俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

なぜにオダジョー・・・

オダギリジョーはかっこいい

日本ではそういうことになっている。

少なくとも、マスコミやネット上では「オダギリジョー=かっこいい」のである。


だからこそ、ダイハツ「タントカスタム」のCMが成立する。

林屋ペーがオダギリジョーのような顔になって人気が出る、という設定が成立するのだ。


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が、かっこいいか?オダギリジョー・・・


自分のことは棚に上げて、超個人的な意見を言わせてもらえれば

僕はオダギリジョーを一度としてかっこいいと思ったことがない。

だから昔から「オダギリジョー=かっこいい」という図式を魅せられてはポカーンとしていた。

時には「これって、ジョークだよね?」なんて思ったりもした。

が、どうやら世間では本気のようなのだ。

オダギリジョーはかっこいいのだ。


もちろん、「俳優としての個性」については言うつもりはない。

いろいろな俳優さんがいてもいいと思う。

イケメンや美形の俳優さんだけがいるなんてつまらない。

ブサイクな外見の俳優さんだって必要、普通の顔した俳優さんだって必要

オダギリジョーのような見た目の俳優さんがいてもいい。

僕は映画やドラマなどはあまり見ないので、オダギリジョーの演技力はわからない。

作品の中ではものすごくかっこよく、魅力的に見える俳優さんなのかもしれない。

だからこそプライベートで多少奇抜な格好をしていてもOK、という流れなのかもしれない。

それならそれでいい。

オダギリジョー、かっこいいじゃない!」という人がいてもいい。

ただ、僕のように、オダギリジョーの作品を見てない人にはその論理は通じないのだ。

実は僕は、昔から個性的なファッションとか、奇抜な髪型をするやつが好きになれない。

そのせいもあるかもしれないが、

オダギリジョーはいつも顔面を散らかしているイメージがあるのだ。

あの無精ひげ、あのほくろ、あの眠そうな瞼、そしてチリチリの髪型・・・

オダギリジョーのお母さんはなんで彼の無精を叱らないのだろう?

「あんた!外に出るときはもっときれいにして行きなさい!」

「そろそろひげも剃りなさい!みっともない!」

「あんたはちゃんときれいにしていれば、そこそこ男前なのに・・・・母さん恥ずかしいわ!」

僕がオダギリジョーのようにしていたら、うちのおかんはまず間違いなくそう言うだろう。

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2012年6月

オダギリジョー主演のドラマ『家族のうた』が低視聴率を理由に打ち切りになった。

ネット上では

オダギリジョー、かわいそう。フジテレビだからだ!」

オダギリジョーは悪くない。脚本がおもしろくないからだ」

オダギリジョーのせいにするな!」

と、妙にオダギリジョーの肩を持つ人が多いことにびっくりした。


ま、もちろんドラマの視聴率が振るわなかったからといって、主演の俳優さんばかりを責めるのはおかしい。

ネット上ですこぶる評判が悪いフジテレビのことだから、「不視聴運動」の煽りを受けたのかもしれない。

また、このドラマの設定(独身貴族の家に急に子供が複数転がり込み、父親にならなければならなくなった)が昔のドラマ『パパはニュースキャスター』に酷似していたため、ドラマが始まる前から非難の声があったのも一因だろう。

さらに前作、前々作と同様、子役を複数出演させ数字を上げようという魂胆が見え見えだったのも確かだ。


が、私に言わせてもらえれば

ずばり「オダギリジョーだから見なかった」のだ。

それだけのことだ。

が、なぜか僕と同じことを言う人は見当たらない。

周りから聞こえることは「オダギリジョーは悪くない」

それだけだ

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オダギリジョーのせい」と言ってしまった手前、その理由を説明しなければなるまい。

まず、ネット上の意見をもう一度見て見よう。


1 フジテレビだから不視聴運動で視聴率が取れなかった

 ネット上では「フジテレビ」と聞いただけで罵詈雑言の嵐。視聴率が下がったといえば大喜び、韓国ドラマやK-POP歌手が出れば「韓国テレビ」「売国奴」とがなりたてる。

では、『家族のうた』は、フジテレビ以外で放送されたら視聴率が取れたのだろうか?

そんなことは考えづらいだろう。


2 脚本が悪かった

 僕はドラマを見ていないのでなんとも言えないが、脚本がマンネリでも安心して見ていられれば意外にファミリー層やシニア層からの支持は得られる。

渡る世間は鬼ばかり』だって、『水戸黄門』だってそうだ。

家族のうた』は、内容が過激すぎるわけでもなければ、設定に無理がありすぎる、というものでもない。

単調でつまらない、というものでもない。

ただ、画ヅラが汚い

あの男が画面に映るからだ・・・


3 オダギリジョーは悪くない

日曜夜のフジテレビはファミリー劇場

つまり、家族みんなが食後にテレビの前に集まって、デザートなどをつつきながら仲良くテレビを見る

そんな視聴者行動を狙っているようだ。

そんな幸せ家族、いまどきなかなかいないだろうが、

それでもウチの両親世代は確かにボーっとテレビを眺める時間帯ではある。

シニア層の獲得は、命綱とも言えるだろう。


シニア層は家族ものに弱い。

だから『マルモのおきて』や『早海さんと呼ばれる日』はそこそこ視聴率が取れた。

『早海さん~』なんて、平成の大根女優、松下奈緒が主演である。

平均視聴率も10%ちょっとだから、決して高いとは言えない。

が、シニア層の支持だけはかろうじて受けていたようだ。

確かにあの古臭い家族の感じは橋田壽賀子っぽいもんな。

渡る世間は鬼ばかり』を見ていたようなおばちゃんが、『渡鬼』がやらなくなってから仕方なく見る、とか

ゲゲゲの女房』を朝ドラで見ていたおばちゃんが、あいかわらずけなげな女を演じる松下奈緒を追いかけてみる、みたいな流れが見て取れる。


が、そういうおばちゃんがオダギリジョーを見たらどう思うだろう?

街でオダギリジョーのような若者が歩いているのを見たら、おばちゃんたちはまず毛嫌いをするはずである。

「最近の若い子は・・・」

「どうしてヒゲを剃らないのかしら?」

「どうしてズボンを下げているのかしら?」

「どうして男のコなのにパーマをかけるのかしら?」

そう言いながら、死んだ猫を見るような視線をなげかけるはずである。

つまり、おばちゃん層はオダギリジョーの見た目が大嫌いなのである。

オダギリジョーなんて見たくないのである。

だから『家族のうた』のCMを見ただけで、「こんなドラマ見たくない」と思ったのである。

そういうことなのである。

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と、散々オダギリジョーの悪口を言ってしまったが

実は僕も『時効警察』は好きだったりするのである。

ああいう個性的な俳優さんがいても全然悪くないし、

深夜ドラマ、B級シネマなんかで、個性的な作品をどんどん作ってもらいたい、とも思っている。


ただ、僕が言いたいことはただ一つ。

オダギリジョーは一般受けはしない、ということだ。

特に俳優や作品になんの思い入れもなく、テレビをボーっと見るのが好きなシニア層にはだ。

若者がほとんどテレビを見なくなった今、

テレビを見ているのはおっちゃん、おばちゃん、じいちゃん、ばあちゃん、子供たちだ。

で、この世代の人はオダギリジョーを支持しない。

そんなオダギリジョーをファミリードラマに使ったフジが悪い。


ま、やっぱり元凶はフジテレビということか・・・

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