嫁「あのさ、国民健康保険料の通知が来たんだけど」
夫「あ?あとであとで。今、忙しいんだよ。」
嫁「なんか、高すぎる気がしてさ・・・」
夫「日本の税金は高い。これ常識」
嫁「税金の話じゃないよ。保険だよ。」
夫「似たようなもんじゃないの?国に払うお金でしょう?」
嫁「国というか、都道府県・市町村というか・・・」
夫「どっちみち、帰ってこないお金だ。税金と一緒だよ」
嫁「25万円なんだけど」
夫「ああ、わかった、わかった・・・・
夫「え?おかしくない?ねぇ!おかしくない!?」
嫁「だから、おかしくないって、こっちが先に聞いているじゃん」
夫「おかしいよ!だって、去年、14万ぐらいじゃなかった?なんで10万円も増えているの?結婚したから?」
嫁「でもあたし働いてないから・・・保険料って、世帯分だけでいいはずじゃない?」
夫「お、おお。そうだよな。」
嫁「とにかく、この通知書見てみてよ」
夫「見てみてよって言われても、こんなのじっくり見たことないし・・・」
嫁「裏の小さい説明までちゃんと読んでよ」
夫「え~~~まじで?」
嫁「それともおとなしく25万、ポンと払う?」
嫁「いくら?」
夫「毎月17、18万はするな・・・。しかも年金は今後も値上がりするだろうし・・・」
嫁「・・・・電気代、ガス代、電話代、都民税、区民税・・・払える?」
夫「・・・・お互い、小遣いをゼロにすれば・・・・」
嫁「・・・・今更だけど、あんた正社員になるつもりはないの?」
夫「いや、そりゃ俺だって正社員になりたいよ。でもなれないんだもん。しょうがないじゃん」
嫁「この保険料って、自営業、学生、フリーター、失業者、みんな払ってるのかな?」
夫「払えるわけねーじゃん。」
嫁「なんでこうなってるの?間違えてるんじゃない?」
夫「ん~~えっとね、ネットによりますと・・・」
嫁「よりますと?」
夫「去年までは住民税をもとに計算してたんだけど、今年からは所得金額をもとに計算することになったんだって」
嫁「・・・それで?」
夫「んで・・・健康保険って、自分たちの治療費の負担と、後期高齢者の分を払わなくちゃならないのね」
嫁「なんで?なんでジジババの分を?ジジババのためにあたしたちに野垂れ死ねってか?」
夫「・・・・・で、自分たちの治療費(医療分)は俺の収入から計算されたものと、31200円×加入者人数を足した額なんだって。」
嫁「ん?なんで?なんで二つの名目で金取るの?その31200円×人数分ってなによ?」
夫「・・・・なんか、そういう名目で金を取るらしい・・・」
嫁「で、ジジババの支援分ってのは?」
夫「えっと・・・・同じく収入から計算されたものと、8700円×人数分」
嫁「ムキっ!!その人数分ってのは何よ!!」
夫「いや、俺に言われても・・・」
嫁「それ、子供生まれたら、子供の分も払うの?」
夫「払うんじゃない?」
嫁「自分で働けもしない乳飲み子がジジババの医療費を負担するの?」
夫「ま、まあ、まだ子供いないんだし・・・・・あ、でも子供が生まれるころには・・・」
嫁「なに?保険料が安くなるの?」
夫「あ、いや。俺、40代になるから、介護保険料ってのを払わなきゃ」
嫁「はぁ?介護って何よ!あんた40代でボケる気?」
夫「いや、そういう意味じゃなくて・・・とにかく13200円かかるね」
嫁「はぁぁぁぁ????13200円って!!!そんな金があったらどんだけ食費が助かると思ってるのよ!」
夫「・・・・・あ、ちなみにこの介護分の保険料はですね」
嫁「なによ!免除でもされんのかよ!!」
夫「一昨年は11100円。去年が12000円。今年が13200円。順調に値上げしてますね」
夫「いや、ま、僕が決めたんじゃないんで・・・」
嫁「だれがこんなふざけた制度にしたんだ??」
夫「まあ、自民・公明が与党だった時から保険料の引き上げがあって、民主がさらに拍車をかけた、みたいな?」
嫁「なんでみんな怒らないんだ!おかしいだろ!」
夫「ん~~。みんな正社員なのかな?それとも儲かってる自営業なのか・・・」
嫁「正社員は”俺たちには関係ねぇ”ってか?で、自営業の人はおとなしく払ってるの?文句も言わずに?」
夫「う~ん・・・日本人はお上に弱いからねぇ~~」
嫁「市役所に行って文句言いに行こうよ!」
夫「文句って言ったって・・・役所の人だってお上だし・・・公務員だから”あたしらにゃ関係ない!貧乏人がイチイチ文句言ってんじゃねー!”って感じじゃない?」
嫁「そんな保険、やめちまえ!どうせ病院なんて1年に行くかどうかだろ?」
夫「でも、一回の治療非と薬代が3000円だとしたら、保険ないと3万円かかっちゃうよ」
嫁「保険に入ってると年間25万だろ!保険入ってないほうが安いんだよ!!」
夫「いや、でも、子供ができたら病院に行く機会も増えるだろうし、高額医療の補助みたいなのもあるみたいだし・・・」
嫁「だったら、そん時払えばいいじゃん!今すぐ保険を辞めろ!」
夫「え?無保険ってこと?病気でも病院に行けないの?」
嫁「・・・死ぬような病気なんてしないだろ?というか、健康保険じゃガンは賄えないからアフラックに入ってんじゃない!」
夫「ま、そうなんだけど、ただの風邪でも治らないと仕事にならないし。なんか保険料払わないと保険証も取り立てられて財産の差し止めとかあるみたいよ」
嫁「クソ民主がぁ!あんた!今度の選挙、共産党に入れな!」
夫「え~~。だってあそこの党首、とっちゃん坊やみたいなんだもん。まあでもほんとに、国民健康保険も任意ならいいのにね」
嫁「それとも、無保険になったまま病気になって死ぬか?遺書残して」
夫「ん?遺書?」
嫁「『私は日本国に殺されました!』とか、『低所得者は死ねという保険制度なので、死にます』みたいなことを書き残して」
夫「ああ、でももうだれか先にやったみたいよ。二番煎じじゃね~。国会議事堂の前で焼身自殺するぐらいじゃないと」
嫁「ああ、なるほど。で、外国のメディアなんかにも取り上げてもらってね。ニコニコ動画とかにも載せるか?」
夫「すごいね。で、だれがやるの?」
嫁「あんたよ。だって、生命保険の受取人、あたしになってるし」
夫「保険料、払ってきます・・・」