最近、石原さとみの評判がうなぎのぼりである。
僕はこれをとてもうれしく思っている。
僕は特別 石原さとみの大ファンというわけではないが、
なんとなくこのところの石原さとみの成長を非常にうれしく思うのだ。
あれはもう5~6年も前になろうか。
「夏目雅子の再来」と謳われ、「将来は名女優間違いなし!」と持ち上げられた少女がいた。
太い眉、艶っぽい厚い唇、大きな瞳は、確かに見る者を魅きつけてやまない不思議な魅力があった。
「この娘は売れる!間違いない!」
そう確信した相手こそ、石原さとみだった。

で、その後、ドラマや映画の主役に抜擢され
演技派として高い評価を受け、賞を総ナメ
好感度も高くCMに出まくり
「石原さとみが主演すればヒット間違いなし!」
「21世紀を代表する大女優!」
と呼ばれる・・・・・・・・はずだった。
が、石原さとみは今イチ パッとしなかった・・・。
売れていないわけではなかったが、
なんか「思ったほど売れね~な」という感じだった。
なぜだろう?
これといったスキャンダルもなし、演技も特に下手なわけでもない。
性格が悪いという噂もなく、個性もあって、顔も印象的だ。
だから今でも消えることなく、ちょくちょくドラマや舞台には出ているのだが、
「期待していたほどではないな・・・」というのが率直な感想だった。

おそらく、黒髪、整っていない前髪、太い眉、野暮ったい唇が、女性人気を獲得するのになんらかの障害があったのかもしれない。
また、演技派の女優であればあるほど熱狂的なファンはつきにくいのもまた理である。
そして石原さとみの停滞をよそに
上戸彩はヒット作には恵まれなかったが、CMでの好感度のおかげで第一線で活躍するようになった。
石原さとみは次々と追い抜かれ、いつしか主演のオファーすらこなくなった。
が、これこそ、石原さとみの好機だったのかもしれない。
最近の石原さとみは実にいい!
力が抜けて、なんとも絶妙だ。
モデルさん達とはあえて同じ土俵で勝負しない感じが素敵だ。
女性ファンの獲得をあえて狙わない感じが小憎い。
まずはタイヤのCM
この石原さとみが実にイイ。
TOKIOの長瀬に両手を握られ、きょとんとした表情
無邪気に「いただきま~す」と発する声
店にたむろしていたオヤジ達に拍手され苦笑いする振り回され感・・・
素敵だ・・・・

石原さとみが狙うべきファン層は、おじさん達だったのである。
おじさんは黒髪のまじめそうな娘が好きだ。
ちょっと野暮ったくて、田舎っぽい娘が好きだ。
化粧っけがなくて、おじさんの話に素直に耳を傾ける子が好きだ。
だから石原さとみが大好きだ。
石原さとみが一杯飲み屋の看板娘だったら、おじさん達は毎日でも通いつめるだろう。
石原さとみが親戚の娘だったら、おじさん達はさとみちゃんが結婚するまでお年玉をあげ続けるだろう。
石原さとみが会社の面接を受けにきたら、おじさん達は質問をするまえに採用の判子を押すだろう。
おじさん達はあのタイプの娘が大好きなのである。
「あの娘はなかなかいいじゃない!!」
「最近の若い娘は、目を真っ黒にしてさ、キャバクラみたいな化粧してさ、わけのわからない言葉でしゃべったりするけど」
「さとみちゃんはね、いいよぉ~~~」
「あんな娘がほしいな、俺は」

おじさん達は、本当に石原さとみには優しいのだ。
で、隙あらばスケベなことをしてやろうといつもは思っているおじさんたちであるが、
不思議と石原さとみちゃんにいかがわしいことをしようとは考えないのである。
あの腰のくびれを見ても、あの艶っぽい唇を見ても、
石原さとみちゃんに対しては、とても暖かい目でその成長を見届けようと思っているのである。
そんなおじさま達の期待を一身に受けていることを知ってか知らずか、
石原さとみは日に日に色っぽく成長し、ドラマや映画の主役にこだわらず、自然体で存在感を増し続けている。
それはなかなかいい作戦だと思うのだが、
事務所の社長よ
頼むから男関係だけはしっかり監視してくれ。
おじさんたちの心は非常に脆いから・・・
