俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

中途半端な映画好き

結婚前は映画などほとんど見なかったのだが

この1年ぐらいは嫁に付き合って結構映画を見ている。


昨年、映画館で観たのは

「カーズ2」

「カンフーパンダ2」

「新少林寺

「コクリコ坂より」


「Always 三丁目の夕日’64」

1年でこんなに映画館に足を運ぶなんて、僕にとっては生まれて初めてのことだが、

「最低でも1ヶ月に1回は映画館で映画を見たい」という妻にとっては不満でならないらしい。

いや、僕にとってはかなりがんばっているほうなのだが、事実、嫁は独身時代、女友達と月に2~3本は観ていたらしい。

そりゃあレディースデイができるわけだ・・・

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また、僕は自宅でも結構DVDを観るようになった。

独身時代は「ドラマや映画に全く興味なし。」「観るDVDはAVのみ」だった僕が、昨年からは結構観ている。

もちろん、本当の映画好きは週に何本も映画を見るのだろうけど、僕は月に数本でも快挙なのだ。

で、最近は日本テレビ『しゃべくり007』内「しゃべくりTSUTAYA007」で紹介されたDVDを観ることにハマっている。

「イップマン 序章」

「イップマン 2」

「恋はデジャブ」

「ひまわり」


「最高の人生の過ごし方」

「キンキーブーツ」

などなど。

で、観てみればそこそこおもしろかったりする。

僕は映画通ではないので、それぞれの映画評を書くのは気が引ける。

だからそれはここでは書かない。

そもそも僕は映画通とか、映画評論家と名乗る人種が嫌いだ。

偉そうに脚本がどうとか、設定がどうとか、メッセージ性がなんちゃらとか、あの映画のパクリだとか・・・・

なぜか映画通とか映画評論家と名乗る人は上から目線で作品をけなすことがカッコいいと思いこんでいるらしい。

「目が肥えたから」と言えば聞こえはいいが、僕から観たらああ言った人たちは映画をなかなか楽しめなくなっている、なんともかわいそうな人たちだ。

映画を観ればとりあえず粗を探し、厳しく採点するのが習慣になってしまっている。

もちろん本当につまらない映画もあるだろうが、我々素人が求めているのは評論家の「こんな映画だめ!」なんていうコメントではない。

そんなもの全く興味はないし、世にも需要はない。

むしろ普通の映画好きが求めているのは「こういう時にはこんな映画がおすすめ!」という情報だったりする。

その点で、昔の映画評論家はよかった。

水野晴郎淀川長治らは、本当に映画を愛していた。

どんな映画でも見所を紹介し、うれしそうにその映画を勧めてくれた。

本当に映画が好きなんだな、ということが伝わってきた。

「もっと映画を見なさい」と暖かく諭してくれた。

評論家というのはかくありたいものだ。

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で、僕は純粋に映画を楽しむ男かというと

実はそんなことはない。

というか、むしろ情けないくらい自分を持っていない男なのだ。

たとえば『イップマン2』のラストシーンを見ながら

「あれ~・・・このシーン、どっかで見たことあるな~」と思いながらも、嫁が「いい映画だった!」と絶賛していたので納得してしまった。

確かにアクションといい、キャラクターといい、すばらしかったんだけど、どうも引っかかる。

で、そういう時にどうするかというと、僕はネット上の評価を見るのである。

で、同じ映画を見た人が「感動した!」と書いてあれば、「あ、やっぱりそうなんだ」と思い、

「あのラストシーン、『ロッキー4』のパクリだよ」と書いてあれば

「あ!やっぱり?俺もそう思った!!」と納得してしまうのだ。


僕はいつもそうなのである。

映画を見ると、いつも他の人の評価を気にするのである。

映画の作り手が自分の作品の評価を気にするならわかる。


僕は単に「自分の感想が”合っているか”どうかを気にしているのである」

自分でも「”合ってる”ってなんだよ!」と思う。

おもしろく感じようが、つまらなく感じようが人それぞれだ。

「最高の人生の過ごし方」なんて映画は、男から見たら「ロマンだな!かっこいいな!」と思うが

結婚している女性や末期患者を看取ったことがある人が見たら「不愉快!」と思うだろう。


でも、僕は気にしてしまうのである。

「もし僕が”おもしろい!”と絶賛した映画が、評論家にものすごい駄作と言われたら・・・」

「他の映画好きの人からけなされてしまったら・・・」


だから、最高の自己防衛策は「決して褒めないこと」である。

褒めなければ、自分の甘さを露呈することはない。

褒めなければ、自分のプライドは傷つかない

褒めなければ、自分は上の立場でいられる。

とりあえあず「けなしておく」



ネット上にはきっとそんな人が多い・・・

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