俺よ、男前たれ

おもしろきこともなき世をおもしろく

第63回NHK紅白歌合戦 雑感②

(つづき)

24 ももいろクローバーZ「ももいろ紅白だZ」

世間一般の評価はわからないが、ももクロはファンにだけわかるような、とても”粋な演出”をしてくれたのだ。

その瞬間、僕は思わず「あー!!」と声を上げてしまい、家族から白い目で見られた。

そのあと、ファンが書き込む掲示板を観ると、みな

「感動した!」という絶賛の嵐!!

本当にファン以外の人から観たら「は?」という話だが

いや~~・・・・僕もちょっと胸が熱くなりました。


実はももクロはメジャーデビュー当時は6人だった。

代々木公園の路上ライブをしながら、「いつか隣のNHKホールで、紅白の舞台に立とう!」と6人で夢を語り合っていた。

しかし2011年、サブリーダーの早見あかりが脱退。

「自分はアイドルに向いていない」と悩んだ末の脱退だった。

そして「自分は女優としてがんばって、(ゲスト審査員として)紅白に出るから、いつか一緒に紅白に出よう」と約束をした。

そして2012年、ももクロは紅白出場を果たす。

もちろん早見あかりはまだ無名の女優ゆえ、紅白には呼ばれもしないのだが、

ももクロのメンバーはテレビの前の早見に内緒で粋なはからないをするのであった・・・



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40 嵐

本当に、今年は(もしかしたら去年もかもしれないが)嵐のための紅白だったんだな。

嵐のファンの人から観たら見どころ満載、という感じなんだろうけど

そうでない人が見たら「嵐、歌いすぎ」

まず前半にディズニーのキャラクターとともにディズニーメドレーを1曲

さらに、後半のおまけのコーナーでも「ふるさと」という曲を5人でフルコーラスで歌った日には

「お前らの出番、それで十二分だろう!」と。

で、自分らの本当の出番でも持ち歌を3曲メドレー。

ま、それでもNHKは目標の視聴率40%越えを果たしたんだから、「これで良し」なんだろうけどね。

でも紅白もアイドル任せとはね・・・

時代も変わった。



41 美輪明宏ヨイトマケの歌」


はい、今年の紅白で1番です。

僕は前から好きでしたし、予想通りの圧巻のステージでしたけど

ネットでの評価も高かったので、やはり万人に響くパフォーマンスだったんでしょうね。

黒い髪に黒い衣装

スポットライトだけの演出

あとは美輪さん自身の圧倒的な表現力・・・

すごい・・・・

本当はこういう人がたくさん出なければいけないはずなんだが・・・この番組は。

他の、衣装だけの歌手、口パクの歌手、チャラチャラした歌手が軽く見えるね。

毎年、紅白で評価されると年が明けてから急にまたCDが売れ出したりするのだが、「ヨイトマケの歌」ってどうなるんだろうね?

Youtubeの再生回数が伸びるくらいかな?


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なんか・・・・完璧すぎて疑惑をもたれるという悲劇。

気温50度、強風のナミビア砂漠から中継で2曲を完璧に歌い上げたMISIA

テレビを見ていた我が家族は

父「なぜあれだけの強風なのにマイクに風の音が入らないんだ?」

母「気温50度なのになぜ汗一つかかない?」

兄「どうやって上空からの画像を影もなく撮れるんだ?」

兄嫁「砂や風が口に入らないのか?喉が渇いたりしないの?なぜあそこまで完璧に歌えるの?」

僕嫁「あれCGじゃない?それか口パクじゃない?」

もうプロモーションビデオ並みの画像の美しさと歌のうまさにネットでも議論を呼んでいる。
http://blog.livedoor.jp/blogsokuhou/archives/21840758.html

ちなみに僕は「包み込むように」の時は好きだったんだけど

正直、その後のMISIAの「無国籍っぽい風貌」「アフリカ支援」「平和友愛主義的な歌詞」が「地に足がついてない」ような感じで好きではない。

ま、もちろん好きな人がいてもいいんだけど、どうも「アフリカ支援の前にやることあるんじゃない?」

「なんでそんな頭してるの?」という考えがどうしても抜けない。

MISIAさんのファンの方、申し訳ありませんな。

僕はダメです。


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44 YUKI

星型の紙ふぶきが頭に乗るというミラクルにちょっと感動。

もってる・・・




自身のコンサート会場からの中継

本当はこれはズルい。

これが許されるなら、みんなわざわざ紅白のためにスケジュールを空ける必要はないし、NHKホールに集まる必要もない。

ま、それはいいとして、福山は市川猿之助市川中車の襲名披露公演に関わったとかで二人が歌舞伎のメイクで登場。

でもこの二人、あまり仲が良さそうに見えない。

相変わらずCM、ドラマ、映画にばかり出て歌舞伎の稽古に集中しない香川照之に「そんな甘いもんじゃないよ」という市川猿之助

そんな二人のギスギスな前口上の後に福山雅治が歌うのだが

この日の福山雅治はいつもにもまして”福山雅治”だった。

もっとストレートに言うと、”ものまねされてる福山雅治”みたいな歌い方だった。

割とだれでも簡単にできる福山雅治の物マネ。

それを福山自身が大げさにやってる感じ。

それがちょっと面白かった。


 


そして今年の紅白のトリを飾るのがこの二組。

って・・・・そりゃあ家の両親も紅白観なくなるわけだ。

いきものがかりが紅組のトリって・・・・どんだけ落ちるんだ日本の歌謡は?

もちろん、いきものがかりは立派なアーティストだ。

んでNHKロンドンオリンピックのテーマ曲だったのもあったろう。

でもね、昔の紅白を知っているおっさんからしたら、やっぱり紅白って違うのよ。

やっぱり最後は大御所に歌ってほしいのよ。

しっとりと、それでいて壮大に。

子どもが見ても「なんかわからないけどスゲー!」って思えるように。

例えばサブちゃんの「祭り」とか、都はるみ「好きになった人」とか、森進一の「おふくろさん」とかさ・・・


ま、NHKは紅白の視聴率を保つためにアイドルやらロックバンドやらをいっぱい出して、今のチャンネル主導権を持っている30代、40代の若いパパママの支持を狙ってるんだろうけどさ・・・

やっぱりSMAPがオオトリでメドレーをうたうような紅白では親孝行はできんのですよ。



はあ、来年は「年忘れ、日本のうた」でも観るかね。

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