきゃ!!!」
B「『もう、うんざり』って思ってんならいちいち過剰に反応するなよ」
A「だって、あいつら、ちゃんと言ってやらないと調子に乗るから・・・」
B「おまえらがネット上でギャーギャー言ってどうなるってんだ?AKBはハナから相手にしてねーぞ」
A「・・・・悔しいです!!」
B「お前がなんと言ってもAKBは売れる」
A「でも!歌がいいわけじゃないですよ!なのに何万枚も売れるなんて・・・」
B「おまえは買わなきゃいい。おまえは騒がなきゃいい。おまえは反応しなきゃいい。おまえ等のおかげで、AKB関連のネット記事はいつもコメントいっぱいだ。やつらの思うつぼだ」
A「・・・・でも批判ばっかりですよ」
B「批判だろうが賛同だろうが、それだけ反応する人が多い注目記事にしちゃってるんだよ。おまえ等が。」
A「っく!!でも、ぜったいAKBを好きな人なんてそんなにいるわけないっすよ」
B「そうだな。前田の記事が出たら?」
A「顔面センター!不細工!こんなのが国民的アイドル?ってコメントが絶対来ますもん。」
B「板野友美の記事が出たら?」
A「整形!整形!整形!」
B「渡辺麻友は?」
A「巨人のラミレス!」
B「柏木由紀は?」
A「豊胸疑惑!」
B「秋元才加は?」
A「ゴリゴリラ~~!!ウホォッ!」
B「完璧だな。お前。実は大好きだろ?」
A「ふ、ふざけないでくださいよ!全然興味ねっし!」
B「細かくチェックしてるだろ?」
A「そんなわけないじゃないですか?メンバーの顔と名前全然一致しねっし!」
B「意外に曲も全部知ってたりして」
A「そ、そんなわけないじゃないですか。CD一枚も買ったことないし・・・曲、ちゃんと聞いたこと一度もないし!AKBがテレビ出るとチャンネル変えますもん!」
B「ふ~ん、そうかな~」
A「本当ですよ。ポニーテールがなんちゃらとか、カチューシャがなんちゃらとか、桜がどうとかとか、わけわからない!」
B「ん?桜?」
A「ほら、桜の曲って、3年くらい続けて出したじゃないですか・・・」
B「へ~、そうなんだ。よく知ってるね~」
A「え?いや、たまたま!たまたまネットで見ただけっす。なんかそんな感じの記事を見ただけで、どんな曲かは全く知らないっす」
B「そうなのか。ところで、強いて一人、推しメンをあげるとすればだれ?」
A「いや、僕は別に・・・」
B「いや、強いてよ?強いて一人上げるとするなら?」
A「まあ、強いていえば・・・・・篠田万里子?」
B「ほぉ~~~」
A「あの子は唯一まともですね。モデルもやってるし。背も高いし。AKBの中では一人飛び抜けてますね。ま、中身は天然っぽいんですけど。」
B「・・・・・・・そ、そうか。なるほどね・・・」
A「とにかく、AKBは日本をダメにしますから!!」
B「そ、そうか。」
A「ええ、間違いありません!」
B「じゃ、またこれからもしっかり監視を続けてくれ」
A「了解(ラジャー)!!!!」
B「ふう・・・・やれやれ・・・」