俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

キャラ・カフェ

嫁がムーミンにハマっている。

今年になって急にハマったらしく、そのハマりようは異様なほどだ。

まず、TSUTAYAにて、ムーミンのDVD「楽しいムーミン一家」を15巻すべてレンタル。

全104話を視聴。

さらに小説(?)「楽しいムーミン一家」も買いはじめ、その触手は「ムーミンのパパ 名言集」「スナフキン 名言集」など関連本にまで伸びようとしている。

先日は、御茶ノ水の東京ドームシティにある「ムーミンカフェ」に連れてけとせがまれ、渋々連れて行くと、ここにもムーミンのファンがしこたまいるのである。

正直、ムーミンって子供のころから知っているけど「面白かった」という記憶がほとんどない。

「トムソーヤの冒険」「アルプスの少女ハイジ」「南の島のフローネ」「ガンバの大冒険」「ミツバチハッチ」「ミツバチ・マーヤ」「ケロッコ・デメタン」・・・

あの頃見ていたであろうアニメは、そこそこ面白くて、いくつか名場面が思い出せたりするものだが、ムーミンに関してはお話が全く思い出せない。

覚えているのがスナフキンがクールでカッコ良かったことと、嘉門達夫が替え歌メドレーで

ムーミンムーミン~♪君はカバだよ」(『君の朝』の替え歌)と歌おうとしてフィンランドの作者に許可を得ようと思ったら「ムーミンはカバやない!」と一喝されて許可が下りなかった、というエピソードくらい。

知っているようで意外と知らない。

それが僕のムーミン観だった。

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で、話は御茶ノ水ムーミンカフェに戻るのだが、

これがもう大盛況で、行列ができているのだ。

小さなベーカリーとお土産コーナーも併設されているのだが、こちらも行列。

僕は基本並ぶのは好きではないのだが、今日はムーミンカフェ目当てで来たのだからとりあえず並ぶことにした。

で、並んでいて気付いたのだが、並んでいるのは女の子のグループやカップルなんだけど、

女の子のほうが例外なく「森ガール」というか、そんなふんわりした感じのファッションに身を包んでいるのだ。

そう、いかにも「ムーミン好き」な感じの女の子ばかりなのである。

何年かぶりに復活し写真集を出すという野久保直樹の野外トークショーにあまり人が集まっていないのを横目で見ながら、僕はひたすら順番を待った。

アトラクションの順番待ちやラーメンの順番待ちなら、ケータイでもいじっていれば少しずつ列が前に進んで少しは気が紛れるのだが、カフェの順番待ちというのは予想以上に長い。

そりゃそうだ。

ラーメンと違って、カフェはコーヒー飲んですぐ外に出るようなもんじゃない。

しかも中にいるのはいかにも暇そうで時間の概念が薄そうな森ガールである。

一銭の得にもならないような話を延々を続ける人種である。

まだ寒さが残る3月の御茶ノ水の空の下、震えながら待つこと40分、やっと僕らも中に入ることができた。

確かに、4人掛けのイスの一つにムーミンのキャラクターが鎮座していたり、

内装がムーミン谷をイメージさせるようになっていたり、テーブルや壁にキャラクターの絵が描いてあったりするのだが、これといってワクワクドキドキするような空間ではない。

嫁も以前、ディズニーランドでディズニーのキャラクターがウロウロするようなカフェに行ったことがあるので、それに比べるとムーミンカフェは拍子抜けだったらしい。

が、せっかく来たのだから楽しもうとメニューを食い入るように見るのだが、これがまたオムライスで2000円ぐらい取るような値段設定なのだ。

もちろん、ムーミンファンにはそんなこと気にならない。

カフェラテにキャラクターの絵が描いてあるだけで大喜びだし、商品名に「ムーミンの○○」とついていれば大興奮だ。

ムーミンの糞」とかいって正露丸3つぶ出しとけば300円で売れる世界なのだ。

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食事をするといくら取られるかわからないので、僕はとりあえず「ムーミンのグロッキ」という飲み物をチョイス。(これでも750円ぐらい取られたが・・・)

嫁も値段を気にして単品を選んだが、キャラクターグッズに目がない嫁はお土産にコップがもらえるプリンを選択。

二人で「ま、こんなもんだな」「そうね。ま、一度来たからいいわ」と感想を述べ合った。

僕らの右隣は女の子の3人グループで、ムーミンの人形が座っている4人席に座っていた。

一番太った女の子がはしゃぎながらムーミンに抱き付いて写真を撮っていた。

2匹いるみたいだった・・・


僕らの左隣りは明らかにデート中の若いカップルで、ホットケーキとオムライス、そしてそれぞれ飲み物をオーダーしていた。

まだ高校生だろうか?

デートのランチに5000円は痛い出費だろうが、彼女が喜んでくれるのならと無理をしているのが痛いほどわかる。

少年よ、安心するなよ。

カフェでの食事が終わったら、彼女は隣りのお土産コーナーでムーミン・クッキーやらケータイ・ストラップをお土産に欲しがるはずだから。


こうして30分後、「外で待っている人が可哀そうだから」とムーミンカフェを後にすることにした。

もちろん、嫁はお土産もしっかり買って帰った。


ま、明らかに興味なさげだった僕の態度に嫁も嫌気がさしたかもしれない。

申し訳ないことをしてしまったが、ここ以外にも

ガンダム・カフェ」とか「AKBカフェ」、「スヌーピーカフェ」や「トーマスカフェ」など、

キャラクター・カフェに喜々として訪れる人は多い。


でもどうせ高い金を払うなら、内装とか料理に凝るんじゃなくて、もうちょっとサービスで楽しませてくれまいか?

たとえばムーミンがお酌してくれるとか、スヌーピーが月に一回セクシーランジェリーで登場するとか

AKBがアフターに応じてくれるとか・・・

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ちなみに、僕は「ムーミン」に出てくる小さい女の子”みい”を、ずっとお婆ちゃんのキャラクターだと思っていた。

どうやら「スプーンおばさん」と混同していたらしい・・・